台風6号 沖縄本島地方など暴風域 影響長引くおそれ 厳重警戒を
2023-08-02 23:56:28

台風は4日以降、強い勢力を維持したまま東へ進む見込みで、沖縄地方や鹿児島県の奄美地方では台風の影響が長引くおそれがあり暴風や高波、高潮に引き続き厳重に警戒してください。
気象庁によりますと、大型で非常に強い台風6号は、午前9時には宮古島の北北西200キロの海上をゆっくりした速さで西へ進んでいるとみられます。
中心の気圧は935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は65メートルで、中心から半径220キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。
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この時間、久米島や宮古島地方の全域、石垣島の一部が台風の暴風域に入っています。沖縄本島地方や先島諸島では非常に強い風が吹いていて、
▽宮古島市平良で午前6時20分ごろに39メートル、
▽久米島空港で午前8時ごろに34メートルの最大瞬間風速を観測しました。
沖縄本島地方や先島諸島には台風を取り巻く発達した雨雲がかかっていて、24時間雨量の最大値は▽読谷村で297ミリ、▽久米島空港で256.5ミリに達し、いずれも8月としては統計を取り始めてから最も多くなりました。
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暴風・高波・高潮に厳重警戒大雨となるところも
【最大風速】
3日の最大風速は
▽沖縄本島地方と先島諸島で30ートル、
▽奄美地方で18メートル、
最大瞬間風速は
▽沖縄本島地方と先島諸島で45メートルと走行中のトラックが横転するおそれもある猛烈な風が吹く見込みで、
▽奄美地方で30メートルと予想されています。
【波の高さ】
沖縄・奄美の海上はうねりを伴って波が高く、3日、
▽沖縄本島地方で11メートル、
▽先島諸島で10メートルと猛烈にしけるほか、
▽奄美地方で6メートルの大しけが続く見込みです。
【雨の予想】
沖縄地方と奄美地方では雷を伴った激しい雨が降り、大雨となるところがある見込みです。
4日の朝までの24時間に降る雨の量はいずれも多いところで
▽先島諸島で200ミリ、
▽沖縄本島地方で120ミリ、
▽奄美地方で80ミリと予想されています。
さらに5日の朝までの24時間には沖縄地方と奄美地方で100ミリから150ミリの雨が降り、その後も雨量は増える見込みです
また、沖縄・奄美では台風の影響と大潮の時期が重なるため潮位が高くなるところがある見込みです。
4日から強い勢力で東へ影響長引くおそれ
台風は3日は東シナ海を西北西へ進み、4日から6日の日曜日ごろにかけて強い勢力を維持したまま東に進む見込みで、沖縄地方や奄美地方では5日以降も大荒れや荒れた天気となり、台風の影響が長引くおそれがあります。
気象庁は暴風や高波、高潮に厳重に警戒するとともに、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水にも警戒するよう呼びかけています。
最新の情報を確認し、台風の暴風域にある場合には頑丈な建物の中にとどまり、安全を確保するようにしてください。
台風の進路 なぜ定まらない
台風6号は東シナ海に抜けたあと一時停滞し今度は東寄りに進むとみられていますが、予報円が大きく進路が定まっていません。
その原因が太平洋高気圧です。
気象庁によりますと、台風は高気圧の縁をまわる風に流され移動します。
これまで日本付近に太平洋高気圧が大きく張り出していたため、台風は高気圧の南側の縁を西に進んでいました。
ところが、この高気圧が東シナ海付近で2つに分離し、台風の両脇を挟み込むような配置になる見込みです。
それぞれの高気圧からどの程度影響を受けるか予想が難しく、これが台風の進路が定まらない原因になっているということです。
台風の動きは、上空を西から東に吹く偏西風に左右されることもありますが、今回偏西風は台風から遠く離れていて影響はほとんどないとみられています。
今のところ台風は東シナ海で東寄りに進路を切り替え再び沖縄・奄美に接近する予想となっていますが、今後変わる可能性もあるということで気象庁は最新の台風の情報に注意してほしいとしています。