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詳細しょうさい】 FRB 0.25%の利下りさ決定けってい 利下りさげは3会合かいごう連続れんぞく

2024-12-18 23:04:15

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アメリカのFRB=連邦れんぽう準備じゅんび制度せいど理事りじかい金融きんゆう政策せいさくめる会合かいごうひらき、18にち、0.25%の利下りさ決定けっていしたと発表はっぴょうしました。利下りさは、3会合かいごう連続れんぞくです。一方いっぽう会合かいごう参加さんかしゃによる見通みとおをあわせてしめし、来年らいねん利下りさのペースがこれまでよりゆるやかになるとの想定そうていあきらかにしました。

FRBは18にちまでの2日間にちかん金融きんゆう政策せいさくめる会合かいごうひらきました。

声明せいめいではインフレ要因よういんとなってきた労働ろうどう市場しじょうひっ迫ひっぱくやわらいできているという認識にんしきあらためてしめし、政策せいさく金利きんりを0.25%引き下ひきさげることをめました。

これによって、政策せいさく金利きんりは4.25%から4.5%のはばになります。

利下りさはことし9つき先月せんげつつづき、3会合かいごう連続れんぞくです。

また会合かいごう参加さんかしゃ19にんによる政策せいさく金利きんり見通みとおでは、来年らいねん・2025ねんまつ時点じてん金利きんり水準すいじゅん中央ちゅうおうが3.9%と、前回ぜんかい9つき想定そうていより0.5ポイント引き上ひきあげられました。

来年らいねん利下りさ回数かいすうこれまでの4かい想定そうていから2かい計算けいさんで、利下りさげのペースがゆるやかになるとの見通みとおしめされました。

アメリカでは堅調けんちょう個人こじん消費しょうひ背景はいけいインフレ再燃さいねんする懸念けねんていて、会合かいごう参加さんかしゃ来年らいねん物価ぶっかについてもこれまでの想定そうていより上昇じょうしょうするという見通みとおしめしました。

来月らいげつには関税かんぜい引き上ひきあなど政策せいさくかかげるトランプ大統領だいとうりょう返り咲かえりざきますが、しん政権せいけん政策せいさくインフレなど経済けいざいおよぼす影響えいきょう金融きんゆう政策せいさく対応たいおう今後こんご焦点しょうてんとなりそうです。



パウエル議長ぎちょう 記者きしゃ会見かいけん


労働ろうどう市場しじょう インフレ要因よういんにはなっていない」

FRBのパウエル議長ぎちょうは、会合かいごう記者きしゃ会見かいけんで「名目めいもく賃金ちんぎん過去かこ1年間ねんかん鈍化どんかし、求人きゅうじんすう仕事しごともとめているひととのギャップは縮小しゅくしょうした。全体ぜんたいとして、おお経済けいざい指標しひょう労働ろうどう市場しじょう状況じょうきょうは2019ねんよりもひっ迫ひっぱくしていないことを示唆しさしている。労働ろうどう市場しじょうは、おおきなインフレ圧力あつりょく要因よういんにはなっていない」とべました。


政策せいさく金利きんり より慎重しんちょう姿勢しせいのぞことできる

「きょうの決定けっていにより、金利きんりはピークから1%引き下ひきさげられ、政策せいさくスタンスはだいぶ金融きんゆう引き締ひきしてきではなくなった。政策せいさく金利きんりのさらなる調整ちょうせい検討けんとうするさいには、より慎重しんちょう姿勢しせいのぞことができる」とべました。


中立ちゅうりつ金利きんりかなりちかづいた」

「われわれは中立ちゅうりつ金利きんりにかなりちかづいた。追加ついか利下りさについては、インフレりつのさらなる低下ていか労働ろうどう市場しじょう継続けいぞくてき底堅そこがたさを期待きたいしている。経済けいざい労働ろうどう市場しじょう堅調けんちょうあるかぎ追加ついか利下りさ検討けんとうするさいには慎重しんちょう姿勢しせいのぞことができる」とべました。


「ぎりぎりの判断はんだん最善さいぜん決断けつだん

「ぎりぎりの判断はんだんだったが、政策せいさく目標もくひょう進展しんてんさせるために最善さいぜん決断けつだんだったとかんがえている。リスクは両面りょうめんあるかんがえている。(利下りさが)おそすぎると労働ろうどう市場しじょう活動かつどう必要ひつようよわめてしまうことになり、(利下りさげが)はやすぎるとインフレりつ低下ていかさまたげることになってしまう。バランス考慮こうりょし、追加ついか利下りさおこなことを決定けっていした」とべました。


利下りさプロセス あら段階だんかいに」

「(利下りさげの)プロセスはあらたな段階だんかいはいった。今後こんごインフレりつ低下ていか見極みきわめながら慎重しんちょううごのが適切てきせつだとおも」とべました。


関税かんぜいインフレ影響えいきょうからず 結論けつろんのは時期じき尚早しょうそう

経済けいざい課題かだいについてわれると「経済けいざいについてわたし非常ひじょう楽観らっかんてきている。来年らいねんよいとしになる期待きたいしている」とべました。

一方いっぽうで、関税かんぜいインフレとの関係かんけいについてわれると、「関税かんぜいどれぐらいインフレに影響えいきょうするかはいくつもの要因よういんある実際じっさい政策せいさくについて、われわれはまったかっていない。結論けつろんのは時期じき尚早しょうそうだ。どのくにからどの品目ひんもくに、どのくらいの期間きかん、どの程度ていど規模きぼ関税かんぜいされるか、また報復ほうふく関税かんぜいされるのかどうかもからない」とべ、明言めいげんけました。


NYダウ 前日ぜんじつ1100ドルちょう大幅おおはば下落げらく

18にちのニューヨーク株式かぶしき市場しじょうでは、FRB=連邦れんぽう準備じゅんび制度せいど理事りじかいが、来年らいねん利下りさのペースは従来じゅうらい想定そうていよりゆるやかなるという見通みとおしめしたことをけて、ダウ平均へいきん株価かぶかは、前日ぜんじつくらべて1100ドルをえる大幅おおはば下落げらくとなりました。

FRBは18にち、0.25%の利下りさめましたが、今後こんご政策せいさく金利きんり見通みとお来年らいねん利下りさげのペースが前回ぜんかい・9つき想定そうていよりもゆるやかなる予測よそくしめされました。

また、パウエル議長ぎちょう会見かいけん内容ないようから、今後こんご利下りさ余地よちかぎられているという見方みかたました。

ニューヨーク株式かぶしき市場しじょうでは、ダウ平均へいきん株価かぶか取り引とりひ開始かいし直後ちょくごから上昇じょうしょうしていましたが、FRBの発表はっぴょうなどけて、企業きぎょう業績ぎょうせきへの懸念けねんから一転いってんして下落げらくする展開てんかいとなり、注文ちゅうもん加速かそくしました。

終値おわりねは、前日ぜんじつから1123ドル3セントやす、4まん2326ドル87セントとなり、10営業えいぎょう連続れんぞく下落げらくとなりました。

アメリカ経済けいざいチャンネル、CNBCによりますと、10営業えいぎょう連続れんぞく下落げらくは1974ねん以来いらいおよそ50ねんぶりだということです。

また、ハイテク関連かんれん銘柄めいがらおおナスダックの株価かぶか指数しすうも、3.5%をえる大幅おおはば下落げらくとなりました。

市場しじょう関係かんけいしゃは「来年らいねん利下りさ回数かいすうを3かい予想よそうする投資とうしおおかったため、FRBがしめした見通みとおおどろをもって受け止うけとめられた」とはなしています。


NY市場しじょう 利下りさペース鈍化どんか見通みとおで1ドル=154えんだい後半こうはん

また、ニューヨーク外国がいこく為替かわせ市場しじょうでは、利下りさげペースの鈍化どんか日本にっぽんアメリカ金利きんりちぢまりにくいという観測かんそくから、えんってドルをうごすすみ、えん相場そうば一時いちじ、1ドル=154えんだい後半こうはんまでえんやすドルだかすすみました。


来年らいねん利下りさ 想定そうていは2かい

今回こんかい会合かいごうでFRBは会合かいごう参加さんかしゃ19にんによる来年らいねん以降いこう政策せいさく金利きんり見通みとおしめしました。

会合かいごう参加さんかしゃがそれぞれ適切てきせつだとかんがえる金利きんりてん=ドットでしめされることから「ドット・チャート」とばれ、市場しじょうでは、その中央ちゅうおうがFRBが目指めざ金利きんり水準すいじゅんだと受け止うけとめられています。

今回こんかいしめされた見通みとおでは、来年らいねん・2025ねんまつ時点じてんでの金利きんり水準すいじゅん中央ちゅうおうは3.9%で、前回ぜんかい・ことし9つき想定そうていより0.5ポイント引き上ひきあげられました。

1かい利下りさはば通常つうじょうの0.25%とした場合ばあい利下りさげの回数かいすうは、前回ぜんかいしめした4かい想定そうていから2かい計算けいさんになります。

FRBは来年らいねん金融きんゆう政策せいさくめる会合かいごうを8かいひら予定よていで、利下りさは4会合かいごういちのペースになります。

さい来年らいねん利下りさ回数かいすうは、前回ぜんかい想定そうていからわらず2かいでした。

また、FRBはインフレ状況じょうきょう見極みきわめる指標しひょうとして重視じゅうしするPCE=個人こじん消費しょうひ支出ししゅつ物価ぶっか指数しすう上昇じょうしょうりつ見通みとおしめしました。

来年らいねん10つきから12つきにかけての上昇じょうしょうりつは、まえとしおな時期じきくらべて2.5%となり、前回ぜんかいしめした想定そうていより0.4ポイントたかく、インフレりつふたた上昇じょうしょうする予測よそくとなっています。

アメリカでは、個人こじん消費しょうひ雇用こようめん堅調けんちょうさが維持いじされていますが、トランプ次期じき大統領だいとうりょうかかげる関税かんぜい引き上ひきあ実現じつげんした場合ばあい輸入ゆにゅうコストの増加ぞうか物価ぶっか上昇じょうしょうにつながる可能かのうせい指摘してきされています。

市場しじょう関係かんけいしゃは、「来年らいねん利下りさ回数かいすうは3かいになる予想よそうしていた投資とうしおおく、今回こんかいしめされた見通みとお市場しじょう予想よそうよりゆるやか利下りさげのペースだった」とはなしています。

ソース:NHK ニュース