News
Show Furigana

地震じしん分析ぶんせき一部いちぶ建物たてもの被害ひがいやすい1びょう以上いじょう周期しゅうき

2022-03-17 08:39:24

avatar
16にちよるおそく、福島ふくしまけんおき震源しんげんとするマグニチュード7.4の地震じしんがあり、宮城みやぎけん福島ふくしまけん震度しんど6きょう観測かんそくしました。
今回こんかい観測かんそくされた地震じしん専門せんもんくわしく分析ぶんせきしたところ、つよかった地域ちいきでは家具かぐやブロックへいなど被害ひがいやすい1びょう以下いかみじか周期しゅうきれがおおふくまれていた一方いっぽう一部いちぶでは住宅じゅうたくなどにおおきな被害ひがいやすい1びょうから2びょう程度ていど周期しゅうきれも比較的ひかくてきふくまれていたことがかりました。
専門せんもんは「おな震度しんどでも周期しゅうき特性とくせいわれば建物たてものおおきな被害ひがい可能かのうせいがあり、そなすすめてほしい」と指摘してきしています。

周期しゅうき特性とくせいわれば さらにおおきな被害ひがいも”

地震じしん被害ひがい関係かんけいせいくわしい京都きょうと大学だいがく防災ぼうさい研究所けんきゅうじょさかい有紀ゆうき教授きょうじゅは、宮城みやぎけん福島ふくしまけんなど設置せっちされている防災ぼうさい科学かがく技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょ地震じしんけいのデータを分析ぶんせきしました。

その結果けっか大半たいはん地点ちてんでは1びょう以下いかみじか周期しゅうきおおふくまれていたということです。

さかい教授きょうじゅによりますと、たん周期しゅうき小刻こきざひとかんじやすく、室内しつない家具かぐ屋根やねかわらほかブロックへいなど被害ひがいやすくなるということです。

一方いっぽう震度しんど6きょう観測かんそくした福島ふくしまけん相馬そうまなどでは1びょうから2びょう程度ていど周期しゅうきれも比較的ひかくてきふくまれていたということです。
1びょう以上いじょう周期しゅうき住宅じゅうたくなどおおきな建物たてものへの被害ひがいやすいとされています。

福島ふくしまけんおきでは去年きょねん2つきにもマグニチュード7.3の地震じしん発生はっせいし、宮城みやぎけん福島ふくしまけん最大さいだい震度しんど6きょう観測かんそくしましたが、さかい教授きょうじゅによりますと、地震じしん傾向けいこう今回こんかい地震じしん比較的ひかくてきているということです。
さかい教授きょうじゅは「今回こんかい地震じしんきた領域りょういきは2011ねん巨大きょだい地震じしん以降いこう地震じしん活動かつどう活発かっぱつ場所ばしょで、まだまだ安心あんしんはできない。おな震度しんどでも周期しゅうき特性とくせいわれば、さらにおおきな被害ひがい可能かのうせいがあり、けっして油断ゆだんせずそなすすめてほしい」とはなしていました。

福島ふくしま相馬そうま国見くにみまち 宮城みやぎ山元やまもとまちなど建物たてもの被害ひがいおお可能かのうせい

今回こんかい地震じしんについて、防災ぼうさい科学かがく技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょ地震じしんけいのデータと各地かくち建物たてもの統計とうけいなどを使つかって分析ぶんせきした結果けっかでは、福島ふくしまけん相馬そうま国見くにみまち宮城みやぎけん山元やまもとまちなどで建物たてもの被害ひがいおおている可能かのうせいがある推計すいけいされています。

防災ぼうさい科学かがく技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょは、2016ねん熊本くまもと地震じしん以降いこう迅速じんそく災害さいがい対応たいおう役立やくだてるため
観測かんそくされた地震じしんけいのデータから推定すいていした各地かくち
建物たてもの建築けんちく年代ねんだい耐震たいしん性能せいのうなど統計とうけいデータを組み合くみあわせて分析ぶんせきすることで、
建物たてもの被害ひがい推計すいけいしてホームページに公表こうひょうしています。

今回こんかい地震じしん分析ぶんせき結果けっかによりますと、このうち福島ふくしまけん相馬そうま国見くにみまち宮城みやぎけん山元やまもとまちなどでは、おな震度しんど6きょう観測かんそくしたほか地域ちいきくらべても、建物たてもの被害ひがいおおている可能かのうせいがあるということです。

研究所けんきゅうじょでは今回こんかい被害ひがい推計すいけい結果けっか実際じっさい確認かくにんされた被害ひがいとをらしわせて検証けんしょうし、さらに精度せいどげることで迅速じんそく被害ひがい把握はあく役立やくだてていくことにしています。

耐震たいしんせいひくくなっている建物たてものなど倒壊とうかいするほどの

今回こんかい地震じしんれが建物たてものあたえた被害ひがいについて専門せんもんがシミュレーションして分析ぶんせきしたところ、現在げんざい耐震たいしん基準きじゅんたす建物たてものではおおきな被害ひがいはないものの、老朽ろうきゅうすす耐震たいしんせいひくくなっている建物たてものなどでは倒壊とうかいするほどのれだったことがかりました。

地震じしんあたえる建物たてものへの影響えいきょう研究けんきゅうしている京都きょうと大学だいがく生存せいぞんけん研究所けんきゅうじょ中川なかがわ貴文たかふみじゅん教授きょうじゅは、今回こんかい福島ふくしまけん相馬そうま観測かんそくされた震度しんど6きょうれで木造もくぞう住宅じゅうたくどの程度ていど被害ひがいけたとみられるか、シミュレーションしました。

中川なかがわじゅん教授きょうじゅによりますと、相馬そうま観測かんそくされたは、木造もくぞう住宅じゅうたくとく影響えいきょうあたえるとされる周期しゅうき1びょう程度ていど成分せいぶんおおきいのが特徴とくちょうだったということです。

中川なかがわじゅん教授きょうじゅは、この
現在げんざい耐震たいしん基準きじゅん住宅じゅうたく
耐震たいしん基準きじゅんよりもつよ住宅じゅうたく
耐震たいしん基準きじゅんの20%から60%の強度きょうどしかない木造もくぞう住宅じゅうたく
どのような影響えいきょうあたえるのかシミュレーションしました。

その結果けっか現在げんざい耐震たいしん基準きじゅんそれよりもつよ住宅じゅうたくにはおおきな損傷そんしょうはありませんでしたが、現在げんざい基準きじゅんの20%程度ていどと30%程度ていど強度きょうどしかない住宅じゅうたく被害ひがいけ、とく20%程度ていど住宅じゅうたく倒壊とうかいする結果けっかになりました。

中川なかがわじゅん教授きょうじゅによりますと、耐震たいしん基準きじゅん見直みなおされた昭和しょうわ56ねんよりまえ木造もくぞう住宅じゅうたくうち老朽ろうきゅうすすんだものなどには強度きょうどが20%程度ていどのものもあり、そうした住宅じゅうたく倒壊とうかいするほどのだったとみられるということです。

中川なかがわじゅん教授きょうじゅは、つよかった地域ちいきある老朽ろうきゅうした建物たてものたとえ倒壊とうかいしていなくても被害ひがいけている可能かのうせいがあり、今後こんご地震じしんによる被害ひがい拡大かくだいにも注意ちゅうい必要ひつようだと指摘してきしています。

中川なかがわじゅん教授きょうじゅは「老朽ろうきゅうした建物たてものほか作業さぎょうよう小屋こや倉庫そうこなど被害ひがいけている可能かのうせいがあり、はしらかたむなどいたんでいる建物たてものちかづくさいには十分じゅうぶん注意ちゅういしてしい」とはなしていました。
ソース:NHK ニュース