“全ぜん年代ねんだいで感染かんせん者しゃ数すう増加ぞうか リバウンド懸念けねん” 厚あつ労ろう省しょう専門せんもん家か会合かいごう

新型しんがたコロナウイルス対策たいさくについて助言じょげんする厚生こうせい労働ろうどう省しょうの専門せんもん家か会合かいごうが開ひらかれ、全国ぜんこくの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはすべての年代ねんだいで増加ぞうかに転てんじ、特とくに10代だいから20代だいでの増加ぞうかが顕著けんちょだと指摘してきしました。感染かんせんの再さい拡大かくだい、リバウンドの可能かのう性せいも懸念けねんされるため、ワクチンの追加ついか接種せっしゅをさらに進すすめることや感染かんせん対策たいさくの徹底てっていが必要ひつようだとしています。

専門せんもん家か会合かいごうは現在げんざいの感染かんせん状況じょうきょうについて全国ぜんこくでは増加ぞうか傾向けいこうで横よこばいの地域ちいきもある一方いっぽう、特とくに秋田あきた県けんや新潟にいがた県けん、鹿児島かごしま県けんなどは新規しんき感染かんせん者しゃ数すうの1週間しゅうかん平均へいきんがすでに第だい6波はのピークを上回うわまわるなど地域ちいきによって感染かんせん状況じょうきょうに差さが出でているとしています。

また感染かんせん者しゃ数すうはすべての年代ねんだいで増加ぞうかに転てんじ、特とくに10代だいから20代だいでの増加ぞうかが顕著けんちょになっていて、感染かんせん場所ばしょが飲食いんしょく店てんの割合わりあいはすべての年代ねんだいではおよそ2％なのに対にたいし20代だいではおよそ7％と増加ぞうか傾向けいこうにあるとしています。

そしてこれまでの感染かんせん拡大かくだいでは若わかい世代せだいから高齢こうれい者しゃに波及はきゅうする傾向けいこうが見みられたため、注意ちゅういが必要ひつようだと指摘してきしました。

そのうえで現在げんざいの感染かんせん者しゃ数すうの増加ぞうかには接触せっしょく機会きかいの増加ぞうかとオミクロン株かぶのうち、より感染かんせん力りょくが高たかい「BA.2」への置き換おきかわりが強つよく影響えいきょうしていると考かんがえられるとしていて、花見はなみや歓迎かんげい会かいなどが行おこなわれる時期じきで特とくに夜間やかんの繁華はんか街がいの人出ひとでが増ふえることや、新しん学期がっきが始はじまり学校がっこうでの子こどもの接触せっしょく機会きかいが増ふえることに注意ちゅういが必要ひつようだとしています。

専門せんもん家か会合かいごうは現在げんざいの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうは去年きょねん夏なつの第だい5波はのピークより高たかい状況じょうきょうが続つづき、さらにリバウンドの可能かのう性せいも懸念けねんされるとしていて
▽ワクチンの追加ついか接種せっしゅをさらに進すすめることや
▽外出がいしゅつの際さいには混雑こんざつした場所ばしょや換気かんきが悪わるい感染かんせんリスクの高たかい場所ばしょを避さけること
▽不ふ織お布ぬのマスクの正ただしい着用ちゃくよう、消毒しょうどくや換気かんき、密みつを避さける
といった対策たいさくを徹底てっていするよう改あらためて呼よびかけました。

脇田わきた座長ざちょう「増加ぞうかが続つづいているが現在げんざいは地域ちいき差さがある」

会合かいごうのあと開ひらかれた記者きしゃ会見かいけんで、脇田わきた隆たかし字じ 座長ざちょうは現在げんざいの感染かんせん状況じょうきょうについて「全国ぜんこく的てきには増加ぞうかが続つづいているが現在げんざいは非常ひじょうに地域ちいき差さがあるという状況じょうきょうだ。いわゆる『第だい6波は』では感染かんせんのピークが高たかくなかった地域ちいき、特とくに人口じんこう規模きぼが小ちいさいところで感染かんせん者しゃ数すうの増加ぞうかがみられる。『第だい6波は』で感染かんせんが小ちいさかったところでは免疫めんえきの獲得かくとくが少すくないことから、こういった差さが生うまれているのではないかという議論ぎろんがあった」と述のべました。

またオミクロン株かぶの「BA.1」と「BA.2」の間まで組み換くみかえが起おきたとされる「XE」と呼よばれるウイルスがイギリスなどで報告ほうこくされていることについて「この系統けいとうはイギリスで多おおく確認かくにんをされているが増殖ぞうしょく力りょくが『BA.2』に比くらべて10％程度ていど高たかいという評価ひょうかが出でている。今後こんご感染かんせんが拡大かくだいする可能かのう性せいもあるが重症じゅうしょう度どとの関連かんれんについてはまだよくわかっていないと聞きいている。ただまだ国内こくないでは見みつかっておらずイギリスでも広ひろがっている状況じょうきょうではないので、今後こんごの状況じょうきょうをしっかりとみていくとともに検疫けんえきでのゲノム解析かいせきを引き続ひきつづき続つづけていくことが必要ひつようだ」と話はなしています。

34都道とどう府県ふけんで増加ぞうか

厚生こうせい労働ろうどう省しょうの専門せんもん家か会合かいごうで示しめされた資料しりょうによりますと、5日にちまでの1週間しゅうかんの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうは全国ぜんこくでは前まえの週しゅうと比くらべて1.08倍ばいと先週せんしゅうに続つづいて増加ぞうかし、前まえの週しゅうより増加ぞうかした地域ちいきは34の都道とどう府県ふけんに上のぼっています。

3月つき21日にちに、まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そちが解除かいじょされた地域ちいきのうち首都しゅと圏けんの1都と3県けんでは
▽東京とうきょう都とで1.04倍ばい
▽神奈川かながわ県けんで1.05倍ばい
▽埼玉さいたま県けんで1.03倍ばい
▽千葉ちば県けんで1.13倍ばい

関西かんさいでは
▽大阪おおさか府ふで0.97倍ばい
▽兵庫ひょうご県けんで0.95倍ばい
▽京都きょうと府ふで1.16倍ばい

東海とうかいでは
▽愛知あいち県けんは0.97倍ばい
▽岐阜ぎふ県けんは1.11倍ばい
となっています。

また
▽北海道ほっかいどうは1.17倍ばい
▽茨城いばらき県けんは1.13倍ばい
▽栃木とちぎ県けんは1.07倍ばい
▽群馬ぐんま県けんは1.02倍ばい
▽石川いしかわ県けんは1.21倍ばい
▽静岡しずおか県けんは1.15倍ばい
▽香川かがわ県けんは0.99倍ばい
▽熊本くまもと県けんは1.32倍ばい
と横よこばいから増加ぞうかとなっている一方いっぽう
▽青森あおもり県けんは0.89倍ばいと、減少げんしょうしています。

全国ぜんこくの都道とどう府県ふけんのうち、新規しんき感染かんせん者しゃ数すうが前まえの週しゅうよりも増加ぞうかしたのは34の都道とどう府県ふけんにのぼり
▽新潟にいがた県けんで1.38倍ばい
▽和歌山わかやま県けんで1.33倍ばい
▽島根しまね県けんで1.42倍ばい
▽大分おおいた県けんで1.39倍ばい
▽宮崎みやざき県けんで1.68倍ばい
などと、増加ぞうかの幅はばが比較的ひかくてき大おおきくなっていて
▽人口じんこう当あたりの感染かんせん者しゃ数すうが最もっとも多おおい沖縄おきなわ県けんも1.26倍ばいとなっています。

現在げんざいの感染かんせん状況じょうきょうを人口じんこう10万まん人にん当あたりの直近ちょっきん1週間しゅうかんの感染かんせん者しゃ数すうでみると
▽沖縄おきなわ県けんが全国ぜんこくで最もっとも多おおく495.54人にん
次ついで
▽東京とうきょう都とが372.83人にん
▽埼玉さいたま県けんが335.52人にん
▽茨城いばらき県けんが303.77人にん
▽福岡ふくおか県けんが302.05人にん
そして
▽全国ぜんこくでは258.56人にん
となっていて、感染かんせん者しゃ数すうが多おおい状態じょうたいで前まえの週しゅうより増加ぞうかしています。

後藤ごとう厚生こうせい労働ろうどう相しょう “改あらためて感染かんせん防止ぼうし策さくの徹底てっていを”

後藤ごとう厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじんは専門せんもん家か会合かいごうで「直近ちょっきんの感染かんせん状況じょうきょうについて1週間しゅうかんの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうの平均へいきんは増加ぞうか傾向けいこうとなっている。地域ちいき別べつに見みると継続けいぞく的てきに増加ぞうかしている地域ちいきもある一方いっぽう、横よこばいの地域ちいきもあることから感染かんせん状況じょうきょうを引き続ひきつづき注視ちゅうししていく必要ひつようがある」と指摘してきしました。

そのうえで「新しん年度ねんどを迎むかえ多おおくの人ひとが集あつまる行事ぎょうじが行おこなわれるとともに、就職しゅうしょくや進学しんがくを機会きかいに人ひとの移動いどうも多おおくなっている。これまでこのような機会きかいをきっかけに感染かんせんが拡大かくだいしてきたことから感染かんせん防止ぼうし策さくの徹底てっていが必要ひつようだ。国民こくみんには感染かんせんリスクの高たかい行動こうどうを控ひかえてもらい改あらためてマスクの着用ちゃくよう、手洗てあらい、3密みつの回避かいひや換気かんきなどの基本きほん的てき感染かんせん防止ぼうし策さくの徹底てっていを心こころがけてほしい」と呼よびかけました。

ソース：NHK ニュース