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なぜ新型しんがたコロナワクチン 期限切きげんぎ廃棄はいき 次々つぎつぎあきらか

2022-04-28 08:08:35

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使用しようされないまま有効ゆうこう期限きげんむかえ、廃棄はいきされることになった新型しんがたコロナのワクチン。
NHKの取材しゅざいで、すくなくとも5つの自治体じちたいおよそ10まん回分かいぶんにのぼることがわかりました。

20政令せいれい指定してい都市とし東京とうきょう23取材しゅざい

NHKは3かい接種せっしゅすすめている全国ぜんこく自治体じちたいうち、20の政令せいれい指定してい都市とし東京とうきょう23新型しんがたコロナワクチンの使用しよう状況じょうきょう廃棄はいき見通みとお取材しゅざいしました。

その結果けっか今月こんげつまつまでに有効ゆうこう期限きげんむかえるモデルナのワクチンのうち使用しようのめどがたず廃棄はいきされる見通みとおのものが、すくなくとも5つの自治体じちたいわせて10まん2290回分かいぶんにのぼることがわかりました。

具体ぐたいてきには、すでにあきらかになっている
大阪おおさかおよそ8まん回分かいぶんほか
東京とうきょう 中野なかので1まん3935回分かいぶん
目黒めぐろでおよそ6000回分かいぶん
文京ぶんきょうで1575回分かいぶん
杉並すぎなみで780回分かいぶんとなっています。
一方いっぽう、ファイザーのワクチンについては今月こんげつ22にち有効ゆうこう期限きげんが9か月かげつから1ねん延長えんちょうされ、浜松はままつでは354回分かいぶん廃棄はいきまぬかれましたが、杉並すぎなみではすでに18回分かいぶん廃棄はいきされていました。

廃棄はいき理由りゆうは…

廃棄はいき理由りゆうについておお自治体じちたいは、当初とうしょ予測よそくより接種せっしゅびていないことやモデルナの希望きぼうしゃ比較的ひかくてきすくなかったことなどからワクチンがあまったことをあげています。
厚生こうせい労働ろうどうしょうはワクチン1回分かいぶん金額きんがくあきらかにしておらず、今回こんかい廃棄はいきされるワクチンの総額そうがくはわかっていません。

厚生こうせい労働ろうどうしょう今後こんご有効ゆうこう期限きげんむかえるワクチンがえる可能かのうせいがあるとして「自治体じちたい希望きぼうしゃ接種せっしゅびかけ、有効ゆうこう期限きげんせまったワクチンから使つかってもらいたい。自治体じちたいかん融通ゆうずうこともできるので、廃棄はいきができるだけよう有効ゆうこう活用かつようお願おねがしたい」としています。

3かい接種せっしゅ 想定そうていよりもすすまず

今月こんげつまつまでに有効ゆうこう期限きげんむかえるワクチンをかかえる自治体じちたいは、自治体じちたいかん融通ゆうずうなどしてきましたが、接種せっしゅ当初とうしょ想定そうていよりもすすまなかったことなどで廃棄はいきせざるをえない状態じょうたいになっています。

このうち大阪おおさか今月こんげつ25にち有効ゆうこう期限きげんむかえたモデルナのワクチン、およそ8まん回分かいぶん廃棄はいきする予定よていで、はファイザーのワクチンの接種せっしゅ希望きぼうするひとおおかったことや、3かい接種せっしゅえたひと対象たいしょうしゃ半数はんすう程度ていどにとどまっていることなど背景はいけいあるとしています。
松井まつい市長しちょうは「くにはすべての国民こくみん対象たいしょうにワクチンを用意よういしているが、たないひとがこれだけいる。ワクチンには期限きげんもあり、期限きげんむかえたら廃棄はいきせざるをえない」とはなしています。
また東京とうきょう 中野なかのでも今月こんげつまつに1まん3935回分かいぶん期限きげんむかえる見通みとおで、当初とうしょ想定そうていよりも接種せっしゅすすまず、を通をつうじてほか自治体じちたい打診だしんしたものの受け入うけいれる自治体じちたいがなかったため廃棄はいきせざるをえないとしています。

目黒めぐろでも6000回分かいぶん期限きげんむかえる見通みとおで、モデルナの接種せっしゅ希望きぼうするひとすくないことなどから当初とうしょ想定そうていよりも接種せっしゅすすまなかったとしています。

管理かんり不備ふび廃棄はいきするケース

このほか、ワクチンを保管ほかんする集団しゅうだん接種せっしゅ会場かいじょう医療いりょう機関きかん管理かんり不備ふびによって廃棄はいきするケースも相次あいついでいます。

このうち
東京とうきょう 江東こうとうでは、地震じしんによる停電ていでん影響えいきょう冷蔵庫れいぞうこ温度おんど管理かんりミスなどで7728回分かいぶん廃棄はいきしたほか
川崎かわさきではワクチンを保管ほかんしていた冷凍庫れいとうこ異常いじょうによって温度おんど上昇じょうしょうしたことから6396回分かいぶんを、
新潟にいがたでは事業じぎょうしゃ解凍かいとうしたワクチンをあやまって再度さいど冷凍庫れいとうこ保管ほかんするなどして3192回分かいぶん廃棄はいきしました。
さらに世田谷せたがやではプラグのゆるによって冷蔵庫れいぞうこ電源でんげんれるなどして保存ほぞん適切てきせつ温度おんど上回うわまわトラブル相次あいつぎ、わせて3645回分かいぶん廃棄はいきしています。
世田谷せたがや保坂ほさかてんじん区長くちょう定例ていれい記者きしゃ会見かいけんで「おおのワクチンをかさねて廃棄はいきせざるをえない事態じたいとなっており、としての責任せきにん痛感つうかんし、大変たいへんおも受け止うけとめています。申し訳もうしわけありません。原因げんいんくわしく検証けんしょうしたい」とべました。

また、ワクチンの希釈きしゃくするさい割合わりあいあやまって使つかえなくなったり異物いぶつ混入こんにゅうしたりしていて廃棄はいきしたケースもありました。

みつ連携れんけい”で廃棄はいきふせ 東京とうきょう 墨田すみだ

こうしたなか、ワクチンの廃棄はいきふせ取り組とりくおこなっている自治体じちたいもあります。

このうち東京とうきょう 墨田すみだは、新型しんがたコロナワクチンについて、有効ゆうこう期限きげんない使い切つかいきことがむずかしい医療いりょう機関きかん場合ばあいすみやかべつ医療いりょう機関きかんうつ態勢たいせいととのえるなど区内くないでのみつ連携れんけいで、廃棄はいきさないよう対応たいおうしています。
東京とうきょう 墨田すみだによりますと、新型しんがたコロナワクチンについてこれまで区内くないでは、有効ゆうこう期限切きげんぎ廃棄はいきしたケースていないということです。

廃棄はいきさないため、では有効ゆうこう期限きげんのチェックとともに、医療いりょう機関きかん対象たいしょうにしたワクチンの説明せつめいかいなどで、期限きげん厳守げんしゅほか使い切つかいきことがむずかしい場合ばあいにはすぐに連絡れんらくをするようびかけをつづけています。

そして、クリニックなどから有効ゆうこう期限きげんちかワクチンがのこっているという連絡れんらくせられると、すぐに職員しょくいん調整ちょうせいおこない、接種せっしゅ回数かいすうおお医療いりょう機関きかんなどへワクチンをうつ取り組とりくみをおこなことなどで廃棄はいきふせいできました。

一方いっぽう接種せっしゅ回数かいすうえるにつれ、接種せっしゅ希望きぼうするひとっていることや、5さいから11さい小児しょうにようのワクチンは接種せっしゅりつ低迷ていめいつづいていることから、ワクチンの在庫ざいこ管理かんりむずかしい状況じょうきょうになっているということです。
墨田すみだ保健所ほけんじょ岩瀬いわせひとし次長じちょうは「いま臨機りんき応変おうへん工夫くふうして対応たいおうしている状況じょうきょうなので、今後こんごこの仕組しくをよりシステムしたいとかんがえている。4かい接種せっしゅはじまるが、みなさん税金ぜいきんでの接種せっしゅなので、むだなくしっかりとやっていくことが行政ぎょうせいつとだとおもっている」とはなしていました。
ソース:NHK ニュース