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陸上りくじょう日本にっぽん選手権せんしゅけん2023 どんな大会たいかいだった?あの注目ちゅうもく選手せんしゅ結果けっか

2023-06-04 16:06:22

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4日間にちかんにわたっておこなわれた、ことしの日本にっぽん選手権せんしゅけんは、8つき世界せかい選手権せんしゅけんや、来年らいねんのパリオリンピックへとつながる試金石しきんせきなる大会たいかいでした。

東京とうきょうオリンピックを経験けいけんした実力じつりょくしゃおおが、そのちからしめした一方いっぽうで、世界せかい舞台ぶたいたたかうえでの課題かだいきつけられました。

大会たいかい振り返ふりかえります。

女子じょし1500m 5000m 圧倒的あっとうてきつよさの田中たなか

世界せかい舞台ぶたい見据みすえて、成長せいちょうしてきた選手せんしゅ活躍かつやくひかったこん大会たいかい

その代表だいひょうともえるのが、女子じょし1500メートルと5000メートルで圧倒的あっとうてきつよさをせた田中たなかのぞみじつ選手せんしゅです。

東京とうきょうオリンピックで1500メートル日本にっぽん記録きろく更新こうしんして、8入賞にゅうしょうたし、ことし4つきからはプロ転向てんこう海外かいがいトップ選手せんしゅ所属しょぞくするアメリカチーム練習れんしゅう参加さんかするなど世界せかいレベルはだかんじてきました。

1500メートル決勝けっしょうでは「世界せかい意識いしきしてはや仕掛しかけた」と700メートルすぎからスパートする、圧倒的あっとうてきはしせました。

それでも田中たなか選手せんしゅは「ラストは本当ほんとう絞り出しぼりだせたかというとからない。世界せかい本物ほんもののライバルたちにちきりたい」と世界せかいということばを繰り返くりかえし、よりたか見据みすえていました。

男子だんし3000め-とる障害しょうがい雪辱せつじょくたしたい」三浦みうら大会たいかい3連覇れんぱ

男子だんし3000メートル障害しょうがい三浦みうら龍司りゅうじ選手せんしゅ世界せかい意識いしきしたはしせました。

東京とうきょうオリンピックで7はいり、日本にっぽん選手せんしゅとしてはじめて入賞にゅうしょうたしましたが、去年きょねん世界せかい選手権せんしゅけんでは予選よせん敗退はいたい

雪辱せつじょくたしたい」とラスト1000メートルでのロングスパートをみがため、専門せんもんではない5000メートルのレースにも出場しゅつじょう疲労ひろうがたまるなかでのスピード切り替きりか意識いしきしてきました。

こん大会たいかいでは序盤じょばんから先頭せんとうと、「自分じぶんはしをやりきる」とみがいてきたのこ1000メートルのスパートでさらに後続こうぞく引き離ひきはなし、大会たいかい3連覇れんぱ世界せかい選手権せんしゅけん代表だいひょう内定ないていしました。

男子だんし110mハードル 泉谷いずみや 日本にっぽん記録きろくを0びょう02ちぢめる

男子だんし110メートルハードルでは、泉谷いずみや駿介しゅんすけ選手せんしゅ世界せかいトップレベルちかづきました。

からだのバネをかしたハードリングをかし、13びょう04の日本にっぽんしん記録きろく樹立じゅりつ

自身じしん日本にっぽん記録きろくを0びょう02ちぢ世界せかい選手権せんしゅけん代表だいひょう内定ないていしました。

この記録きろく東京とうきょうオリンピックでは金メダルきんめだる相当そうとうするタイム泉谷いずみや選手せんしゅは「12びょうだいねらっていきたい」とさらなる成長せいちょうちかいました。

この種目しゅもくでは2はいった高山たかやまたかし野選やせんしゅ世界せかい選手権せんしゅけん代表だいひょう内定ないていしました。

女子じょしやり北口きたぐち 本来ほんらいちから発揮はっきできず

女子じょしやり投やりなげの日本にっぽん記録きろく保持ほじしゃ北口きたぐちはしばみはな選手せんしゅにとっては課題かだいのこ大会たいかいとなりました。

去年きょねん世界せかい選手権せんしゅけん女子じょしとうてき種目しゅもくはじめて銅メダルどうめだる獲得かくとくし、日本にっぽん女子じょし陸上りくじょうかいもっと世界せかいちか存在そんざいですが、本来ほんらいちから発揮はっきすることはできませんでした。

記録きろくは59メートル92センチ低調ていちょうで、順位じゅんいも2わり「1ほん自分じぶん思い描おもいえがいたとうてきができなかった。どうしたらいいのかちょっとわからなくなっている」と大粒おおつぶなみだながしました。

すでに世界せかい選手権せんしゅけん代表だいひょう内定ないていしていますが、自分じぶんとうてき取り戻とりもどため立て直たてなお急務きゅうむです。

女子じょし100mハードル 4にんが12びょうだいをマーク

おな種目しゅもくにハイレベルな選手せんしゅがそろい、ライバルあらそによる相乗そうじょう効果こうか印象いんしょうてきでした。

女子じょし100メートルハードルはこん大会たいかい決勝けっしょうでは、向かい風むかいかぜなか、ほぼよこいちせんでフィニッシュした4にんが12びょうだいをマークしました。

12びょう95で優勝ゆうしょうした東京とうきょうオリンピック代表だいひょう寺田てらだ明日香あすか選手せんしゅどうタイムでわずかにおよばなかった2青木あおきえき選手せんしゅ、12びょう96で3はいった田中たなか佑美ゆみ選手せんしゅそして日本にっぽん記録きろく保持ほじしゃ福部ふくべ真子しんこ選手せんしゅが4でした。

ライバルどうしが記録きろくあらそをするさきに、世界せかいでの活躍かつやくにつながることを期待きたいさせる内容ないようとなりました。

男子だんし走り幅跳はしりはばと 優勝ゆうしょう城山しろやまこんシーズン万全ばんぜん

男子だんし走り幅跳はしりはばとびも、ライバルどうしのあらそレベル向上こうじょうにつながっています。

8メートル11センチマークして優勝ゆうしょうした、日本にっぽん記録きろく保持ほじしゃ城山しろやま正太郎しょうたろう選手せんしゅは、けがにくるしんできましたが「こんシーズン万全ばんぜん」と復活ふっかつをアピールしました。

東京とうきょうオリンピックで6入賞にゅうしょうで、日本にっぽん歴代れきだい2記録きろく橋岡はしおか優輝ゆき選手せんしゅは3連覇れんぱのがし、「絶賛ぜっさん迷子まいごちゅう」とくるしいむねのうちをかしました。

それでも8メートルえる跳躍ちょうやくで2はい意地いじせ、今後こんご進化しんか期待きたいがかかります。

10わった吉田よしだ弘道ひろみち選手せんしゅは、5つき国際こくさい大会たいかいで8メートル26センチと、日本にっぽん歴代れきだい3記録きろくマークしてのぞみましたが、ライバルをいかけるにはこう不調ふちょうなみをなくすという課題かだいきつけられました。

男子だんし100m 桐生きりゅう欠場けつじょう 坂井さかいはつ優勝ゆうしょう

陸上りくじょう花形はながた種目しゅもく男子だんし100メートル日本にっぽん記録きろく保持ほじしゃ山縣やまがた亮太りょうた選手せんしゅ出場しゅつじょうできず、9びょうだいのタイムを桐生きりゅうさちしゅう選手せんしゅもケガで欠場けつじょうするなかでのレースとなりました。

決勝けっしょうでは9びょう97の自己じこベストをもつサニブラウン アブデル・ハキーム選手せんしゅあしがつるアクシデントで本来ほんらいはしができませんでした。

優勝ゆうしょうした坂井さかい隆一郎りゅういちろう選手せんしゅや、2はいった※柳田やなぎだ大輝だいき選手せんしゅといったつぎ世代せだい選手せんしゅたちがどこまでちからばせるかが、今後こんご焦点しょうてんです。

コロナ陸上りくじょうかい とう被害ひがいふせ啓発けいはつ活動かつどう

こん大会たいかい競技きょうぎ以外いがい部分ぶぶんで、あら取り組とりくがありました。

女性じょせい専用せんようカメラせきもうけられたり、アスリートと一緒いっしょ写真しゃしん撮影さつえいできるチケットが販売はんばいされたりと、コロナ観客かんきゃくもどってきたことによる交流こうりゅう再開さいかいされました。

また問題もんだいになっているアスリートのとう被害ひがいふせ啓発けいはつ活動かつどうなどおこなわれ、陸上りくじょうかい全体ぜんたいまえすすもうとする意識いしきかんじられる大会たいかいとなりました。

37さい上野うえの無難ぶなんではなく積極せっきょくてきに”

来年らいねんせまパリオリンピックを見据みすえ、選手せんしゅたちの現在地げんざいちえたこん大会たいかい

男子だんし5000メートル決勝けっしょう出場しゅつじょうした37さい上野うえの裕一郎ゆういちろう選手せんしゅ印象いんしょうてきなレースをせました。

序盤じょばん集団しゅうだん先頭せんとうち、レース引っ張ひっぱってせたのです。

必要ひつようなのは、無難ぶなんはしではなく積極せっきょくてきはしり”。

立教大りっきょうだい監督かんとくつとめる上野うえの選手せんしゅが、若手わかてつたえたかった「無難ぶなんじゃない」ことの大切たいせつさ。

だい舞台ぶたい挑戦ちょうせんするすべての選手せんしゅけた、メッセージのようにもこえました。
ソース:NHK ニュース