ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうから2か月かげつ 双方そうほうの犠牲ぎせい者しゃが増ふえ続つづける

軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまってから24日にちで2か月かげつ。ウクライナとロシア双方そうほうの兵士へいしたちの犠牲ぎせいが増ふえ続つづけています。ウクライナ軍ぐんの死者ししゃについて、ウクライナ側がわは2500人にんから3000人にんとしている一方いっぽう、ロシア国防省こくぼうしょうは今月こんげつ中旬ちゅうじゅん、外国がいこく人じんのよう兵へいを含ふくめ2万まん3000人にん以上いじょうに上のぼると発表はっぴょうしました。

ロシア軍ぐんの死者ししゃについては、ロシア側がわは、先月せんげつの時点じてんで1351人にんとしています。
さらにロシア国防省こくぼうしょうは22日にち、今月こんげつ14日にちに沈没ちんぼつしたロシア黒海こっかい艦隊かんたいの旗艦きかん「モスクワ」の乗組のりくみ員いん1人にんが死亡しぼうし、27人にんの行方ゆくえが分わからなくなっていると新あらたに明あきらかにしました。

一方いっぽう、ウクライナ側がわは、ロシア側がわの死者ししゃは2万まん1200人にんに上のぼるとしています。

市民しみんの被害ひがいも増ふえています。
国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは、ウクライナでは今月こんげつ21日にちまでに、少すくなくとも2435人にんの市民しみんが死亡しぼうしたと発表はっぴょう。集計しゅうけいの遅おくれなどで、実際じっさいはこれを大おおきく上回うわまわるとの見方みかたを示しめしています。

首都しゅとキーウ近郊きんこうで多おおくの市民しみんが殺害さつがいされているのが見みつかったほか、東部とうぶの要衝ようしょうマリウポリでは、市長しちょうがこれまでに2万まん人にん以上いじょうが死亡しぼうしていると述のべています。

一方いっぽう、UNHCR＝国連こくれん難民なんみん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょのまとめによりますと、ウクライナからポーランドやルーマニアなど国外こくがいに避難ひなんした人ひとの数かずは22日にちの時点じてんで、516万まん人にん余あまりとなっています。

また、ウクライナ側がわは、ロシア軍ぐんが、東部とうぶマリウポリの多おおくの住民じゅうみんをロシアのほか東部とうぶドネツク州しゅうとルハンシク州しゅうに強制きょうせい的てきに連つれて行いったとしています。

ウクライナ各地かくちから住民じゅうみんがロシアなどに強制きょうせい的てきに移送いそうされた可能かのう性せいもあり、こうした住民じゅうみんが置おかれた状況じょうきょうを懸念けねんする声こえが上あがっています。

ウクライナが受うけている経済けいざい的てきな損失そんしつも深刻しんこくです。
ゼレンスキー大統領だいとうりょうは21日にち、経済けいざい的てきな損失そんしつを補填ほてん（ほてん）するため毎月まいつき70億おくドルが必要ひつようで、今後こんごのすべての復興ふっこうには数すう千せん億おくドルがかかると明あきらかにしています。

IMF＝国際こくさい通貨つうか基金ききんが19日にち公表こうひょうした最新さいしんの見通みとおしによりますと、ウクライナの成長せいちょう率りつは、マイナス35％に落ち込おちこむとされています。

一方いっぽう、ロシア国内こくないでは、欧米おうべいなどによる制裁せいさいで経済けいざいへの影響えいきょうが指摘してきされています。

IMFは、ロシアの成長せいちょう率りつについて、マイナス8.5％という見通みとおしを示しめしています。

物価ぶっかの上昇じょうしょうも続つづいていて、ロシアの統計とうけい庁ちょうが20日にちに発表はっぴょうした最新さいしんの消費しょうひ者しゃ物価ぶっか指数しすうでは、15日にちまでの1週間しゅうかんでは、ことし初はじめと比くらべて、11.05％の上昇じょうしょうとなりました。

ロシアの会計かいけい検査けんさ院いんの長官ちょうかんは「ことしの物価ぶっか上昇じょうしょう率りつが17％から20％の範囲はんいになる可能かのう性せいがある」という見解けんかいを示しめしていて、市民しみん生活せいかつや経済けいざい活動かつどうへの影響えいきょうが続つづく見通みとおしです。

ソース：NHK ニュース