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知床 観光船遭難 専門家が当時の状況分析 ”波が急速に高く”
2022-04-30 07:30:29

観光船が遭難した当時の知床半島周辺の波の状況を専門家が詳しくシミュレーションしたところ、午後になると「カシュニの滝」付近の知床半島の先端で波が急速に高くなっていた様子が確認できました。
専門家は「知床半島は先に行くほど海底の地形が急しゅんになるため午後の早い段階で小型船の運航は厳しい状況だった」と指摘しています。
専門家は「知床半島は先に行くほど海底の地形が急しゅんになるため午後の早い段階で小型船の運航は厳しい状況だった」と指摘しています。
高波や高潮など、気象と海の関係について詳しい京都大学防災研究所の森信人教授は、気象庁の予報データや地形データをもとに遭難事故当日の波の様子を詳細に再現しました。

午前中は、知床半島全体の波は1メートル以下でしたが、昼すぎになると低気圧が発達した影響で急激に荒れていくようすが確認できます。

特に「カシュニの滝」付近の沖合など知床半島の先端になるほど波が高くなり、観光船から異変を知らせる連絡が入った午後1時すぎには2メートルほどに達し、午後2時ごろには3メートル前後に達していたとみられます。
さらに、波が高くなるにつれ波の「周期」も長くなっていて、船がゆっくりと大きく揺れる状況になっていた可能性が高いとしています。
さらに風も強く、午後1時には風速15メートル以上の強い風が吹き荒れていたとみられるということです。
さらに、波が高くなるにつれ波の「周期」も長くなっていて、船がゆっくりと大きく揺れる状況になっていた可能性が高いとしています。
さらに風も強く、午後1時には風速15メートル以上の強い風が吹き荒れていたとみられるということです。

森教授は「知床半島は先に行くほど海底の地形が急しゅんになるため小型船が運航するのはかなり厳しかったのではないか。運航にあたっては、天候予測を踏まえた判断とどのような船を持っていて、どの程度まで運航できるかという状況判断の2つが重要だったと思う」と話していました。
ソース:NHK ニュース