今月23日、知床半島の沖合で、乗客・乗員26人を乗せた観光船「KAZU1」が遭難した事故で、周辺の海域では28日までに14人が見つかり、いずれも死亡が確認されています。
海上保安庁や関係機関が行方不明者などの捜索を続けていますが、海上保安庁によりますと、観光船から通報があった「カシュニの滝」近くの海域で、29日午前、海底に船体があるのを、海上自衛隊の掃海艇が水中カメラの映像で確認したということです。
現場は「カシュニの滝」から1キロほど沖合の、水深およそ120メートルの海底で、「KAZU1」という船名のすべての文字のほか、観光船と同じ青色の塗装があったことなどから、遭難した観光船と確認されたということです。
第1管区海上保安本部は、海上自衛隊の掃海艇「いずしま」が水中カメラを使って撮影した画像を公開しました。
船体に青い文字で「KAZU1」と書かれているのが確認できます。
観光船は船底を下にして沈んでいるということで、海上保安本部などは今後、船体の状態や船内の様子を詳しく調べることにしています。
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観光船の画像公開 船体に青い文字で「KAZU1」水深約120mの海底
2022-04-29 08:59:22

北海道の知床半島沖で26人が乗った観光船が遭難した事故で、通報があった「カシュニの滝」近くの海域で、海底に船体が沈んでいるのが見つかり、船体に記された文字などから、遭難した観光船と確認されました。
海上保安本部は水中カメラで撮影された船体の画像を公開しました。
海上保安本部は水中カメラで撮影された船体の画像を公開しました。

発見場所付近の海底 水深100メートルに達し 急激に深く

海上保安庁のウェブサイト「海洋状況表示システム」では、観光船が沈んでいるのが確認された「カシュニの滝」近くの海域は沖合1キロ余りで水深は100メートルに達し、その沖合は急激に深くなっていくことがわかります。
同じ北海道のオホーツク海側でも網走湾などでは水深が100メートルに達するのは陸から10キロから15キロほど沖合ですが、知床半島の付近では水深が深くなる間隔が大幅に狭まることがわかります。
同じ北海道のオホーツク海側でも網走湾などでは水深が100メートルに達するのは陸から10キロから15キロほど沖合ですが、知床半島の付近では水深が深くなる間隔が大幅に狭まることがわかります。
捜索活動に参加の漁業者「全員かえしてあげたい」
海底に船体が沈んでいるのが見つかり、遭難した観光船と確認されたことについて、捜索活動に参加している地元の漁業者からは安どの声とともに、今も行方不明になっている人を気遣う声が聞かれました。
斜里町にあるウトロ漁港では、29日朝も、捜索に参加する多くの漁業者が出港し、夕方、港に戻りました。
漁業者の1人は「船が見つかりよかったです。まだ見つかっていない人がいるので見つかればいいと思います」と話していました。
また、別の漁業者は「まずはよかったです。まだ見つかっていない人がいるので、それだけが残念です」と話していました。
29日の捜索活動では28日に3人が見つかった、知床半島を挟んで反対の羅臼町側の沖合も捜索したということで「やっぱり全員かえしてあげたいので捜索を続けたいです」と話していました。
斜里町にあるウトロ漁港では、29日朝も、捜索に参加する多くの漁業者が出港し、夕方、港に戻りました。
漁業者の1人は「船が見つかりよかったです。まだ見つかっていない人がいるので見つかればいいと思います」と話していました。
また、別の漁業者は「まずはよかったです。まだ見つかっていない人がいるので、それだけが残念です」と話していました。
29日の捜索活動では28日に3人が見つかった、知床半島を挟んで反対の羅臼町側の沖合も捜索したということで「やっぱり全員かえしてあげたいので捜索を続けたいです」と話していました。
ソース:NHK ニュース