2040年度ねんど時点じてんの発電はつでんコスト 原子力げんしりょくがLNG火力かりょくを下回したまわる 政府せいふ試算しさん

新あらたなエネルギー基本きほん計画けいかくの策定さくていに向むけて、政府せいふは16日にち、2040年度ねんど時点じてんでの発電はつでんにかかる電源でんげん別べつの総合そうごう的てきなコストの試算しさんを正式せいしきに公表こうひょうしました。原子力げんしりょくのコストが、現在げんざい主力しゅりょくのLNG火力かりょくのコストを下回したまわるとしています。

政府せいふは、2040年度ねんどの時点じてんでの電源でんげん別べつの、直接ちょくせつ発電はつでんにかかるコストと付随ふずいするコストを合あわせた総合そうごう的てきな発電はつでんコストの試算しさんをまとめ、16日にちに開ひらかれた有識者ゆうしきしゃ会議かいぎに示しめしました。

それによりますと、1キロワットアワー当あたりのコストは、
▽現在げんざい発電はつでん量りょうが最もっとも多おおいLNG火力かりょくが、20.2円えんから22.2円えん、
▽原子力げんしりょくが、16.4円えんから18.9円えんに
なるとしています。

3年ねん前まえの前回ぜんかいの試算しさんでは、2030年度ねんどの時点じてんでLNG火力かりょくを最もっとも安やすい電源でんげんとしていましたが、今回こんかいは、LNGの価格かかく高騰こうとうや環境かんきょう対応たいおうの費用ひようなどを見込みこみ、前回ぜんかいより大幅おおはばに引き上ひきあげました。

一方いっぽう、原子力げんしりょくは、テロ対策たいさくの費用ひようなどが増ふえる一方いっぽうで、安全あんぜん対策たいさくの進展しんてんで事故じこ対応たいおうの費用ひようは従来じゅうらいの想定そうていより引き下ひきさげられるとし、LNG火力かりょくより安やすくなるとしています。

このほか、再生さいせい可能かのうエネルギーは、導入どうにゅうが進すすんだ場合ばあい、不安定ふあんていさを補おぎなうコストがかさむとして、事業じぎょう用ようの太陽光たいようこうが、15.3円えんから36.9円えん、洋上ようじょう風力ふうりょくが、18.9円えんから23.9円えんと、導入どうにゅう状況じょうきょうに応おうじて幅はばを持もった形かたちとしています。

政府せいふは、こうした電源でんげん別べつの発電はつでんコストも踏ふまえ、17日にち、新あたらしいエネルギー基本きほん計画けいかくの素案そあんを示しめすことにしています。

ソース：NHK ニュース