【随時ずいじ更新こうしん】ロシア ウクライナに軍事ぐんじ侵攻しんこう（5月つき4日にちの動うごき）

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづいています。

ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなどウクライナ情勢じょうせいをめぐる5月つき4日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

（日本にっぽんとウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

ゼレンスキー大統領だいとうりょう「救出きゅうしゅつのチャンスまだある」

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは3日にち、ビデオメッセージを公開こうかいし、「マリウポリのアゾフスターリ製鉄せいてつ所しょからザポリージャへ156人にんが避難ひなんを完了かんりょうした」と述のべました。

一方いっぽうで、「ロシア軍ぐんは現在げんざい、合意ごういを破やぶり、製鉄せいてつ所しょに大量たいりょうの空爆くうばくを続つづけ、全面ぜんめん攻撃こうげきを行おこなっている。市民しみんの救出きゅうしゅつが成功せいこうしたことでロシア軍ぐんは神経質しんけいしつになっているが、他たの人々ひとびとを救出きゅうしゅつするチャンスはまだあると信しんじている」と述のべ、市民しみんや兵士へいしの避難ひなんを急いそぐ考かんがえを重かさねて示しめしました。

ドネツク州しゅう知事ちじ “ロシア軍ぐんの攻撃こうげきで市民しみん21人にん死亡しぼう”

ウクライナ東部とうぶドネツク州しゅうのキリレンコ知事ちじは、自身じしんのSNSで、3日にち、ロシア軍ぐんの攻撃こうげきにより州しゅう内ないで市民しみん21人にんが死亡しぼうし、27人にんがけがをしたと明あきらかにしました。

このうち、工業こうぎょう都市としのアウディーイウカでは、ヨーロッパ最大さいだい級きゅうの規模きぼとされるコークス工場こうじょうが攻撃こうげきを受うけ、少すくなくとも10人にんが死亡しぼうし、15人にんがけがをしたとしています。

自衛隊じえいたいの輸送ゆそう機きが到着とうちゃく 避難ひなん者しゃ支援しえんの物資ぶっし運はこぶ

5月つき1日にちに日本にっぽんを出発しゅっぱつした航空こうくう自衛隊じえいたいのC2輸送ゆそう機きは、途中とちゅう、UAE＝アラブ首長しゅちょう国こく連邦れんぽうで備蓄びちくされている毛布もうふやビニールシート、それに太陽光たいようこうで充電じゅうでんできるランタンなどの物資ぶっしを積み込つみこみ、現地げんち時間じかん3日にち午後ごご4時じごろ、ポーランド南東なんとう部ぶ、ジェシュフの空港くうこうに到着とうちゃくしました。

ウクライナ情勢じょうせいをめぐって日本にっぽん政府せいふはUNHCR＝国連こくれん難民なんみん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょの要請ようせいを受うけ、航空こうくう自衛隊じえいたいの輸送ゆそう機きで救援きゅうえん物資ぶっしを運はこぶことを決きめていました。政府せいふ関係かんけい者しゃによりますと、輸送ゆそう機きが運はこんだ救援きゅうえん物資ぶっしは空港くうこう内ないの倉庫そうこに保管ほかんされ、その後そのご、各地かくちへ運はこばれるということです。

国連こくれん 少すくなくとも市民しみん3193人にんが死亡しぼう

国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまったことし2月つき24日にちから今月こんげつ2日にちまでに、ウクライナで少すくなくとも3193人にんの市民しみんが死亡しぼうしたと発表はっぴょうしました。このうち227人にんは子こどもだとしています。

地域ちいき別べつでみると、
▼東部とうぶのドネツク州しゅうとルハンシク州しゅうで1663人にん、
▼キーウ州しゅうや東部とうぶのハルキウ州しゅう、北部ほくぶのチェルニヒウ州しゅう、南部なんぶのヘルソン州しゅうなどで1530人にんの死亡しぼうが確認かくにんされているということです。

また、けがをした市民しみんは3353人にんにのぼるとしています。

一方いっぽう、国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは、東部とうぶのマリウポリなど激はげしい攻撃こうげきを受うけている地域ちいきでの死傷ししょう者しゃの数かずについては、集計しゅうけいが遅おくれていたり、確認かくにんがまだ取とれていなかったりして、統計とうけいには含ふくまれておらず実際じっさいの死傷ししょう者しゃの数かずはこれを大おおきく上回うわまわるとの見方みかたを示しめしています。

国外こくがい避難ひなん者しゃは559万まん人にん余あまり（国連こくれんまとめ）

UNHCR＝国連こくれん難民なんみん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょのまとめによりますと、ロシア軍ぐんの侵攻しんこうを受うけてウクライナから国外こくがいに避難ひなんした人ひとの数かずは、2日にちの時点じてんで559万まん人にん余あまりとなっています。

主おもな避難ひなん先さきは、
▼ポーランドがおよそ307万まん人にん、
▼ルーマニアがおよそ83万まん人にん、
▼ハンガリーがおよそ53万まん人にん、
▼モルドバがおよそ44万まん人にんなどとなっています。
また、先月せんげつ30日にちの時点じてんで、
▼ロシアに避難ひなんした人ひとはおよそ68万まん人にんとなっています。

マリウポリから101人にんが避難ひなん 30人にんほどはとどまる

マリウポリの製鉄せいてつ所しょからの市民しみんの避難ひなんを支援しえんした国連こくれんの担当たんとう者しゃは3日にち、南東なんとう部ぶザポリージャからオンラインで記者きしゃ会見かいけんし、今回こんかい、製鉄せいてつ所しょからは女性じょせいや幼おさない子こどもを含ふくむ101人にんが避難ひなんしたことを明あきらかにしました。

製鉄せいてつ所しょの中なかにはおよそ2か月かげつにわたって避難ひなんしていたために歩あるくことも難むずかしい高齢こうれい者しゃがいたほか、当初とうしょ想定そうていされていたのとは違ちがうルートでの避難ひなんを余儀よぎなくされ、避難ひなんは困難こんなんを極きわめたということです。

また、30人にんほどが外そとに出でたあとの身みの危険きけんを感かんじ、避難ひなんせずに製鉄せいてつ所しょの中なかにとどまることを選えらんだとしています。

一方いっぽうで、「製鉄せいてつ所しょはとても広ひろく人々ひとびとは別々べつべつの場所ばしょにいたため、何人なにびとが残のこされているのかはわからない」としたうえで、今後こんごについて「避難ひなんを支援しえんする準備じゅんびはできている。今回こんかいの避難ひなんをきっかけに、残のこされた人ひとたちの次つぎの避難ひなんにつなげたい」と述のべ、再ふたたびマリウポリを訪おとずれ市民しみんの避難ひなんに取り組とりくむ考かんがえを示しめしました。

マリウポリからの避難ひなん者しゃ「道みちのり困難こんなんだった」

東部とうぶマリウポリのアゾフスターリ製鉄せいてつ所しょから避難ひなんしてきた市民しみんたちの第だい1陣じんが、3日にち、避難ひなん先さきの南東なんとう部ぶザポリージャに到着とうちゃくしました。

バスから降おりる人ひとたちの中なかには、荷物にもつを抱かかえた親子おやこ連づれが多おおく見みられ、安あんどの表情ひょうじょうを浮うかべ、笑顔えがおで手てをふる人ひとの姿すがたもありました。

女性じょせいの1人にんは「ここまでの道みちのりはとても困難こんなんでした。大おおきく回り道まわりみちをして、製鉄せいてつ所しょを出発しゅっぱつしてからおよそ3日にちかかりました」と話はなしました。

そのうえで「人生じんせいをゼロからスタートすると言いう人ひとがいますが、私わたしはそうしたくありません。できるなら以前いぜんの状態じょうたいに戻もどりたいですが、それが不可能ふかのうなことはわかっています。家族かぞくとともに新あたらしい人生じんせいを歩あゆまなければなりません」と述のべ、生活せいかつが一変いっぺんすることへの憤いきどおりをあらわにしていました。

また、別べつの女性じょせいは「毎晩まいばん、眠ねむるときに再ふたたび目めを覚さますことができるのかと考かんがえていました。攻撃こうげきで大おおきく揺ゆれる建物たてものの地下ちかのシェルターにいる恐おそろしさはことばでは言い表いいあらわせません」と、製鉄せいてつ所しょの地下ちかでの体験たいけんを語かたりました。

仏ふつロ首脳しゅのうが電話でんわ会談かいだんも平行へいこう線せん

ウクライナ情勢じょうせいをめぐって、3日にち、フランスのマクロン大統領だいとうりょうがロシアのプーチン大統領だいとうりょうとおよそ1か月かげつぶりに電話でんわ会談かいだんを行おこないました。

フランス大統領だいとうりょう府ふによりますと、会談かいだんは2時間じかん余あまりにわたり、マクロン大統領だいとうりょうは、
東部とうぶマリウポリなどの状況じょうきょうに懸念けねんを示しめし、ロシア軍ぐんが包囲ほういする製鉄せいてつ所しょから引き続ひきつづき市民しみんが避難ひなんできるよう、対応たいおうを求もとめたということです。

そのうえで、軍事ぐんじ侵攻しんこうを終おわらせ、国連こくれん安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいの常任じょうにん理事りじ国こくとしての責任せきにんを果はたすよう、強つよく訴うったえたということです。

一方いっぽうロシア大統領だいとうりょう府ふによりますと、プーチン大統領だいとうりょうは、ウクライナ東部とうぶではウクライナ側がわによる攻撃こうげきで市民しみんが犠牲ぎせいになっているにもかかわらず、EU＝ヨーロッパ連合れんごうの各国かっこくがこれを無視むししていると、主張しゅちょうしたということです。

そのうえで「西側にしがわ諸国しょこくがウクライナへの武器ぶき供与きょうよを停止ていしすることで、残虐ざんぎゃく行為こういを阻止そしできる」と一方いっぽう的てきに主張しゅちょうし、改あらためて欧米おうべい各国かっこくがウクライナへの武器ぶきの供与きょうよを止とめるよう求もとめたとしています。

ウクライナ副ふく首相しゅしょう「製鉄せいてつ所しょの中なかにはまだ数すう百ひゃく人にんの市民しみん」

ウクライナのベレシチュク副ふく首相しゅしょうは、3日にち、ロシア軍ぐんに包囲ほういされている東部とうぶマリウポリのアゾフスターリ製鉄せいてつ所しょから避難ひなんしてきた市民しみんが到着とうちゃくした南東なんとう部ぶザポリージャで記者きしゃ会見かいけんし、「ロシアが国連こくれんの担当たんとう者しゃを立ち会たちあわせなかったので、製鉄せいてつ所しょから避難ひなんできた人数にんずうは、当初とうしょの発表はっぴょうよりも少すくなかった」と述のべ、ロシア側がわが市民しみんやけが人けがにんの避難ひなんを妨さまたげていると非難ひなんしました。

そして、「製鉄せいてつ所しょの中なかには、まだ数すう百ひゃく人にんの市民しみんが残のこっている」と述のべ、市民しみんの避難ひなんを実現じつげんするよう、訴うったえました。

プーチン大統領だいとうりょう 「報復ほうふく措置そちについての大統領だいとうりょう令れい」に署名しょめい

ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうを続つづけるロシアのプーチン大統領だいとうりょうは3日にち、「特定とくていの外国がいこくや国際こくさい機関きかんによる非ひ友好ゆうこう的てきな行動こうどうに対にたいする報復ほうふく措置そちについての大統領だいとうりょう令れい」に署名しょめいし、ロシアの政府せいふ機関きかんや企業きぎょうに、報復ほうふくの対象たいしょうとなる企業きぎょうや個人こじんへの製品せいひんや原材料げんざいりょうの輸出ゆしゅつを禁止きんししました。

大統領だいとうりょう令れいは、具体ぐたい的てきな国名こくめいなどは明あきらかにしていませんが、ロシアに対にたいする経済けいざい制裁せいさいなどを打ち出うちだした欧米おうべいや日本にっぽんなどを念頭ねんとうにした措置そちとみられます。

大統領だいとうりょう令れいは、制裁せいさい対象たいしょうとなる企業きぎょうや個人こじんとの新あらたな契約けいやくの締結ていけつに加くわえ、これまでの契約けいやく義務ぎむの履行りこうも禁止きんしするとしていて、ロシア政府せいふが10日にち以内いないに制裁せいさい対象たいしょうのリストを作成さくせいするとしています。

マリウポリ攻撃こうげき “取り残とりのこされた人ひとの数かずは不明ふめい”

ロシア軍ぐんがマリウポリの製鉄せいてつ所しょへの攻撃こうげきを再開さいかいし市民しみんの避難ひなんが中断ちゅうだんしたことについて、ICRC＝赤十字せきじゅうじ国際こくさい委員いいん会かいのウクライナ代表だいひょう部ぶのパスカル・フント首席しゅせき代表だいひょうは、3日にちの記者きしゃ会見かいけんで「市民しみんを避難ひなんさせるためできることはすべてしたが、より多おおくの人ひとが地獄じごくのような状況じょうきょうから抜ぬけだせることを願ねがっていたので、複雑ふくざつな心境しんきょうだ」と述のべました。

そして「どれくらいの人ひとが取り残とりのこされているのか、詳細しょうさいはわからない。われわれは製鉄せいてつ所しょのすべての建物たてものに入はいることができなかったため、推測すいそくすることもできない」としたうえで「残のこされた人ひとたちを避難ひなんさせる準備じゅんびができていることを、ロシアとウクライナの双方そうほうに伝つたえている」と述のべ、引き続ひきつづき市民しみんの避難ひなんを支援しえんする用意よういがあると強調きょうちょうしました。

マリウポリ アゾフ大隊だいたい “ロシア軍ぐんの攻撃こうげきで女性じょせい2人にんが死亡しぼう”

東部とうぶマリウポリのアゾフスターリ製鉄せいてつ所しょでロシア軍ぐんと抗戦こうせんを続つづけるウクライナの「アゾフ大隊だいたい」の副ふく司令しれい官かんは3日にち、SNSのテレグラムに動画どうがを投稿とうこうし、「ロシア軍ぐんは3日にち、製鉄せいてつ所しょへの砲撃ほうげきを続つづけ、激はげしい空爆くうばくも行おこなった」として、この攻撃こうげきで女性じょせい2人にんが死亡しぼうし、およそ10人にんがけがをしたと明あきらかにしました。

そして、ロシア軍ぐんの攻撃こうげきにあらゆる手段しゅだんで応戦おうせんするとする一方いっぽう、取り残とりのこされた市民しみんを避難ひなんさせる行動こうどうを直ただちにとるべきだと訴うったえました。

英えい ウクライナに490億おく円えん相当そうとうの追加ついか軍事ぐんじ支援しえんを表明ひょうめい

ジョンソン首相しゅしょうは、3日にち、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまって以来いらい、外国がいこくの首脳しゅのうとしては初はじめて、ウクライナの議会ぎかいでオンラインによる演説えんぜつを行おこないました。

その中なかでジョンソン首相しゅしょうは、3億おくポンド相当そうとう、日本にっぽん円えんでおよそ490億おく円えん相当そうとうの追加ついかの軍事ぐんじ支援しえんを表明ひょうめいし、敵てきの大砲たいほうの位置いちを特定とくていするためのレーダーや、物資ぶっしを運はこぶためのドローンなどが含ふくまれると説明せつめいしました。

また、戦闘せんとうが続つづく地域ちいきから市民しみんを避難ひなんさせたり、公共こうきょう部門ぶもんの職員しょくいんなどを守まもったりするための車両しゃりょうも提供ていきょうすると明あきらかにしました。

ソース：NHK ニュース