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知床 観光船沈没事故 水中カメラ備えた無人機で捜索続く
2022-05-01 03:38:50

北海道の知床半島沖で観光船が沈没し14人が死亡、12人が行方不明になった事故で、第1管区海上保安本部などは、30日に続き、沈没した船体の中に取り残された人がいないか水中カメラを備えた無人機を使って捜索を続けています。
4月23日、北海道の知床半島の沖合で乗客・乗員26人を乗せた観光船「KAZU 1」が(19トン)沈没した事故は、これまでに乗客14人が死亡、12人が行方不明になっています。
第1管区海上保安本部と海上自衛隊は、「カシュニの滝」付近の海底で沈没しているのが見つかった船体の中に取り残された人がいないか確認するため、水中カメラを備えた無人機を遠隔操作して調べていて、1日は新たに警察の水中カメラも使って海中での捜索が行われています。

30日、後方にある客室のドアが開いているのが確認され、このドアからカメラを入れて船内を捜索できないか検討していますが、午前11時現在、行方不明者や手がかりが見つかったという情報はないということです。

現場周辺の海上は、1日は天候が悪く地元の漁船による捜索は中止となりましたが、海上保安庁などが巡視船や航空機などで行方不明者の捜索を続けています。
海上保安本部 “通報は乗客の携帯電話から”
事故当日に観光船が行った救助を要請する118番通報について、第1管区海上保安本部は、乗客の携帯電話が使われていたことを明らかにしました。
「KAZU 1」は、事故当日の午後1時18分、海上保安庁への118番通報で「船首が浸水している。エンジンが使えない。救助を頼む」と救助を要請しました。
この通報について、第1管区海上保安本部警備救難部の横内伸明次長は1日午前、記者団に対し、「船長や乗組員の電話番号ではなく、乗客の携帯電話だったと聞いている」と述べ、乗客の携帯電話が通報に使われていたことを明らかにしました。
「KAZU 1」の通信設備については、事故の当日、
▼船の衛星電話が修理中で使えない状態だったほか、
▼事務所の無線のアンテナが故障していて、
▼事故の3日前に行われた船舶検査で、会社側が陸上との通信設備として申請した携帯電話に電波が届かないエリアがあったことがわかっています。
「KAZU 1」は、事故当日の午後1時18分、海上保安庁への118番通報で「船首が浸水している。エンジンが使えない。救助を頼む」と救助を要請しました。
この通報について、第1管区海上保安本部警備救難部の横内伸明次長は1日午前、記者団に対し、「船長や乗組員の電話番号ではなく、乗客の携帯電話だったと聞いている」と述べ、乗客の携帯電話が通報に使われていたことを明らかにしました。
「KAZU 1」の通信設備については、事故の当日、
▼船の衛星電話が修理中で使えない状態だったほか、
▼事務所の無線のアンテナが故障していて、
▼事故の3日前に行われた船舶検査で、会社側が陸上との通信設備として申請した携帯電話に電波が届かないエリアがあったことがわかっています。
船体引き上げについて「サルベージ会社と協力していく」
沈没しているのが見つかった「KAZU 1」の船体の引き揚げについて、第1管区海上保安本部警備救難部の横内伸明次長は1日午前の家族説明会のあと記者団に対し、「今はまず行方不明者の捜索を第一に考えてやっていく。船体の状況が引き揚げに耐えられるのかどうかについて、関係機関や専門的な知見を持った方々と相談しながら進めていく」と述べました。
また、現地対策本部長を務める国土交通省の坂巻健太大臣官房審議官は「海上保安庁に引き揚げの能力はなく、民間のサルベージ会社の能力を使うしかないのでそこと協力していく」と述べました。
そのうえで「何をやれるのか政府全体でいろいろな方策を考えている。ご家族の期待に添えるようにしていく」と話していました。
また、現地対策本部長を務める国土交通省の坂巻健太大臣官房審議官は「海上保安庁に引き揚げの能力はなく、民間のサルベージ会社の能力を使うしかないのでそこと協力していく」と述べました。
そのうえで「何をやれるのか政府全体でいろいろな方策を考えている。ご家族の期待に添えるようにしていく」と話していました。
ソース:NHK ニュース