ロシアとウクライナ 停戦ていせん交渉こうしょう 早はやければ28日にちから対面たいめん実施じっし見通みとおし

ロシアが、ウクライナ東部とうぶでの軍事ぐんじ作戦さくせんに重点じゅうてんを置おく方針ほうしんを示しめす中なか、最近さいきんはオンライン形式けいしきで進すすめられていた両国りょうこくの停戦ていせん交渉こうしょうが、早はやければ28日にちからトルコで対面たいめん形式けいしきで行おこなわれる見通みとおしとなりました。双方そうほうの主張しゅちょうの隔へだたりが埋うまらない中なか、対面たいめんでの交渉こうしょうの再開さいかいで具体ぐたい的てきな進展しんてんがみられるかが焦点しょうてんです。

ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうを続つづけるロシアの国防こくぼう省しょうは、ウクライナ東部とうぶに作戦さくせんの重点じゅうてんを置おく方針ほうしんを示しめしていて、東部とうぶの要衝ようしょうマリウポリの完全かんぜん掌握しょうあくなどに向むけて戦闘せんとうを続つづけています。

イギリス国防省こくぼうしょうは27日にち、「ロシア軍ぐんは、ハリコフ方面ほうめんからとマリウポリ方面ほうめんからそれぞれ前進ぜんしんして、東部とうぶ地域ちいきのウクライナ軍ぐんを包囲ほういすることに集中しゅうちゅうしているとみられる」と分析ぶんせきしています。

国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょによりますと、ウクライナでは26日にちまでに、少すくなくとも子こども99人にんを含ふくむ1119人にんの市民しみんが死亡しぼうしました。

ただ、激はげしい攻撃こうげきが続つづく東部とうぶのマリウポリなどは、市民しみんが多数たすう犠牲ぎせいになったという情報じょうほうがあるものの、詳くわしい確認かくにんが取とれておらず、実際じっさいの犠牲ぎせい者しゃ数すうはさらに多おおいとしています。

こうした中なか、ロシアとウクライナ双方そうほうの仲介ちゅうかい役やくを担になってきたトルコの大統領だいとうりょう府ふは27日にち、両国りょうこくの次回じかいの停戦ていせん交渉こうしょうがイスタンブールで行おこなわれることを発表はっぴょうしました。

ウクライナ側がわの代表だいひょう団だんは28日にちから30日にちまで対面たいめん形式けいしきで行おこなわれるとしていて、ロシア側がわの代表だいひょう団だんは29日にちと30日にちに交渉こうしょうが行おこなわれるとしています。

停戦ていせん交渉こうしょうは最近さいきんはオンライン形式けいしきで進すすめられてきましたが、今回こんかい対面たいめんで行おこなわれると、ベラルーシで今月こんげつ7日にちに実施じっしされて以来いらいとなります。

これについて、ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは、ビデオメッセージを公開こうかいし、「私わたしたちは和平わへいを求もとめている。停戦ていせん交渉こうしょうは良よい機会きかいだ」としたうえで、「ウクライナの主権しゅけんと領土りょうどの一体いったい性せいが保たもたれることは当然とうぜんで、疑うたがいの余地よちはない。ウクライナの安全あんぜん保障ほしょうが確約かくやくされることも必須ひっすだ」と述のべました。

これまでの交渉こうしょうでは、戦闘せんとうの停止ていしやロシア軍ぐんの撤退てったいなどを求もとめるウクライナ側がわと、ウクライナの「中立ちゅうりつ化か」や「非ひ軍事ぐんじ化か」などを求もとめるロシア側がわの主張しゅちょうの隔へだたりは埋うまっておらず、対面たいめんでの交渉こうしょうを再開さいかいさせることで具体ぐたい的てきな進展しんてんがみられるかが焦点しょうてんです。

ソース：NHK ニュース