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くわしく】マイナンバー相次あいつトラブル なにきた?今後こんごは?

2023-06-06 10:47:16

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くに給付きゅうふきんなど受け取うけとためにマイナンバーにひもけられた公金こうきん受取うけとり口座こうざ本人ほんにんではないが家族かぞく名義めいぎ口座こうざ登録とうろくされていたことについて、ことし2つきごろに税金ぜいきん還付かんぷ申告しんこく手続てつづあきらかになり、デジタルちょう情報じょうほう把握はあくしていたことがわかりました。

マイナンバーカードをめぐるトラブル相次あいついでいることをけて岸田きしだ総理そうり大臣だいじん信頼しんらい確保かくほけた対応たいおう強化きょうかはかようあらためて指示しじしました。

相次あいつトラブルについてくわしくまとめました。

“2つきごろには確認かくにんしていた”

マイナンバー金融きんゆう機関きかん口座こうざをひもけて登録とうろくすることで、くに給付きゅうふきんなど受け取うけとことができる公金こうきん受取うけとり口座こうざをめぐって、どもおやなど、本人ほんにんではない家族かぞく名義めいぎ口座こうざ登録とうろくされたケース複数ふくすうつかっています。

国税庁こくぜいちょうではことし2つきごろ、税金ぜいきん還付かんぷ申告しんこく手続てつづすすめるなか公金こうきん受取うけとり口座こうざ名義めいぎ納税のうぜいしゃ氏名しめいことなるケース確認かくにんしていたということです。

デジタルちょう国税庁こくぜいちょうから連絡れんらくけて、調しらべた結果けっか本人ほんにんではない家族かぞく名義めいぎ口座こうざ登録とうろくされたケースを2けん把握はあくしたということですが、具体ぐたいてき対応たいおうはとっていませんでした。

河野こうのデジタルしょう 情報じょうほう共有きょうゆうされずさい点検てんけん

これについて、河野こうのデジタル大臣だいじん閣議かくぎ記者きしゃ会見かいけんで、デジタルちょう情報じょうほう共有きょうゆうされていなかったとしたうえで「イレギュラーな事案じあん報告ほうこくけていないかさい点検てんけんをするようめいじた。デジタルちょうなか情報じょうほう共有きょうゆうがされていなかったことは大変たいへん申し訳もうしわけない」と陳謝ちんしゃしました。

デジタルちょうでは、登録とうろくされた口座こうざ名義めいぎ本人ほんにんことなる場合ばあいには給付きゅうふきん受け取うけとれない可能かのうせいがあるとして、本人ほんにん名義めいぎ口座こうざ変更へんこうするようびかけていくことにしています。

公金こうきん受取うけとり口座こうざをめぐっては、これとはべつべつひとのマイナンバー登録とうろくされるミス全国ぜんこくの15の自治体じちたいで21けん確認かくにんされています。

トラブル相次あいつシステム改修かいしゅう

マイナンバーカードをめぐっては、トラブルが相次あいついであきらかになっています。

【マイナ保険ほけんしょう他人たにん情報じょうほう
政府せいふは、いま健康けんこう保険ほけんしょう来年らいねんあき廃止はいしし、マイナンバーカード一体いったいすることを目指めざしていますが、マイナンバーカードと一体いったいした健康けんこう保険ほけんしょう他人たにん情報じょうほう登録とうろくされていたケースが、7312けん確認かくにんされています。

厚生こうせい労働ろうどうしょうは、おも原因げんいんは、健康けんこう保険ほけん運営うんえいする組合くみあいによる、加入かにゅうしゃ情報じょうほう入力にゅうりょくミスだったとして先月せんげつ23にちに、およそ3400ある全国ぜんこくすべての組合くみあいに対にたいこれまでの入力にゅうりょく作業さぎょうルールまもっていたか点検てんけん要請ようせいしています。

点検てんけん結果けっかルールまもっていなかった場合ばあい入力にゅうりょくされた情報じょうほうただしいどうか、あらためてデータ照会しょうかいをかけて確認かくにんおこない、来月らいげつまつまでに報告ほうこくするようもとめています。

【コンビニで他人たにん証明しょうめいしょ発行はっこう
マイナンバーカード使つかい、コンビニで住民じゅうみんひょううつ戸籍こせき証明しょうめいしょなど交付こうふするサービスでは、別人べつじん証明しょうめいしょ発行はっこうされるトラブルが、あわせて14けんきたほかシステム設定せっていあやま住所じゅうしょ変更へんこう反映はんえいされず、ふる証明しょうめいしょ発行はっこうされる具合ぐあいが1にちあらに9けん確認かくにんされています。

また、すでに登録とうろく抹消まっしょうした印鑑いんかん登録とうろく証明しょうめいしょあやまって発行はっこうされるトラブルも、13けん確認かくにんされています。

公金こうきん受取うけとり口座こうざ別人べつじんのマイナンバー登録とうろく
マイナンバーにひもけて登録とうろくすることで、くに給付きゅうふきんなど受け取うけとことができる公金こうきん受取うけとり口座こうざ」をめぐっては、べつひとのマイナンバーに登録とうろくされるトラブル相次あいついでいます。

これまでに15の自治体じちたいであわせて21けんのぼっていて、関連かんれんするシステムそう点検てんけん実施じっしするとともに、あやまった登録とうろくふせためのシステム改修かいしゅうすすめています。

【マイナポイントが他人たにん付与ふよ
さらにマイナンバーカード取得しゅとくなどで、ポイントがつく「マイナポイント」が、あやまって他人たにん付与ふよされたケースが97の自治体じちたいで、あわせて121けん確認かくにんされ、デジタルちょうでは本人ほんにん確認かくにん厳格げんかくおこなシステム改修かいしゅうすすめています。

なぜトラブルきるのか?

なぜトラブルがきるのか?家族かぞく名義めいぎ口座こうざ登録とうろくされたケースていきます。

マイナンバー公金こうきん受取うけとり口座こうざ登録とうろくする金融きんゆう機関きかん口座こうざ名義めいぎ照合しょうごうできない仕組しくとなっています。

デジタルちょうのホームページのよくある質問しつもんのページには、「こどもは銀行ぎんこう口座こうざっていません。わりおや口座こうざ登録とうろくできますか」という質問しつもんに対にたいして、「登録とうろくしゃ本人ほんにんことなる名義めいぎ口座こうざ公金こうきん受取うけとり口座こうざとして登録とうろくすることはできません」と案内あんないされています。

しかし実際じっさいにはマイナンバー登録とうろくしゃちが名義めいぎ口座こうざ公金こうきん受取うけとり口座こうざとして登録とうろくすることができるのが現状げんじょうです。その背景はいけいにはマイナンバー公金こうきん受取うけとり口座こうざ登録とうろくする金融きんゆう機関きかん口座こうざ名義めいぎ照合しょうごうできない仕組しくがあります。

システムじょう 照合しょうごうできないため、今後こんご改修かいしゅう

マイナンバーには、氏名しめいのふりがながふられておらず、漢字かんじのみが登録とうろくされています。一方いっぽう金融きんゆう機関きかん口座こうざは、カタカナのふりがなのみで登録とうろくされているため、システムじょう照合しょうごうすることができないのです。このため、どもおやなど本人ほんにんではない家族かぞく名義めいぎ口座こうざでも、公金こうきん受取うけとり口座こうざとしてマイナンバーにひもけることが可能かのうになっています。

デジタルちょうは、6つき2にち成立せいりつしたマイナンバー関連かんれんする改正かいせいほうで、マイナンバーにふりがなの登録とうろくできるようになるのにあわせて、ふりがなどうしの照合しょうごうシステムじょうできるよう、改修かいしゅうおこなことにしています。

岸田きしだ首相しゅしょう 信頼しんらい確保かくほ対策たいさく強化きょうかあらためて指示しじ

岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、関係かんけい閣僚かくりょうらが出席しゅっせきしてひらかれた政府せいふのデジタル社会しゃかい推進すいしん会議かいぎで「デジタル社会しゃかいへの移行いこうに際にさいしては『デジタルガバメント』への国民こくみん信頼しんらい重要じゅうようだ」と指摘してきしました。

そのうえで「マイナンバーカードへの信頼しんらい確保かくほけ、一連いちれん事案じあんに関にかんするすべデータシステムさい点検てんけんおこなとともに、インシデントなどへの対応たいおうや、ヒューマンエラーをふせデジタル徹底てっていするなど、対策たいさく強化きょうかしてもらいたい」とべ、河野こうのデジタル大臣だいじんに対にたい対応たいおう強化きょうかはかようあらためて指示しじしました。

コンビニでの住民じゅうみんひょううつ 全国ぜんこくシステム点検てんけん

マイナンバーカード使つかい、コンビニで住民じゅうみんひょううつしなど交付こうふするサービス別人べつじん証明しょうめいしょ発行はっこうされるトラブル相次あいついでいる問題もんだいで、デジタルちょうは、システムを運営うんえいする全国ぜんこくおよそ50しゃ点検てんけんおこなわれていることをあきらかにしました。
マイナンバーカード使つかい、コンビニで住民じゅうみんひょううつなどの証明しょうめいしょ交付こうふするサービスでは、別人べつじん証明しょうめいしょ発行はっこうされるトラブル相次あいついでいます。これけて富士ふじどおり子会社こがいしゃ運営うんえいするシステム使つか全国ぜんこく123の自治体じちたいなどではシステムを最長さいちょうで6つき中旬ちゅうじゅんまで停止ていし一斉いっせい点検てんけんおこなっています。

その後そのごほか会社かいしゃ運営うんえいするシステムでも住所じゅうしょ変更へんこう反映はんえいされていない証明しょうめいしょなど発行はっこうされるトラブル確認かくにんされています。

このためデジタルちょうは、くに地方ちほう公共こうきょう団体だんたい管理かんりする「J-LIS=地方ちほう公共こうきょう団体だんたい情報じょうほうシステム機構きこうを通をつうじてシステムを運営うんえいする全国ぜんこくおよそ50しゃ点検てんけんおこなわれていることをあきらかにしました。点検てんけんは、システムめずにおこなわれ、おなようなトラブルきていないか確認かくにん作業さぎょうすすめられています。

「マイナポイント」導入どうにゅう申請しんせい急増きゅうぞう

マイナンバーカード申請しんせいは、カードの取得しゅとくなどでポイントがもらえる「マイナポイント」の導入どうにゅうによって増加ぞうかしました。

去年きょねん6月末げつまつに、最大さいだい2まんえんぶんのポイントがもらえる「マイナポイントだい2だん」の申し込もうしこはじまったことをけて、よく7つきには、まえつきばい以上いじょうおよそ147まんまい申請しんせいがありました。

ポイントあたえられる対象たいしょうなるカード申し込もうしこ期限きげんとされた去年きょねん9つきは、1か月かげつおよそ587まんまい申請しんせいがありました。

カード申込もうしこみ期限きげんその後そのご2かいにわたって延長えんちょうされ、2かい期限きげんとなった12つきには658まんまいあまり、3かい期限きげんとなったことし2つきには、月間げっかんでは過去かこ最多さいたなる758まんまいあまりの申請しんせいがありました。

最終さいしゅうなる2つき28にちには、自治体じちたい窓口まどぐち混雑こんざつし、総務そうむしょうは、申請しんせいを1にち延長えんちょうする緊急きんきゅう措置そちをとるなど対応たいおうわれました。4にち時点じてんでのカード累計るいけい申請しんせい枚数まいすう国民こくみんの77%にあたる9707まんまいあまりとなっています。

専門せんもん急速きゅうそくひろがりひと対応たいおうできず事故じこ相次あいついだ」

相次あいつトラブルについて、マイナンバー制度せいどくわしい中央ちゅうおう大学だいがく宮下みやしたひろし教授きょうじゅは、「想定そうていすれば今回こんかいふせげるミスだったとおもっています。たとえば、ども口座こうざがなければおや口座こうざ登録とうろくする、そのような想定そうていのもとシステムじょう本人ほんにん以外いがい口座こうざをはじく仕組しくつくべきだった」と指摘してきしています。

こうしたトラブルが、マイナポイントの導入どうにゅうで、カード申請しんせい急増きゅうぞうするなかきたことについて「ポイント事業じぎょうによる性急せいきゅう普及ふきゅうそしてマイナンバー制度せいど急速きゅうそくひろがりせているなかひと対応たいおうできない、十分じゅうぶんシステム対応たいおうができていないからこそ事故じこ相次あいついでしまった。一定いっていながスパンのなかで、まずはシステムてきなミスがしょうじないかどうか、こういったことをチェックしていく作業さぎょう必要ひつようだったのではないかと、
デジタルというのは、そもそも時間じかんかかるものです。安全あんぜんだいいちすすめることが大切たいせつです」としています。
ソース:NHK ニュース