ウクライナ 首都しゅとキーウや南部なんぶヘルソンなどで停電ていでん 影響えいきょう深刻しんこく化か

ロシア軍ぐんは、ウクライナでエネルギー関連かんれん施設しせつへの攻撃こうげきを続つづけ、首都しゅとキーウなどで450万まん人にん以上いじょうが電気でんきを使用しようできず、影響えいきょうが深刻しんこく化かしています。一方いっぽう、南部なんぶヘルソン州しゅうでは、中心ちゅうしん都市としヘルソンなどで停電ていでんが起おきているということで、攻防こうぼうが激はげしくなっているとみられます。

ウクライナに侵攻しんこうするロシア軍ぐんは先月せんげつ中旬ちゅうじゅん以降いこう、インフラ施設しせつへの攻撃こうげきを全土ぜんどで続つづけ、冬場ふゆばが迫せまる中なか、市民しみん生活せいかつへの影響えいきょうが深刻しんこく化かしています。

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは6日にち、電力でんりょく不足ふそくから、首都しゅとキーウなどを中心ちゅうしんに計画けいかく停電ていでんを行おこない、450万まん人にん以上いじょうが電気でんきを使用しようできない状況じょうきょうだと明あきらかにしました。

ゼレンスキー大統領だいとうりょうは、ロシアがインフラ施設しせつを標的ひょうてきに、さらなる攻撃こうげきの準備じゅんびを進すすめていると指摘してきしたうえで「この冬ふゆを耐え抜たえぬいて、春はるには今いまよりもさらに強つよくなり、すべての領土りょうどの奪還だっかんに向むけて備そなえなければならない」と述のべ、徹底てってい抗戦こうせんの姿勢しせいを改あらためて強調きょうちょうしました。

また、ウクライナ軍ぐんが反転はんてん攻勢こうせいを続つづける南部なんぶヘルソン州しゅうについて、ロシア国営こくえいのタス通信たすつうしんは6日にち、中心ちゅうしん都市としヘルソンを含ふくむ10以上いじょうの地域ちいきで停電ていでんが起おきていると伝つたえました。

親しんロシア派は側がわは「ウクライナ側がわの攻撃こうげきによるものだ。水みずの供給きょうきゅうも止とまっている」と主張しゅちょうしています。

中心ちゅうしん都市としヘルソンをめぐり、ロシア側がわは、周辺しゅうへんから軍ぐんの部隊ぶたいの撤退てったいを示唆しさする動うごきをみせていますが、ウクライナ側がわは「ロシア軍ぐんは、現地げんちで戦闘せんとうの準備じゅんびをしている可能かのう性せいがある」として情報じょうほう戦せんを警戒けいかいし、攻防こうぼうが激はげしくなっているとみられます。

一方いっぽう、ウクライナ軍ぐんのザルジニー総そう司令しれい官かんは今月こんげつ3日にち、ロシア軍ぐんはウクライナへの侵攻しんこう以降いこう、278機きの航空こうくう機きを失うしなったとして、これは、旧きゅうソビエト時代じだいのアフガニスタン侵攻しんこうで失うしなった119機きと比くらべて2倍ばい以上いじょうにあたると主張しゅちょうしました。

これについてイギリス国防省こくぼうしょうは、7日にちに発表はっぴょうした分析ぶんせきで「訓練くんれんが不十分ふじゅうぶんであることや経験けいけんのある乗組のりくみ員いんを失うしなったことで、ロシア軍ぐんは空そらの戦闘せんとうの優位ゆうい性せいを失うしない続つづけている」と指摘してきしました。

そのうえで、「ロシア軍ぐんの航空こうくう機きの損失そんしつは、機体きたいを製造せいぞうする能力のうりょくを大幅おおはばに超こえている。今後こんご、数すうか月かげつ間かんで状況じょうきょうが変かわる可能かのう性せいは低ひくい」として、ロシアの航空こうくう戦力せんりょくは厳きびしい状況じょうきょうが続つづくという見方みかたを示しめしています。

ソース：NHK ニュース