“東京とうきょうなどすでに人出ひとで増加ぞうか 感染かんせん再さい拡大かくだいの可能かのう性せい” 専門せんもん家か会合かいごう

新型しんがたコロナウイルス対策たいさくについて助言じょげんする厚生こうせい労働ろうどう省しょうの専門せんもん家か会合かいごうが開ひらかれ、全国ぜんこくの感染かんせん状況じょうきょうについて「感染かんせんが拡大かくだいしていた地域ちいきではおおむね減少げんしょう傾向けいこうとなっている」として、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの効果こうかが着実ちゃくじつに現あらわれているとする一方いっぽうで、沖縄おきなわでは依然いぜんとして感染かんせん者しゃ数すうが非常ひじょうに多おおい水準すいじゅんで重症じゅうしょう者しゃの増加ぞうかが懸念けねんされると分析ぶんせきしました。
また、東京とうきょうなどではすでに人出ひとでが増加ぞうかしていて、この傾向けいこうが続つづけば感染かんせんの再さい拡大かくだいの可能かのう性せいがあり、感染かんせん拡大かくだいを抑おさえる対策たいさくを継続けいぞくすべきだと指摘してきしています。

専門せんもん家か会合かいごうは全国ぜんこくの感染かんせん状況じょうきょうについて感染かんせんが拡大かくだいしていた地域ちいきではおおむね減少げんしょう傾向けいこうとなり、重症じゅうしょう者しゃ数すうや亡なくなる人ひとの数かずが減少げんしょうしているとして、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんやまん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そちの効果こうかが着実ちゃくじつに現あらわれているとした一方いっぽうで、人出ひとでが増加ぞうかし感染かんせん者しゃの減少げんしょうのスピードが鈍化どんかしている地域ちいきもあり今後こんご、感染かんせんが再さい拡大かくだいする可能かのう性せいも考かんがえられると分析ぶんせきしました。

緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされている地域ちいきのうち、特とくに感染かんせん者しゃ数すうの急増きゅうぞうが続つづいていた沖縄おきなわ県けんについては今月こんげつに入はいって減少げんしょうに転てんじたものの、依然いぜん、直近ちょっきん1週間しゅうかんの10万まん人にん当あたりの感染かんせん者しゃ数すうは100人にんを超こえる非常ひじょうに高たかい水準すいじゅんで病床びょうしょう使用しよう率りつなども高たかく、今後こんごさらに重症じゅうしょう者しゃの増加ぞうかが懸念けねんされるとしています。

また、北海道ほっかいどうについては感染かんせん者しゃの減少げんしょうが続つづいているものの特とくに札幌さっぽろ市しで病床びょうしょう使用しよう率りつが高たかい状況じょうきょうにあり、夜間やかんの人出ひとでの減少げんしょう傾向けいこうが続つづくかどうか注意ちゅういが必要ひつようだと指摘してきしています。

首都しゅと圏けんの東京とうきょう都と、埼玉さいたま県けん、千葉ちば県けん、神奈川かながわ県けんについては関西かんさいと比くらべると感染かんせん者しゃ数すうが多おおい水準すいじゅんで減少げんしょうのスピードも遅おそく、特とくに東京とうきょう都とでは夜間やかん、日にち中ちゅうともに人出ひとでが4週しゅう連続れんぞくで増加ぞうかし、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが延長えんちょうされてからの増加ぞうかも目立めだっていて、このままの傾向けいこうが続つづくと感染かんせんが再さい拡大かくだいする可能かのう性せいがあるとして警戒けいかいを呼よびかけています。

一方いっぽう、まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そちの期限きげんが今月こんげつ13日にちに迫せまっている群馬ぐんま県けんと石川いしかわ県けん、熊本くまもと県けんについては、いずれも感染かんせん者しゃ数すうの減少げんしょうが続つづき病床びょうしょうの使用しよう率りつも低下ていか傾向けいこうだとしています。

さらに専門せんもん家か会合かいごうはワクチンの接種せっしゅについて、高齢こうれい者しゃを中心ちゅうしんに全国ぜんこくでおよそ1450万まん人にんが1回かい目めの接種せっしゅを受うけていて、接種せっしゅが進すすむことで高齢こうれい者しゃの重症じゅうしょう化かが抑おさえられると期待きたいされる一方いっぽうで、感染かんせん者しゃ数すうの急速きゅうそくな増加ぞうかが続つづけば医療いりょうのひっ迫ひっぱくにつながる可能かのう性せいもあるため、今後こんごも対策たいさくを継続けいぞくすべきだと強調きょうちょうしています。

このほか専門せんもん家か会合かいごうは、特とくにインドで見みつかった変異へんいウイルス「デルタ株かぶ」について改あらためて地域ちいきでの検査けんさを強化きょうかし、感染かんせん経路けいろを調しらべる調査ちょうさなどで可能かのうなかぎり拡大かくだいを抑おさえる必要ひつようがあると指摘してきしました。

宣言せんげんなどの解除かいじょ「各地かくちの状況じょうきょう 考慮こうりょし判断はんだん」

専門せんもん家か会合かいごうのあとの記者きしゃ会見かいけんで脇田わきた隆たかし字じ座長ざちょうは、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんやまん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そちの解除かいじょの見通みとおしについて「全国ぜんこく的てきに感染かんせん状況じょうきょうや医療いりょう提供ていきょう体制たいせいの指標しひょうは改善かいぜんしているが、北海道ほっかいどうと沖縄おきなわについては新規しんき感染かんせん者しゃ数すう、病床びょうしょうともに『ステージ4』相当そうとうで医療いりょうへの負荷ふかはまだ高たかい状況じょうきょうだ。宣言せんげんの対象たいしょう地域ちいきの中なかでも感染かんせんや医療いりょう提供ていきょう体制たいせいの状況じょうきょうにはかなり違ちがいが見みられる。各地かくちの状況じょうきょうを考慮こうりょして判断はんだんすべきだ」と指摘してきしました。

また、接種せっしゅが進すすむワクチンについて「高齢こうれい者しゃの接種せっしゅが進すすみ重症じゅうしょう化かはある程度あるていど、抑おさえられるようになると思おもわれるが、集団しゅうだん免疫めんえきがいつできるかは簡単かんたんに予測よそくできない。いち早いちはやく接種せっしゅが進すすんだイギリスでも直近ちょっきんの感染かんせん者しゃが増ふえている現状げんじょうもある。感染かんせん拡大かくだいを防ふせぎ重症じゅうしょう者しゃを減へらすうえでワクチン接種せっしゅは非常ひじょうに大事だいじだが、それだけで流行りゅうこうを収束しゅうそくさせられるかは分わからないので、これまで行いってきた感染かんせん対策たいさくを続つづけることが重要じゅうようだ」と話はなしました。

さらに、東京とうきょうオリンピックが開ひらかれた場合ばあいの感染かんせん対策たいさくの在り方ありかたについて聞きかれたのに対にたいし、脇田わきた座長ざちょうは「今回こんかいはあまり議論ぎろんされなかったが、夏なつにはお盆おぼん休やすみや夏休なつやすみなど感染かんせんが拡大かくだいする要因よういんがあり、オリンピックやパラリンピックがあれば増加ぞうかに向むかう要素ようそになると思おもう」と話はなしました。

ソース：NHK ニュース