ウクライナ代表だいひょう団だん “ロシアとの交渉こうしょう再開さいかい” 停戦ていせんへの糸口いとぐちは

ウクライナへの侵攻しんこうを続つづけるロシア軍ぐんは、首都しゅとキエフの包囲ほういに向むけて部隊ぶたいを進すすめているほか、南部なんぶの黒海こっかい沿岸えんがんの州しゅうを掌握しょうあくしたと発表はっぴょうしました。
ロシアとウクライナとの代表だいひょう団だんによる交渉こうしょうは14日にちに続つづいて15日にちも再開さいかいしたもようで、停戦ていせんに向むけた糸口いとぐちを見みいだせるかどうかが焦点しょうてんです。

ロシア軍ぐんは、首都しゅとキエフやアゾフ海うみに面めんする東部とうぶの要衝ようしょうマリウポリなどの包囲ほういに向むけて攻勢こうせいを強つよめ、これに対にたいしてウクライナ軍ぐんは激はげしい抵抗ていこうを続つづけています。

また、ロシア国防省こくぼうしょうは15日にち、ロシアが一方いっぽう的てきに併合へいごうしたクリミア半島くりみあはんとうに隣接りんせつする南部なんぶのヘルソン州しゅうの全域ぜんいきを掌握しょうあくしたと発表はっぴょうしました。

黒海こっかい沿岸えんがんで支配しはい地域ちいきを広ひろげ、ウクライナへの海上かいじょうからの輸送ゆそうを断ち切たちきりたいねらいがうかがえます。

一方いっぽう、市民しみんの犠牲ぎせいは増ふえ続つづけていて、国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは、13日にちまでに確認かくにんされただけで46人にんの子こどもを含ふくむ少すくなくとも636人にんの市民しみんが死亡しぼうしたと明あきらかにしています。

また、EU＝ヨーロッパ連合れんごうのボレル上級じょうきゅう代表だいひょうは14日にち、東部とうぶマリウポリだけで、これまでに2400人にん以上いじょうの市民しみんが犠牲ぎせいになったとしています。

こうした中なかで、ロシアとウクライナの代表だいひょう団だんによる停戦ていせんをめぐる交渉こうしょうについてウクライナ側がわの代表だいひょう団だんは現地げんちメディアに対にたいし、14日にちに続つづいて15日にちもオンライン形式けいしきで再開さいかいしたと明あきらかにしました。

双方そうほうの代表だいひょう団だんから一定いっていの前進ぜんしんがあるとの見方みかたも出でていましたが、ウクライナ代表だいひょう団だんのポドリャク大統領だいとうりょう府ふ顧問こもんは14日にち、停戦ていせんやロシア軍ぐんの即時そくじ撤退てったいなどを求もとめる姿勢しせいを強調きょうちょうする一方いっぽう、「コミュニケーションはとっているが依然いぜんとして厳きびしい状況じょうきょうだ」として、厳きびしい交渉こうしょうが続つづいているという認識にんしきを示しめしました。

一方いっぽう、ロシア代表だいひょう団だんのトップ、メジンスキー大統領だいとうりょう補佐ほさ官かんは14日にちの交渉こうしょうのあと「プーチン大統領だいとうりょうから課かされた任務にんむを実行じっこうし、ロシアの平和へいわな未来みらいを確保かくほするため最善さいぜんを尽つくしている」と話はなしています。

ウクライナの「中立ちゅうりつ化か」や「非ひ軍事ぐんじ化か」などを要求ようきゅうするロシア側がわの強硬きょうこう姿勢しせいは変かわっておらず、立場たちばの隔へだたりを埋うめるのは容易よういではなく、交渉こうしょうで停戦ていせんに向むけた糸口いとぐちを見みいだせるかどうかが焦点しょうてんです。

ソース：NHK ニュース