ロシア マリウポリの明け渡あけわたしを通告つうこく ウクライナは拒否きょひか

ロシアの軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづくウクライナで激はげしい市街しがい戦せんが続つづく東部とうぶマリウポリをめぐり、ロシア国防省こくぼうしょうは、守備しゅびに当あたっているウクライナ軍ぐんに対にたいして、武装ぶそうを解除かいじょし、町まちを明け渡あけわたすよう通告つうこくしました。
これに対にたいして、ウクライナのメディアは、副ふく首相しゅしょうが通告つうこくを拒否きょひしたと伝つたえ、今後こんご、ロシア軍ぐんの攻勢こうせいがさらに強つよまり、犠牲ぎせい者しゃが増ふえ続つづけることが懸念けねんされています。

ウクライナ東部とうぶの要衝ようしょうマリウポリでは、町まちを包囲ほういしたロシア軍ぐんと、守備しゅびに当あたっているウクライナ軍ぐんの間まで激はげしい市街しがい戦せんが続つづき、これまでに8割わり以上いじょうの住宅じゅうたくが攻撃こうげきされたほか、女性じょせいや子こどもも避難ひなんしていた劇場げきじょうや学校がっこうが爆撃ばくげきを受うけるなど、深刻しんこくな人道じんどう危機ききが続つづいています。

ロシア軍ぐんの攻勢こうせいが強つよまる中なか、ロシア国防省こくぼうしょうは20日にち夜よる、声明せいめいを発表はっぴょうし「すべてのウクライナ軍ぐんが武器ぶきを置おき、マリウポリから撤退てったいすることを要求ようきゅうする」として、抵抗ていこうをやめて町まちを明け渡あけわたすよう通告つうこくしました。

声明せいめいでは「ウクライナ軍人ぐんじんと外国がいこく人じんのよう兵へいは、武器ぶきと弾薬だんやくを置おけば、合意ごういされた避難ひなんルートを使つかって安全あんぜんに脱出だっしゅつすることができる。命いのちは保証ほしょうする」としたうえで、日本にっぽん時間じかんの21日にち午前ごぜん11時じまでに書面しょめんで回答かいとうするようウクライナ側がわに求もとめました。

これに対にたいして、ウクライナのメディアは、ベレシチュク副ふく首相しゅしょうが「武装ぶそうを解除かいじょし、降伏ごうぶくすることはありえない」と述のべ、通告つうこくを拒否きょひしたと伝つたえています。

マリウポリは「人道じんどう回廊かいろう」と呼よばれる避難ひなんルートを設置せっちすることが両りょう政府せいふの間まで合意ごういされていますが、ウクライナ側がわは、合意ごういのあともロシア軍ぐんの攻撃こうげきがやまず、市民しみんの避難ひなんを妨害ぼうがいしていると訴うったえてきました。

ベレシチュク副ふく首相しゅしょうは日本にっぽん時間じかんの21日にち午前ごぜん5時じすぎに投稿とうこうした動画どうがのメッセージでも「ロシア軍ぐんは合意ごういした避難ひなんルートに対にたいして攻撃こうげきしてくる。ロシア側がわはうそをついている」と非難ひなんしていました。

ロシア国防省こくぼうしょうが出だした撤退てったい通告つうこくをウクライナ側がわが全面ぜんめん的てきに拒否きょひしたことで、今後こんご、ロシア軍ぐんの攻勢こうせいがさらに強つよまり、犠牲ぎせい者しゃが増ふえ続つづけることが懸念けねんされています。

ソース：NHK ニュース