厳きびしい電力でんりょく需給じゅきゅう しのいだのは「揚水ようすい発電はつでん」

東京とうきょう電力でんりょく管内かんないに出でていた「電力でんりょく需給じゅきゅうひっ迫ひっぱく警報けいほう」は23日にち午前ごぜんで解除かいじょされました。
厳きびしい電力でんりょく需給じゅきゅうをしのぐため大おおきな役割やくわりを果はたしたのが「揚水ようすい発電はつでん」でした。

東京とうきょう電力でんりょく管内かんないでは、一部いちぶの火力かりょく発電はつでん所しょの運転うんてん停止ていしに気温きおんの低下ていかが加くわわって電力でんりょくの需給じゅきゅうが極きわめて厳きびしい状況じょうきょうとなり、政府せいふは初はじめて「電力でんりょく需給じゅきゅうひっ迫ひっぱく警報けいほう」を出だしました。

電力でんりょくの供給きょうきゅう力りょくを確保かくほするために東京とうきょう電力でんりょくが活用かつようしたのが「揚水ようすい発電はつでん」でした。

揚水ようすい発電はつでんはダムの水みずを高たかい場所ばしょにくみ上くみあげて、低ひくい場所ばしょに流ながす際さいの水みずの流ながれを使つかって発電はつでんする方法ほうほうです。

東京とうきょう電力でんりょくはひっ迫ひっぱく警報けいほうを受うけて水みずをポンプでくみ上くみあげて、連休れんきゅう明あけの電力でんりょく供給きょうきゅうに備そなえました。

一般いっぱん家庭かてい1000万まん世帯せたいの一いち日にちの電力でんりょく使用しよう量りょうに相当そうとうする発電はつでん量りょうを確保かくほし、朝あさから午後ごご10時じまでバランスよく使つかうことができればひっ迫ひっぱくをしのげるという計算けいさんでした。

しかし、正午しょうごの時点じてんで、目標もくひょうとしていた残のこりの発電はつでん量りょうは確保かくほしていた全体ぜんたい量りょうの79％でしたが、実際じっさいには71％で、8％多おおく使つかっているという状況じょうきょうでした。

想定そうていを上回うわまわる量りょうの電力でんりょくが消費しょうひされていて、電力でんりょくの消費しょうひ量りょうを抑おさえなければ、午後ごご10時じよりも早はやく揚水ようすい発電はつでんの残ざん量りょうがなくなり、最悪さいあくの場合ばあい、停電ていでんを引き起ひきおこす可能かのう性せいがありました。

萩生田はぎうだ経済けいざい産業さんぎょう大臣だいじんは午後ごご3時じ前まえ、緊急きんきゅうの記者きしゃ会見かいけんを開ひらき、もう一段いちだんの節電せつでんを強つよく要請ようせいしたこともあり、午後ごご6時じには目標もくひょうとしていた残のこりの発電はつでん量りょう38％に対にたいして実際じっさいは40％と、目標もくひょうを上回うわまわりました。

火力かりょく発電はつでんによる電力でんりょくの供給きょうきゅう力りょくに限かぎりがある中なか、電力でんりょくの調整ちょうせい弁べんとして位置いちづけられる「揚水ようすい発電はつでん」が厳きびしい電力でんりょく需給じゅきゅうの解消かいしょうに大おおきな役割やくわりを果はたしたと東京とうきょう電力でんりょくは説明せつめいしています。

ソース：NHK ニュース