豪雨ごうう 天然てんねん記念きねん物ぶつオオサンショウウオにも被害ひがい 広島ひろしま

先月せんげつの西日本にしにほん豪雨ごううで、国くにの特別とくべつ天然てんねん記念きねん物ぶつ「オオサンショウウオ」の生息せいそく地ちの１ひとつ、広島ひろしま県けん東広島ひがしひろしま市しの川かわでは、産卵さんらん用ようの巣す穴あなが土砂どしゃで埋うまるなどの被害ひがいを受うけていることが専門せんもん家かの調査ちょうさでわかりました。

オオサンショウウオは、中国ちゅうごく地方ちほうなど西日本にしにほんで生息せいそくが確認かくにんされている世界せかい最大さいだい級きゅうの両りょう生類しょうるいで、国くにの特別とくべつ天然てんねん記念きねん物ぶつに昭和しょうわ27年ねんに指定していされましたが、河川かせんの開発かいはつなどで数かずが減へり、12年ねん前まえには絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅにも指定していされました。

先月せんげつの西日本にしにほん豪雨ごううのあと、オオサンショウウオの保護ほごなどに取り組とりくんでいる広島ひろしま大学だいがく総合そうごう博物館はくぶつかんの清水しみず則雄のりお准じゅん教授きょうじゅは、生息せいそく地ちの１ひとつ、東ひがし広島ひろしま市しの椋梨むくなし川がわの状況じょうきょうを調しらべました。

その結果けっか、上流じょうりゅうの産卵さんらん用ようの巣す穴あなが土砂どしゃで埋うまっていたほか、外敵がいてきから隠かくれるための「よし原はら」が１いちキロ以上いじょうにわたって流失りゅうしつし、オオサンショウウオが上流じょうりゅうに移動いどうできるよう人工じんこう的てきに設もうけたスロープも流ながされていました。

また、６ろく匹ひきのオオサンショウウオが高たかさ１いちメートルほどのせきを乗り越のりこえて、最大さいだいで数すう百ひゃくメートルほど下流かりゅうに流ながされていることがわかり、自力じりきでは上流じょうりゅうに移動いどうできない状態じょうたいだということです。

清水しみず准じゅん教授きょうじゅは「オオサンショウウオはもともと数かずが少すくなく非常ひじょうに危機きき的てきな状況じょうきょうだ。すぐに実態じったいを把握はあくし対策たいさくをとらなければならない」と話はなしています。

ソース：NHK ニュース