【随時ずいじ更新こうしん】ロシア ウクライナに軍事ぐんじ侵攻しんこう（19日にちの動うごき）

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづいています。
ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。
戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなどウクライナ情勢じょうせいをめぐる19日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。
（日本にっぽんとウクライナとは7時間じかん、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

国際こくさい宇宙うちゅうステーションのロシア人じん宇宙うちゅう飛行ひこう士し 「黄きと青あおの服ふく」

ロシア人じん宇宙うちゅう飛行ひこう士し3人にんが18日にち、ソユーズ宇宙うちゅう船せんに乗のって国際こくさい宇宙うちゅうステーションに到着とうちゃくしました。
3人にんが着きているフライトスーツは、ベースが黄色きいろで胸むねや足あしなどに青あおいデザインがあしらわれています。
通常つうじょうは、紺色こんいろや青色あおいろが多おおいロシアのフライトスーツとは異ことなるもので、欧米おうべいのメディアは黄色きいろと青色あおいろは、ウクライナの国旗こっきそのものだなどと伝つたえています。
ソーシャルメディアでもロシアの宇宙うちゅう飛行ひこう士しがウクライナとの連帯れんたいの意思いしを示しめしたものではないかと話題わだいになる一方いっぽう、3人にんが卒業そつぎょうしたロシアの大学だいがくのシンボルカラーではないかという見方みかたもあり、この色いろを選えらんだ理由りゆうについて注目ちゅうもくが集あつまっています。
軍事ぐんじ侵攻しんこうを受うけて欧米おうべいなどの制裁せいさいが拡大かくだいされるなか、ロシアの宇宙うちゅう開発かいはつ公社こうしゃ「ロスコスモス」のロゴージン社長しゃちょうは、アメリカやヨーロッパとの宇宙うちゅう開発かいはつでの協力きょうりょく関係かんけいを終おわらせることを繰り返くりかえし示唆しさしていますが、NASA＝アメリカ航空こうくう宇宙うちゅう局きょくは国際こくさい宇宙うちゅうステーションでの活動かつどうに影響えいきょうはないとしています。

イギリス外相がいしょう 停戦ていせん交渉こうしょうの進展しんてんに懐疑かいぎ的てきな見方みかた示しめす

イギリスのトラス外相がいしょうは、タイムズ紙しのインタビューに応おうじ、その内容ないようが18日にち付づけの電子でんし版ばんに掲載けいさいされました。
このなかでトラス外相がいしょうはロシアとウクライナが続つづけている停戦ていせんに向むけた交渉こうしょうについて、「ロシア側がわは残虐ざんぎゃくな攻撃こうげきを隠かくそうとしているだけではないか」と指摘してきし進展しんてんすることに懐疑かいぎ的てきな見方みかたを示しめしました。
またトラス外相がいしょうは「ロシア軍ぐんは撤退てったいの兆候ちょうこうを見みせていないし、ロシア側がわは実質じっしつ的てきな提案ていあんもしていない。ロシアはこれまでうそをつき続つづけてきている。交渉こうしょうに真剣しんけんに取り組とりくんでいるのなら、話し合はなしあいをしているその日ひに市民しみんに対にたいし無む差別さべつに爆撃ばくげきすることはない」と批判ひはんしました。
そして、プーチン大統領だいとうりょうはこれまで思い描おもいえがいてきたような成果せいかが達成たっせいできておらず、今後こんご、みずからの野望やぼうを成し遂なしとげるため、化学かがく兵器へいきや核兵器かくへいきなどの使用しようも含ふくめ、攻撃こうげきをエスカレートさせる可能かのう性せいがあると懸念けねんを示しめしました。

ウクライナ情勢じょうせい 避難ひなん者しゃ受け入うけいれの周辺しゅうへん国こく支援しえんの動うごき広ひろまる

UNHCR＝国連こくれん難民なんみん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょのまとめによりますと、ウクライナから国外こくがいに避難ひなんした人ひとの数かずは18日にち時点じてんで327万まん人にんを超こえ、このうちポーランドへの避難ひなん者しゃは197万まん人にん余あまりに上のぼっています。
避難ひなん者しゃはさらに増ふえるおそれがあり、周辺しゅうへんの受け入うけいれ国こくも困難こんなんに直面ちょくめんしていると指摘してきされていて、日本にっぽん国内こくないでも周辺しゅうへん国こくの活動かつどうを支援しえんしようと寄付きふを呼よびかける動うごきが広ひろがっています。
このうち、
▽東京とうきょう・目黒めぐろ区くにある「ポーランド広報こうほう文化ぶんかセンター」は日本にっぽん円えんで寄付きふを受け付うけつけている団体だんたいをホームページで紹介しょうかいしているほか、
▽東京とうきょうオリンピック・パラリンピックでポーランドのホストタウンを務つとめた岐阜ぎふ県けん恵那えな市しも市役所しやくしょに募金ぼきん箱ばこを設置せっちするなどして支援しえんを呼よびかけています。
また多おおくの避難ひなん者しゃを受け入うけいれ、周辺しゅうへん国こくの中なかでも特とくに厳きびしい状況じょうきょうにあるとされるモルドバの大使館たいしかんも日本にっぽんからの寄付きふを呼よびかけています。
寄付きふを呼よびかけている団体だんたいの1つ、在日ざいにちポーランド商工しょうこう会議かいぎ所しょのピーター・ロバート・スシツキ会頭かいとうは「ポーランドには子こどもたちだけでおよそ50万まん人にんが避難ひなんしていて、現地げんちにいる私わたしの友人ゆうじんも空あいている部屋へやなどを提供ていきょうしています。わずかでもサポートが必要ひつようなので遠とおい国くにですが、募金ぼきん活動かつどうに協力きょうりょくしていただければと思おもいます」と話はなしていました。

作家さっかの村上むらかみ春樹はるきさん ラジオ番組ばんぐみで反戦はんせんと平和へいわを訴うったえメッセージ

ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうを受うけて、世界せかい的てきな人気にんき作家さっかの村上むらかみ春樹はるきさんがラジオ番組ばんぐみに出演しゅつえんし、みずから選えらんだ楽曲がっきょくとともに反戦はんせんと平和へいわを訴うったえるメッセージを届とどけました。
18日にち夜よる「TOKYO FM」で放送ほうそうされた「村上むらかみRADIO特別とくべつ版ばん戦争せんそうをやめさせるための音楽おんがく」は、ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづく中なか、反戦はんせんや命いのちの大切たいせつさを伝つたえる音楽おんがくを通をつうじて戦争せんそうの停止ていしと平和へいわを呼よびかけようと企画きかくされました。
番組ばんぐみの冒頭ぼうとう、村上むらかみさんは「音楽おんがくに戦争せんそうをやめさせるだけの力ちからがあるのか。残念ざんねんながらそういう力ちからはないと思おもいます。でも聴きく人ひとに『戦争せんそうをやめさせなくちゃいけない』という気持きもちを起おこさせる力ちからはあります」とあいさつしました。
村上むらかみさんはみずから所蔵しょぞうするCDやレコードの中なかから選えらんだ楽曲がっきょくを、歌詞かしの意味いみや当時とうじの社会しゃかい情勢じょうせいとともに紹介しょうかいし、このうち若者わかものに命いのちの大切たいせつさを伝つたえるとともに、大人おとなに対にたいしては、若者わかものを支ささえる必要ひつよう性せいを訴うったえたアメリカの曲きょくを流ながした際さい、「年寄としよりが勝手かってに始はじめた戦争せんそうで若わかい人ひとが命いのちを落おとすというのは本当ほんとうに悲かなしむべきことだ」と思おもいを述のべました。
およそ1時間じかんの番組ばんぐみの最後さいごに、村上むらかみさんはアメリカのキング牧師ぼくしがかつて演説えんぜつの中なかで述のべた「ヒトラーがドイツで行おこなった行為こういはすべて合法ごうほう的てきだった。そのことを決けっして忘わすれてはならない」ということばを紹介しょうかいしたうえで、「指導しどう者しゃにただ黙だまっておとなしくついていくと大変たいへんなことになりますよ」と話はなし、権威けんい主義しゅぎに妄信もうしんすることの危険きけん性せいを訴うったえました。

「国境こっきょうなき医師いし団だん」 “戦闘せんとうの長期ちょうき化かで多おおくの人ひとの命いのちが危険きけんに”

国際こくさい的てきなNGO「国境こっきょうなき医師いし団だん」のメンバーで、広報こうほう担当たんとうとしてウクライナ西部せいぶのリビウで活動かつどうしているトーマス・ベンドルさんが18日にち、NHKのオンラインインタビューに応おうじました。
ベンドルさんは「この戦争せんそうによって外科げか的てき治療ちりょうを必要ひつようとするけが人けがにんが増ふえているため、手術しゅじゅつ用ようの医療いりょう器具きぐを送おくっている。また、結核けっかくやC型がた肝炎かんえんなどの患者かんじゃが治療ちりょうを続つづけるのが難むずかしい状態じょうたいになっていて、こうした患者かんじゃの治療ちりょうに必要ひつような薬くすりも届とどけている」と現地げんちでの活動かつどうや状況じょうきょうについて説明せつめいしました。
一方いっぽう、ロシア軍ぐんの激はげしい攻撃こうげきが続つづく東部とうぶマリウポリには支援しえん物資ぶっしを届とどけられない状態じょうたいが続つづいていて、現地げんちのスタッフから病院びょういんや薬局やっきょくでは医薬品いやくひんなどの物資ぶっしが完全かんぜんになくなったという報告ほうこくを受うけているということです。またマリウポリでは水みずや食料しょくりょうの不足ふそくも深刻しんこくな状況じょうきょうになっているということです。
ベンドルさんは「特とくに子こどもたちのことを心配しんぱいしている。脱水だっすい症状しょうじょうで下痢げりをし、さらに症状しょうじょうが悪化あっかする危険きけん性せいがあり、最悪さいあくの場合ばあいは死しに至いたる」と述のべ、戦闘せんとうの長期ちょうき化かによって多おおくの人ひとの命いのちが危険きけんにさらされると危機きき感かんを示しめしました。
そして「病院びょういんなどへの攻撃こうげきが続つづけば、マリウポリで起おきていることがほかの都市としでも起おきかねず、より多おおくの人ひとが治療ちりょうを受うけられない状態じょうたいになってしまう」と述のべ、一刻いっこくも早はやく攻撃こうげきを停止ていしすることが必要ひつようだと訴うったえました。

ウクライナ 南部なんぶのミコライフの住人じゅうにん「空爆くうばくの大おおきな音おと」

ウクライナ南部なんぶの都市としミコライフで暮くらす68歳さいの男性だんせいが日本にっぽん時間じかんの19日にち朝あさ、NHKのインタビューに応おうじ「空爆くうばくの大おおきな音おとがする」などと緊迫きんぱくした現地げんちの状況じょうきょうを話はなしました。
ミコライフは、ウクライナ南部なんぶにある最大さいだいの港湾こうわん都市としオデッサに近ちかく、ロシア軍ぐんによって掌握しょうあくされたと伝つたえられるヘルソンからロシア軍ぐんが進軍しんぐんする可能かのう性せいが指摘してきされています。
今いまもミコライフで暮くらすニコライさん（68）は、現在げんざいの状況じょうきょうについて「ロシア軍ぐんが侵攻しんこうしてからミサイルや空爆くうばくの音おとがきこえるようになった。きょうは、寝ねている間まにもきこえた。ヘルソンからも飛とんできているようで、大おおきな音おとがする」と緊迫きんぱくした様子ようすを話はなしました。
また、ミサイル攻撃こうげきの危険きけん性せいを伝つたえる警報けいほうが鳴なると、地下ちかへ避難ひなんを余儀よぎなくされていると言いうことで「妻つまはサイレンが鳴なって調子ちょうしが悪わるくなり、横よこになって休やすんでいる」とたび重かさなる避難ひなんで精神せいしん的てきにも夫婦ふうふの負担ふたんになっているということです。

ウクライナの国内こくないの避難ひなん民みん 推計すいけい648万まん人にんに（16日にち時点じてん）

UNHCR＝国連こくれん難民なんみん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょやIOM＝国際こくさい移住いじゅう機関きかんなどが共同きょうどうで発表はっぴょうした報告ほうこく書しょによりますと、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうを受うけて、ウクライナ国内こくないで避難ひなんしている人ひとは16日にち時点じてんの推計すいけいで648万まん人にんに上のぼるということです。
このうちもっとも多おおくの人ひとがポーランドと国境こっきょうを接せっするウクライナ西部せいぶの地域ちいきに避難ひなんしているということです。
またUNHCRによりますと、ウクライナから周辺しゅうへん国こくなど国外こくがいに避難ひなんした人ひともさらに増ふえ、18日にち時点じてんで327万まん人にんに上のぼるということです。
ウクライナの人口じんこうの4分ぶんの1近ちかくの人ひとたちが住すむ家いえを追おわれる事態じたいとなっていますが、報告ほうこく書しょでは「戦闘せんとう地域ちいきでは立往生たちおうじょうしたり、安全あんぜん上じょうのリスクから動うごけずにいる人ひとも多おおくいる」と指摘してきしています。

バルト3国こくなど5か国かこくでロシアの外交がいこう官かん追放ついほうへ

バルト3国こくのエストニア、ラトビア、リトアニアさらに、ブルガリアの各国かっこくの外務省がいむしょうは18日にち、駐在ちゅうざいするロシアの外交がいこう官かんを追放ついほうする措置そちをとると発表はっぴょうしました。
このうち、
▽エストニアは、ロシア大使館たいしかんの職員しょくいん3人にんを、
▽ラトビアは、職員しょくいん3人にんを、
▽リトアニアは、職員しょくいん4人にんを、
▽ブルガリアは、職員しょくいん10人にんを追放ついほうするとしています。
各国かっこくは、追放ついほうの理由りゆうとして「外交がいこう官かんとしての地位ちいにそぐわない活動かつどうをし、不ふ利益りえきを与あたえている」などとしたうえで、ロシアから軍事ぐんじ侵攻しんこうを受うけているウクライナとの連帯れんたいを示しめすために決定けっていを下くだしたと説明せつめいしています。

ドネツク州しゅう知事ちじ「マリウポリはロシアの砲撃ほうげきで集団しゅうだん避難ひなんできず」

ロシア軍ぐんによる激はげしい攻撃こうげきが続つづくウクライナ東部とうぶマリウポリでは「人道じんどう回廊かいろう」と呼よばれる避難ひなんルートを使つかった住民じゅうみんの避難ひなんが進すすまず、地元じもとの市議会しぎかいは30万まん人にん以上いじょうが市外しがいに避難ひなんできていないと明あきらかにしています。
ドネツク州しゅうのキリレンコ知事ちじは18日にち、地元じもとのテレビ局てれびきょくのインタビューのなかで、ロシア軍ぐんの砲撃ほうげきが続つづいているため、バスなどを使つかった集団しゅうだんでの避難ひなんができていないとしたうえで「住民じゅうみんは、徒歩とほや自家用車じかようしゃでなんとか街まちから出でようとしている」と述のべ、切迫せっぱくしている市内しないの状況じょうきょうを訴うったえました。
人工じんこう衛星えいせいを運用うんようするアメリカの企業きぎょう「マクサー・テクノロジーズ」が公開こうかいした、現地げんち時間じかん18日にちの朝あさに撮影さつえいした衛星えいせい画像がぞうでは、市外しがいに逃のがれようとする車くるまが長ながい列れつを作つくっている様子ようすが写うつっています。
マリウポリでは市しの中心ちゅうしん部ぶも攻撃こうげきを受うけていて、18日にちにロイター通信ろいた-つうしんが公開こうかいした映像えいぞうでは、アパートや大型おおがたのショッピングモールが黒焦くろこげになった様子ようすが撮影さつえいされています。
地元じもと警察けいさつの幹部かんぶは、NHKの取材しゅざいに対にたいし、市内しないでは2週間しゅうかんにわたって電気でんきやガスが止とまっていると明あきらかにしていて、市内しないを撮影さつえいした映像えいぞうでは、まきを燃もやして食事しょくじを作つくる人ひとの姿すがたが映うつっています。
犠牲ぎせい者しゃも多おおく出でていますが、攻撃こうげきが続つづいていて危険きけんなため十分じゅうぶんな埋葬まいそうもできておらず、一部いちぶの遺体いたいは回収かいしゅうされず、路上ろじょうに置おかれたままになっているということです。

米べい 国防こくぼう総省そうしょうの高官こうかん “ロシア軍ぐん 1080発はつ以上いじょうのミサイルを発射はっしゃ”

アメリカ国防こくぼう総省そうしょうの高官こうかんは18日にち、ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうを続つづけるロシア軍ぐんが、これまでに1080発はつ以上いじょうのミサイルを発射はっしゃしたという分析ぶんせきを明あきらかにしました。
ウクライナ西部せいぶの主要しゅよう都市とし、リビウでは、国際こくさい空港くうこうの近ちかくにある施設しせつがロシア軍ぐんによる攻撃こうげきを受うけたことを地元じもとの市長しちょうが明あきらかにしていますが、これについて高官こうかんは「ミサイル攻撃こうげきが行おこなわれたようだ」と指摘してきしたうえで、現時点げんじてんでその種類しゅるいや発射はっしゃ場所ばしょなどはわからないとしています。
また東部とうぶの要衝ようしょうマリウポリについて、ウクライナ側がわが防衛ぼうえいしているものの、ロシア軍ぐんが都市としを孤立こりつさせたうえで、激はげしい砲撃ほうげきを続つづけているという認識にんしきを示しめしました。
一方いっぽう、首都しゅとキエフに向むかっているロシア軍ぐんの地上ちじょう部隊ぶたいに目立めだった前進ぜんしんはみられず、ウクライナ側がわの激はげしい抵抗ていこうにあっているということです。
また、ウクライナの空域くういきで制空権せいくうけんをめぐる攻防こうぼうが続つづく中なか、ウクライナ軍ぐんは航空こうくう機きや防空ぼうくうシステムを維持いじしているとしています。

キエフ市長しちょう「この戦争せんそうは民間みんかん人じんに対にたいするもの」

ウクライナの首都しゅとキエフのクリチコ市長しちょうは18日にち、ロシア軍ぐんの攻撃こうげきを受うけて破壊はかいされた現場げんばを訪おとずれ、みずから動画どうがを撮影さつえいしながら状況じょうきょうを説明せつめいしました。
この中なかでクリチコ市長しちょうは、地面じめんに空あいた大おおきな穴あなや周囲しゅういの建物たてものを指ゆびさしながら「砲弾ほうだんが命中めいちゅうした場所ばしょだ。重要じゅうようなのは、ここには幼稚園ようちえんがあり、学校がっこうや住宅じゅうたくがあることだ。これらの建物たてものの窓まどは吹き飛ふきとばされ、もう住すめないことがわかるだろう」と訴うったえました。
また、この場所ばしょで1人にんが死亡しぼうし、4人にんの子こどもがけがをしたほか、19人にんが入院にゅういんしていることを明あきらかにしました。
さらに、クリチコ市長しちょうは記者きしゃ団だんの取材しゅざいに対にたいして「この戦争せんそうは民間みんかん人じんに対にたいするものだ。ここに軍人ぐんじんは見当みあたらないし軍事ぐんじ基地きちでもない。民間みんかん人じんのためのアパートだ」と強調きょうちょうしました。
そして「マリウポリ、ハリコフ、チェルニヒウなど、ほかの都市としを見みればわかるが、ロシアはキエフでも全まったく同おなじことをしてくるだろう」と述のべ、攻撃こうげきが激はげしさを増ましていることに危機きき感かんを示しめしました。
ロイター通信ろいた-つうしんはキエフ市しの当局とうきょく者しゃの話はなしとして、ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまってから、キエフではこれまでに222人にんが死亡しぼうし、このうち60人にんが民間みんかん人じんで、うち4人にんは子こどもだと伝つたえています。

ゼレンスキー大統領だいとうりょう “ロシアは戦争せんそうの代償だいしょうを払はらう”

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは18日にち、SNSに投稿とうこうしたビデオメッセージで「ロシアの軍事ぐんじ侵攻しんこうはロシア社会しゃかいがこの25年ねん以上いじょうをかけて築きずいたすべてを破壊はかいするだろう。かつての『暗黒あんこくの90年代ねんだい』に後戻あともどりするだけでなく、自由じゆうも失うしなうだろう。それがこの戦争せんそうの代償だいしょうだ」と述のべ、軍事ぐんじ侵攻しんこうが不当ふとうなものだと改あらためて訴うったえました。
そのうえで「私わたしたちは国民こくみんと国家こっかを守まもるという純粋じゅんすいな目標もくひょうを持もっているが、武器ぶきや戦闘せんとう機きが不足ふそくしている」と述のべ、欧米おうべい諸国しょこくに対にたいして最さい新鋭しんえいの兵器へいきの供与きょうよを求もとめたほか、ロシアの船舶せんぱくの入港にゅうこう停止ていしや、民間みんかん企業きぎょうのロシアからの撤退てったいなどの措置そちを進すすめるべきだと訴うったえました。

プーチン大統領だいとうりょう “人々ひとびとのジェノサイドからの解放かいほうが目的もくてき”

ロシアがウクライナ南部なんぶのクリミアを一方いっぽう的てきに併合へいごうして8年ねんとなる18日にち、プーチン大統領だいとうりょうは、首都しゅとモスクワで行おこなわれた記念きねんイベントの会場かいじょうで、およそ10万まん人にんの参加さんか者しゃを前まえに「人々ひとびとを苦くるしみやジェノサイドから解放かいほうすることが軍事ぐんじ作戦さくせんの目的もくてきだ」と演説えんぜつし、ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうの正当せいとう性せいを改あらためて強調きょうちょうし、国民こくみんに支持しじを呼よびかけました。
またプーチン大統領だいとうりょうは、2014年ねんにクリミアを併合へいごうしたことについて「クリミアを屈辱くつじょく的てきな立場たちばから救すくう必要ひつようがあった」とも主張しゅちょうしました。
一方いっぽう、この様子ようすはロシアの国営こくえいテレビで放送ほうそうされていましたが、プーチン大統領だいとうりょうの演説えんぜつの途中とちゅうで、画面がめんが突然とつぜん、切り替きりかわり、音楽おんがくコンサートの様子ようすが流ながれました。
その後そのご、改あらためて、演説えんぜつはすべて放送ほうそうされ、ロシア大統領だいとうりょう府ふのペスコフ報道ほうどう官かんは「サーバー上じょうの技術ぎじゅつ的てき障害しょうがいによって引き起ひきおこされた」と説明せつめいしました。
国営こくえいテレビの放送ほうそうでのプーチン大統領だいとうりょうの演説えんぜつの中断ちゅうだんは異例いれいで、国民こくみんの愛国あいこく心しんを高たかめ団結だんけつを呼よびかけるイベントでのトラブルに、インターネット上じょうでは「いったい何なにが起おきたのか」などと、波紋はもんが広ひろがっています。

米べい ロシアへの輸出ゆしゅつ規制きせいに違反いはんする事例じれいを公表こうひょう 処罰しょばつへ

アメリカ政府せいふは18日にち、ロシアへの輸出ゆしゅつ規制きせいに違反いはんする事例じれいが複数ふくすうあったことを明あきらかにし、規制きせい違反いはんや制裁せいさい逃のがれに関かかわったアメリカ企業きぎょうなどを厳きびしく処罰しょばつする方針ほうしんを示しめしました。
ロシアによるウクライナ侵攻しんこうを受うけて、アメリカ政府せいふは先月せんげつ、アメリカ製せいの航空こうくう機きなどがロシアに渡わたらないようにする輸出ゆしゅつ規制きせいを導入どうにゅうしました。
しかし、これに違反いはんして、今月こんげつ2日にち以降いこう「アエロフロート」などのロシアの航空こうくう会社かいしゃが所有しょゆうするアメリカ・ボーイング社しゃ製せいの航空こうくう機きが、アメリカ以外いがいの国くにからロシアに飛行ひこうした事例じれいを複数ふくすう確認かくにんしたとしています。
レモンド商務しょうむ長官ちょうかんは声明せいめいで「ロシアの企業きぎょうやオリガルヒと呼よばれる富豪ふごうらが堂々どうどうと飛行ひこうするのは許ゆるされない」として、アメリカや海外かいがいの企業きぎょう、それに個人こじんに対にたいして、ロシアの航空こうくう会社かいしゃと取り引とりひきを行おこなわないよう警告けいこくするとともに、違反いはんした場合ばあいは、厳きびしく処分しょぶんする方針ほうしんを示しめしました。

英えい ロシアの国営こくえいテレビ 国内こくないでの放送ほうそう免許めんきょ取り消とりけしを発表はっぴょう

イギリスのメディア規制きせい機関きかんは、ロシアの国営こくえいテレビについて「公平こうへい性せいという点てんで放送ほうそうのための規範きはんに適合てきごうしていない」として、イギリス国内こくないで放送ほうそうする免許めんきょを取り消とりけしたと発表はっぴょうしました。
イギリスの独立どくりつした規制きせい機関きかん、放送ほうそう通信つうしん庁ちょうは18日にち、ロシアの国営こくえいテレビ、RTについて放送ほうそうしているニュースや、ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうをめぐる報道ほうどうなどを検証けんしょうした結果けっか、イギリス国内こくないで放送ほうそうする免許めんきょを取り消とりけしたと発表はっぴょうしました。
放送ほうそう通信つうしん庁ちょうは、RTがロシア政府せいふから出資しゅっしされていることや、ロシア政府せいふの主張しゅちょうとは異ことなる独立どくりつしたジャーナリズムが事実じじつ上じょう、罪つみに問とわれる新あらたな法律ほうりつがロシア国内こくないで成立せいりつしたことも踏ふまえて「公平こうへい性せいという点てんで放送ほうそうのための規範きはんに適合てきごうしていないと考かんがえられる」と説明せつめいしています。
今回こんかいの決定けっていについて、RTは「放送ほうそう通信つうしん庁ちょうは、独立どくりつした機関きかんを装よそおっているが、イギリス政府せいふの道具どうぐにすぎない。RTが放送ほうそうに適合てきごうしていないという誤あやまった判断はんだんによって、イギリス市民しみんが情報じょうほうを得える権利けんりを奪うばった」などと批判ひはんしています。

国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょ「59人にんの子こども含ふくむ816人にんが死亡しぼう」

国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは、ウクライナで今月こんげつ17日にちまでに少すくなくとも59人にんの子こどもを含ふくむ816人にんの市民しみんの死亡しぼうが確認かくにんされたと発表はっぴょうしました。
この中なかには、首都しゅとキエフ、第だい2の都市としハリコフのほか、東部とうぶのドネツク州しゅうやルガンスク州しゅうなどの市民しみんが含ふくまれています。
ただ、激はげしい攻撃こうげきが続つづく東部とうぶのマリウポリなどは、市民しみんが多数たすう犠牲ぎせいになったという情報じょうほうがあるものの、詳くわしい確認かくにんが取とれておらず、実際じっさいの犠牲ぎせい者しゃ数すうはさらに多おおいとしています。

ソース：NHK ニュース