台風6号 九州南部 奄美で線状降水帯発生のおそれ 厳重な警戒を
2023-08-06 22:49:09

九州南部と奄美地方では8日午前中にかけて発達した積乱雲が次々と連なる「線状降水帯」が発生するおそれがあり、厳重な警戒が必要です。
また、10日の木曜日ごろにかけては九州をはじめ、西日本と東日本の太平洋側で平年の1か月分を大きく上回る記録的な大雨となるおそれがあり台風から離れた地域でもハザードマップを確認するなど、早めの備えを進めてください。
気象庁によりますと、台風6号は午前7時には鹿児島県奄美市の東南東180キロの海上をゆっくりとした速さで東へ進んでいるとみられます。
中心の気圧は970ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートルで、中心から半径220キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。
この時間は、鹿児島県の奄美地方のほぼ全域と沖縄県の大東島地方が暴風域に入っていて風の強い状態が続いています。
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午前6時までの3時間の最大瞬間風速は
▽鹿児島県奄美市笠利で28.8メートル(4:41)
▽沖縄県南大東島で26.9メートル(4:44)の最大瞬間風速を観測しました。
また、台風周辺の発達した雨雲が四国や近畿などにかかっていて、
午前6時までの1時間には
▽高知県馬路村魚梁瀬で39ミリの激しい雨が降りました。
奄美・九州南部「線状降水帯」発生のおそれ
今後の見通しです。
台風はこのあと進路を北寄りに変えてやや発達しながら9日には九州にかなり接近する見込みです。
台風本体と周辺の雨雲の影響で奄美地方と九州南部では8日午前中にかけて「線状降水帯」が発生して災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。
また、九州以外でも、西日本と東日本の太平洋側では10日の木曜日ごろにかけて平年の1か月分を大きく上回る記録的な大雨となるおそれがあります。
8日朝までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、
▽奄美地方と九州南部で300ミリ、
▽四国と東海で250ミリ、
▽近畿で180ミリ、
▽九州北部で150ミリと予想されています。
さらに9日の朝までの24時間には、
▽九州南部と四国で300ミリから400ミリ、
▽奄美地方と九州北部、近畿と東海で200ミリから300ミリの雨が降る見込みです。
その後も雨が続き、10日の木曜日の朝までの24時間には
▽四国で300ミリから500ミリ、
▽九州南部で300ミリから400ミリ、
▽九州北部、近畿、東海で200ミリから300ミリ、
▽奄美地方で100ミリから150ミリの雨が降ると予想されています。
西日本では猛烈な風 海上は大しけも
また、西日本では9日にかけて猛烈な風が吹くところがある見込みです。
7日の最大風速は、
▽沖縄・奄美と九州南部で25メートル、
最大瞬間風速は
▽沖縄・奄美と九州南部で35メートル、
8日は、最大風速が
▽奄美地方と九州南部、30メートル、
▽九州北部と四国で20メートル、
最大瞬間風速が
▽奄美地方と九州南部、40メートル、
▽九州北部と四国で30メートルと予想されています。
海上はうねりを伴った大しけとなり、九州南部で8日は9メートルと猛烈なしけとなる見込みです。
気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫に厳重に警戒し、暴風や高波に警戒するよう呼びかけています。
台風接近前から大雨のおそれ離れた地域も早めの備えを
台風は、今後も動きが遅く影響が長引くおそれがあり、沖縄や奄美地方では少しの雨や風でも災害の危険度が高くなります。
また、西日本と東日本の太平洋側では断続的に非常に激しい雨が降り大雨となる見込みで、台風から離れた地域でも最新の気象情報のほかハザードマップを確認し、予定の見直しなども含め早めの備えを進めてください。