【随時ずいじ更新こうしん】ロシア ウクライナに軍事ぐんじ侵攻しんこう（13日にちの動うごき）

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづいています。

ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなどウクライナ情勢じょうせいをめぐる13日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

（日本にっぽんとウクライナとは7時間じかん、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

“モスクがロシア軍ぐんの砲撃ほうげき受うける” ウクライナ外務省がいむしょう

ウクライナ外務省がいむしょうは12日にち、東部とうぶのマリウポリ市内しないにあるイスラム教いすらむきょうの礼拝れいはい施設しせつのモスクがロシア軍ぐんによる砲撃ほうげきを受うけたとツイッターに投稿とうこうしました。

モスクには、トルコ人じんを含ふくむ80人にん以上いじょうの大人おとなや子こどもが避難ひなんしているとしていますが、死傷ししょう者しゃが出でたかどうかについては言及げんきゅうしていません。

一方いっぽう、このモスクの運営うんえい者しゃは海外かいがいメディアの取材しゅざいに対にたいし、ロシア軍ぐんは周辺しゅうへんの地区ちくを攻撃こうげきしているものの、砲弾ほうだんはモスクから700メートルほど離はなれた場所ばしょに着弾ちゃくだんし、モスク自体じたいに被害ひがいはなかったと話はなしていて、情報じょうほうが錯さくそうしています。

米べい ウクライナに最大さいだい2億おくドルの軍事ぐんじ支援しえんを追加ついかへ

ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづく中なか、アメリカのブリンケン国務こくむ長官ちょうかんは12日にち、声明せいめいを発表はっぴょうし、ウクライナに最大さいだい2億おくドル、日本にっぽん円えんにして230億おく円えん余あまりの追加ついかの軍事ぐんじ支援しえんを行おこなうことを明あきらかにしました。

ロシア軍ぐんの装甲車そうこうしゃや軍用ぐんよう機きといった脅威きょういへの対応たいおうなどが目的もくてきで、アメリカの有力ゆうりょく紙しニューヨーク・タイムズは、バイデン政権せいけん高官こうかんの話はなしとして、対たい戦車せんしゃミサイル「ジャベリン」や地ち対空たいくうミサイル「スティンガー」などが含ふくまれると伝つたえています。

バイデン政権せいけんは先月せんげつ26日にち、最大さいだいで3億おく5000万まんドルの軍事ぐんじ支援しえんを発表はっぴょうしていて、今回こんかいの追加ついか支援しえんによって、政権せいけん発足ほっそく後ご、ウクライナへの軍事ぐんじ支援しえんは12億おくドルに上のぼるということです。

声明せいめいの中なかで、ブリンケン長官ちょうかんは「アメリカはウクライナの主権しゅけんと領土りょうど保全ほぜんに関与かんよし、必要ひつような支援しえんを続つづけていく」としています。

ザポリージャ原発げんぱつ「ロシアが管理かんりしようとしている」

IAEA＝国際こくさい原子力げんしりょく機関きかんのグロッシ事務じむ局長きょくちょうは12日にち、声明せいめいを発表はっぴょうし、ウクライナ南東なんとう部ぶにあるザポリージャ原子力げんしりょく発電はつでん所しょをロシア国営こくえいの原子力げんしりょく企業きぎょうロスアトムが完全かんぜんかつ恒久こうきゅう的てきに管理かんりしようしているとウクライナ側がわから報告ほうこくを受うけたとしています。

ウクライナ国営こくえいの原子力げんしりょく企業きぎょうの報告ほうこくでは、ザポリージャ原発げんぱつはロシア軍ぐん司令しれい官かんの指揮しき下かにあり、およそ400人にんのロシア兵士へいしがいるということです。

一方いっぽう、ロスアトムの代表だいひょうはグロッシ事務じむ局長きょくちょうに対にたいして、ロスアトムの専門せんもん家かがザポリージャ原発げんぱつにいることは認みとめたものの、原発げんぱつの運用うんようは掌握しょうあくしておらず、原発げんぱつを管理かんり体制たいせいに組み込くみこむ意図いともないと否定ひていしたとしています。

独どく仏ふつ首脳しゅのう プーチン大統領だいとうりょうと電話でんわ会談かいだんも「停戦ていせんの意思いし見みられず」

ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうをめぐり、ドイツのショルツ首相しゅしょうとフランスのマクロン大統領だいとうりょうは12日にち、ロシアのプーチン大統領だいとうりょうと電話でんわで会談かいだんしました。

ドイツ政府せいふの報道ほうどう官かんによりますと、電話でんわ会談かいだんは75分間ふんかん行おこなわれショルツ首相しゅしょうとマクロン大統領だいとうりょうはプーチン大統領だいとうりょうに対にたいし、直ただちに停戦ていせんするよう強つよく求もとめたということです。

しかし、フランス大統領だいとうりょう府ふによりますと、会談かいだんでプーチン大統領だいとうりょうに戦争せんそうをやめる意思いしは見みられなかったということです。

一方いっぽう、ロシア大統領だいとうりょう府ふによりますと、プーチン大統領だいとうりょうは停戦ていせんをめぐるロシアとウクライナの代表だいひょう団だんによる交渉こうしょうが、ここ数すう日間にちかん、オンライン形式けいしきで行おこなわれていたと明あきらかにし、交渉こうしょうの内容ないようを両りょう首脳しゅのうに説明せつめいしたとしています。

ただ、交渉こうしょうの詳細しょうさいについては明あきらかにしていません。

双方そうほうの代表だいひょう団だんは今月こんげつ7日にちにベラルーシで対面たいめんでの3回かい目めの交渉こうしょうを行おこないましたが、大おおきな進展しんてんは見みられていませんでした。

「ウクライナで少すくなくとも579人にんが死亡しぼう」

国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまった先月せんげつ24日にちから今月こんげつ11日にちまでにウクライナで少すくなくとも579人にんが死亡しぼうしたと発表はっぴょうしました。

このうち42人にんは子こどもだということです。

亡なくなった579人にんのうち、130人にんが東部とうぶのドネツク州しゅうとルガンスク州しゅうで、ほかの449人にんは首都しゅとキエフや第だい2の都市としハリコフ、北部ほくぶのチェルニヒウ、南部なんぶのヘルソンなど各地かくちで確認かくにんされています。

犠牲ぎせい者しゃの多おおくは砲撃ほうげきやミサイル、空爆くうばくなどによって命いのちを落おとしたということです。

また、けがをした人ひとは1000人にんを超こえたということです。

国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは、数すう百ひゃく人にんの死傷ししょう者しゃがいるとされる東部とうぶマリウポリなど、詳くわしい状況じょうきょうが確認かくにんできていないケースも多おおいとしていて、亡なくなった人ひとやけがをした市民しみんは実際じっさいにはさらに多おおいとみられます。

ゼレンスキー大統領だいとうりょう「約やく1300人にんのウクライナ兵へいが死亡しぼう」

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは12日にちに開ひらいた記者きしゃ会見かいけんで、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまって以降いこう「およそ1300人にんのウクライナ兵へいが死亡しぼうした」と明あきらかにしました。

また「われわれにとってこの戦争せんそうでの勝利しょうりはウクライナ人じんが生いき続つづけ、ウクライナを存続そんぞくさせることを意味いみする。ウクライナの存続そんぞくを望のぞむのであれば、勝かつしかない」と述のべ、降伏ごうぶくする意思いしがないことを改あらためて強調きょうちょうしました。

「マリウポリでは電気でんき 水道すいどうが寸断すんだん」

ICRC＝赤十字せきじゅうじ国際こくさい委員いいん会かいは12日にち、ウクライナ東部とうぶのマリウポリにいるスタッフから伝つたえられた話はなしとして現地げんちの情報じょうほうをツイッターに投稿とうこうしました。

それによりますと、現地げんちでは電気でんきやガス、水道すいどうが寸断すんだんされ、食料しょくりょうや飲料いんりょう水すいが底そこをつき始はじめていて、スタッフたちは自宅じたくにあった食料しょくりょうなどを持ち寄もちより事務所じむしょで避難ひなん生活せいかつを続つづけているということです。

同おなじ建物たてものにはおよそ65人にんの市民しみんも避難ひなんしているということです。

現地げんちスタッフの1人にんは「人々ひとびとは寒さむさで病気びょうきになっています。本当ほんとうに寒さむいです」と述のべ、避難ひなん生活せいかつの厳きびしい環境かんきょうを訴うったえています。

また、「発電はつでん機き用ようの燃料ねんりょうが残のこっているため、1日にちに3、4時間じかんは電気でんきを使つかうことができる。水みずがなくなったら川かわの水みずを沸わかして使つかうつもりだ。ほかの人ひとたちと比くらべれば比較的ひかくてき恵めぐまれている」と述のべ、現地げんちではさらに過酷かこくな状況じょうきょうで避難ひなんを続つづけている人ひとがいることも明あきらかにしました。

ICRC＝赤十字せきじゅうじ国際こくさい委員いいん会かいのフローリアン・セレックス広報こうほう官かんは10日にち、NHKのインタビューに対にたいし、「支援しえんの必要ひつよう性せいが爆発ばくはつ的てきに増ましている」と危機きき感かんを示しめしたうえで、「紛争ふんそうの当事者とうじしゃは市民しみんが安全あんぜんに避難ひなんできるよう具体ぐたい的てきかつ効率こうりつ的てきな合意ごういを行おこなう必要ひつようがある。それがいま最もっとも重要じゅうようだ」と述のべ、一刻いっこくも早はやい停戦ていせんの実現じつげんを訴うったえました。

北部ほくぶの都市としで爆撃ばくげき ウクライナ公共こうきょう放送ほうそうが伝つたえる

ウクライナの公共こうきょう放送ほうそうは動画どうが投稿とうこうサイト、ユーチューブで国内こくない各地かくちの被害ひがい状況じょうきょうを英語えいごで連日れんじつ、伝つたえています。

12日にちの動画どうがでは、ウクライナ北部ほくぶの都市としチェルニヒウで深夜しんや、ロシア軍ぐんが中心ちゅうしん部ぶにあるホテルなどを爆撃ばくげきし、周辺しゅうへんの建物たてものをことごとく破壊はかいしたと伝つたえています。

この攻撃こうげきでけがをした人ひとはいませんでしたが、一帯いったいでは停電ていでんが続つづいているほか、携帯けいたい電話でんわやインターネットがつながりにくい状態じょうたいで、復旧ふっきゅうに向むけた取り組とりくみが進すすめられているということです。

また、首都しゅとキエフ近郊きんこうにある軍ぐんの飛行場ひこうじょう周辺しゅうへんにミサイル6発はつが着弾ちゃくだんし、弾薬だんやく庫この燃料ねんりょうタンクが炎上えんじょうして人々ひとびとが消火しょうかに追おわれる様子ようすを伝つたえています。

一方いっぽう、第だい2の都市としハリコフ近郊きんこうでは複数ふくすうの医療いりょう機関きかんが前日ぜんじつに続つづいて砲撃ほうげきを受うけ、ガスが使つかえなくなったほか、一部いちぶで停電ていでんが起おきていると伝つたえています。

映像えいぞうには砲弾ほうだんによると見みられる痕あとが建物たてものに多おおく残のこっている様子ようすや、窓まどが割われた救急きゅうきゅう車しゃなどが映うつされていて、被害ひがいの大おおきさを物語ものがたっています。

この日ひは犠牲ぎせい者しゃはいませんでしたが、前日ぜんじつの攻撃こうげきでは3人にんが亡なくなったほか、病院びょういんのスタッフがけがをしたということです。

西部せいぶチェルニフツィ市しは支援しえん物資ぶっし送おくる拠点きょてんに

ルーマニア国境こっきょうから40キロほど離はなれたウクライナ西部せいぶにはヨーロッパ各国かっこくから送おくられた医薬品いやくひんなどの支援しえん物資ぶっしが集あつまり、国内こくない各地かくちに送り届おくりとどける拠点きょてんになっています。

ウクライナ西部せいぶチェルニフツィ市しはルーマニア国境こっきょうまでおよそ40キロのところにある人口じんこうおよそ26万まん人にんの街まちです。

首都しゅとキエフまで500キロ余あまり離はなれていますが、市内しない各所かくしょにはウクライナ軍ぐんの兵士へいしが配置はいちされ、市役所しやくしょの入り口いりくちには土どのうが積つまれるなどロシア軍ぐんの侵攻しんこうに備そなえていました。

中心ちゅうしん部ぶにある病院びょういんにはヨーロッパ各国かっこくから届とどけられた薬くすりや医療いりょう器具きぐなどの支援しえん物資ぶっしが集あつまり、薬剤師やくざいしやボランティアが仕分しわけ作業さぎょうに追おわれていました。

この病院びょういんによりますと、戦闘せんとうが続つづいている地域ちいきの病院びょういんの求もとめに応おうじて、必要ひつようとされる医薬品いやくひんなどを届とどけているということです。

一方いっぽう、市しの中心ちゅうしん部ぶにあるスーパーでは食用しょくよう油ゆや小麦粉こむぎこの購入こうにゅうが制限せいげんされていたほか、街角まちかどには空爆くうばくに備そなえ、地下ちかシェルターの場所ばしょを知しらせる貼り紙はりがみが張はられるなど、市民しみん生活せいかつに暗くらい影かげを落おとしています。

また、チェルニフツィ市しによりますと、戦闘せんとうなどで家いえを追おわれた人ひとたちのため、50か所かしょ余あまりの公共こうきょう施設しせつなどに避難ひなん所しょを設もうけていて、現在げんざい、およそ4万まん人にんを受け入うけいれているということです。

ロマン・クリチュク市長しちょうは「ここはまだ空爆くうばくを受うけていない街まちの1つなので安全あんぜんだ。軍ぐんや警察けいさつなどと常つねに連携れんけいをとって情報じょうほう収集しゅうしゅうをしている。シェルターなども準備じゅんびしている」と話はなしていました。

また、支援しえん物資ぶっしの拠点きょてんとなっている病院びょういんのビクトル・プロッツ院長いんちょうは「砲撃ほうげきなどの被害ひがいを受うけて東部とうぶなどでは包帯ほうたいや、やけど用ようの薬くすりが足たりていません。けが人けがにんに医薬品いやくひんが届とどいていないという情報じょうほうが各地かくちの病院びょういんから寄よせられている」と話はなしていました。

キエフから家族かぞく14人にんで避難ひなんしているという女性じょせいは「最初さいしょに避難ひなんしていたキエフ近郊きんこうの息子むすこの家いえの近ちかくに砲撃ほうげきを受うけたので、ここに逃のがれてきました。ウクライナのために力ちからになりたいので、国内こくないに残のこるつもりです」と声こえを詰つまらせながら話はなしていました。

ソース：NHK ニュース