23日午後、「浸水している」という救助要請のあと、行方が分からなくなった観光船「KAZU 1」。
NHKが斜里町のウトロの港に設置しているカメラには、23日午前9時50分すぎに乗客が次々と乗り込み、午前10時ごろに港から出発する様子が映されていました。
関係者によりますと、この船が観光船「KAZU 1」だということです。
海上保安庁によりますと、子ども2人を含む乗客24人と船長と甲板員それぞれ1人のあわせて26人が乗っていたということです。
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知床 観光船事故 何が起きたのか…【経緯】
2022-04-24 04:40:42

23日、北海道の知床半島の沖合で乗員・乗客26人が乗った観光船が行方がわからなくなっている事故。観光船の乗客と乗員の救助活動が続き、第1管区海上保安本部によりますと、これまでに現場海域の周辺であわせて9人が見つかりました。
これまでの情報をまとめてお伝えします。
これまでの情報をまとめてお伝えします。


運航会社によりますと、観光船は、23日午前10時に斜里町ウトロの港を出港したあと知床岬で折り返し、港に戻る予定でした。
異変があったのは、港に戻る予定だった、午後1時ごろ。
海上保安庁によりますと、知床半島の沖合から無線や電話で救助要請がありました。
「船首が浸水し、沈みかかっている。エンジンが使えない」という内容でした。
その後、午後2時ごろには「船首が30度ほど傾いている」と運航会社に伝えたのを最後に連絡がとれなくなりました。
異変があったのは、港に戻る予定だった、午後1時ごろ。
海上保安庁によりますと、知床半島の沖合から無線や電話で救助要請がありました。
「船首が浸水し、沈みかかっている。エンジンが使えない」という内容でした。
その後、午後2時ごろには「船首が30度ほど傾いている」と運航会社に伝えたのを最後に連絡がとれなくなりました。

以前、知床の観光船の船員だった男性によりますと、現場のカシュニの滝付近について、「潮の流れが速いほか、暗礁があり危険な場所だ」と話しています。
暗礁の大きさはおよそ縦30メートル横10メートルほどで、この場所を行き交う観光船は十分に注意しながら航行しているということです。
またこの海域は北西の風が吹くと波が立ちやすく、操船が難しくなるということです。
この時期、現場はどういう状況なのか。3年前の5月の連休に知床遊覧船に家族で乗船したという30代の女性は「陸地では長袖1枚でも十分でしたが、海に出ると昼間でもすごく寒かったのを覚えています」と話し、ヒグマの親子が見えた際は、『岩場がごつごつしていて危ないので、近づかず観察になります』というアナウンスがあったということです。
海上保安庁によりますと、連絡が途絶える前に、観光船の乗員は「エンジンが止まっていて、自力で航行できない」と話していたことが海上保安庁への取材で分かりました。
海上保安庁は、観光船に何らかの異常が起き、操船ができなくなっていたとみて調べています。
乗客について、運航会社は海上保安庁に対し、全員救命胴衣を着用していたと説明しているということです。
観光船「KAZU 1」は、第1管区海上保安本部によりますと、去年6月にウトロ漁港を出港した直後に浅瀬に乗り上げる事故を起こしています。当時は乗客21人が乗っていましたが、けが人はなかったということです。
この事故で、観光船の当時42歳の船長が業務上過失往来危険の疑いで書類送検されました。
暗礁の大きさはおよそ縦30メートル横10メートルほどで、この場所を行き交う観光船は十分に注意しながら航行しているということです。
またこの海域は北西の風が吹くと波が立ちやすく、操船が難しくなるということです。
この時期、現場はどういう状況なのか。3年前の5月の連休に知床遊覧船に家族で乗船したという30代の女性は「陸地では長袖1枚でも十分でしたが、海に出ると昼間でもすごく寒かったのを覚えています」と話し、ヒグマの親子が見えた際は、『岩場がごつごつしていて危ないので、近づかず観察になります』というアナウンスがあったということです。
海上保安庁によりますと、連絡が途絶える前に、観光船の乗員は「エンジンが止まっていて、自力で航行できない」と話していたことが海上保安庁への取材で分かりました。
海上保安庁は、観光船に何らかの異常が起き、操船ができなくなっていたとみて調べています。
乗客について、運航会社は海上保安庁に対し、全員救命胴衣を着用していたと説明しているということです。
観光船「KAZU 1」は、第1管区海上保安本部によりますと、去年6月にウトロ漁港を出港した直後に浅瀬に乗り上げる事故を起こしています。当時は乗客21人が乗っていましたが、けが人はなかったということです。
この事故で、観光船の当時42歳の船長が業務上過失往来危険の疑いで書類送検されました。

24日朝、斜里町のウトロ港で、行方が分からなくなっている観光船とは別の運航会社の男性が記者団の取材に応じました。
男性は「海が荒れるのが分かっていたので、きのうは行くなと言った。なぜ行ってしまったのかと思う」と話していました。
男性は「海が荒れるのが分かっていたので、きのうは行くなと言った。なぜ行ってしまったのかと思う」と話していました。

海上保安庁によりますと、24日の午前中に救助された9人のうち、5人は、救命胴衣を着けた状態で見つかったということです。
NHKのヘリコプターで24日午後0時15分ごろ、知床岬の先端付近の上空から撮影した映像では、岩場に「KAZU 1」と書かれたオレンジと白の浮き輪が打ち上げられているのが確認できます。
NHKのヘリコプターで24日午後0時15分ごろ、知床岬の先端付近の上空から撮影した映像では、岩場に「KAZU 1」と書かれたオレンジと白の浮き輪が打ち上げられているのが確認できます。
ソース:NHK ニュース