15歳妊婦さいにんぷを生いきたまま焼殺しょうさつ、元少年もとしょうねんに禁錮きんこ18年ねん 仏ふつ

　フランス北部ほくぶオワーズ（Oise）県けんの特別少年裁判所とくべつしょうねんさいばんしょは9日ここのか、2019年さいに交際相手こうさいあいての15歳さいの少女しょうじょをナイフで刺さした後あと、生いきたまま火ひを付つけて殺害さつがいした男おとこ（事件当時じけんとうじは17歳さい）に対たいし、禁錮きんこ18年ねんの有罪判決ゆうざいはんけつを言いい渡わたした。

　男おとこは、被害者ひがいしゃのシャイナさんをパリの北きたに位置いちする町まちクレイユ（Creil）の小屋こやに誘さそい出だして殺害さつがいしたとして有罪ゆうざいを言いい渡わたされた。検視けんしでは、ナイフによる「多数たすうの傷きず」が確認かくにんされた他ほか、火ひを付つけられた時とき、シャイナさんがまだ生いきていたことも判明はんめいした。

　事件当時じけんとうじ、男おとこは高校生こうこうせい、シャイナさんは中学生ちゅうがくせいだった。男おとこの身元みもとについては、特定とくていできないよう報道規制ほうどうきせいが敷しかれている。

　捜査当局そうさとうきょくによると、シャイナさんは当時とうじ、妊娠初期にんしんしょきだったとみられ、家族かぞくは、シャイナさんのハンドバッグの中なかから陽性反応ようせいはんのうが出でた妊娠検査薬にんしんけんさやくを発見はっけんしていた。シャイナさんは男おとこが父親ちちおやだと考かんがえていたとみられる。

　シャイナさんの兄あにヤシンさんは裁判所さいばんしょで怒いかりの涙なみだを流ながしながら、「18年ねん！ これがフランスの司法しほうだ」と訴うったえた。男おとこと緊迫きんぱくしたやり取とりをすると崩くずれ落おち、病院びょういんに搬送はんそうされた。

　男おとこは一貫いっかんして無実むじつを主張しゅちょうしており、4時間じかんの審議しんぎの末すえに判決はんけつを言いい渡わたされると「なぜ、なぜなんだ」「あなた方かたは間違まちがっている。私わたしは無実むじつだ」と訴うったえた。

　男おとこの弁護人べんごじんは、上訴じょうその可能性かのうせいに言及げんきゅうするのは「時期尚早じきしょうそう」としている。

　公式こうしきの統計とうけいによると、フランスでは3日みっかに1人ひとりのペースで女性じょせいがパートナーや元もとパートナーに殺害さつがいされている。

ソース：NHK ニュース