セリーナ「ペナルティーは女性じょせい差別さべつ」と反発はんぱつ 論議ろんぎ呼よぶ

大坂おおさかなおみ選手せんしゅが優勝ゆうしょうしたテニスの全米ぜんべいオープンで、対戦たいせんしたセリーナ・ウィリアムズ選手せんしゅが審判しんぱんに暴言ぼうげんを浴あびせたことなどを理由りゆうにペナルティーを科かされたことについて、ウィリアムズ選手せんしゅは「男子だんし選手せんしゅであれば罰ばっせられなかったはずだ」と女性じょせいへの差別さべつだと反発はんぱつしていて、往年おうねんのスター選手せんしゅたちも相次あいついで賛否さんぴを表明ひょうめいするなど、論議ろんぎを呼よんでいます。

８はち日にちに行おこなわれた全米ぜんべいオープンの決勝けっしょうでは、大坂おおさかなおみ選手せんしゅの対戦たいせん相手あいてだったセリーナ・ウィリアムズ選手せんしゅが、試合しあい中ちゅうに審判しんぱんに激はげしく抗議こうぎし、「泥棒どろぼう」とか「うそつき」と暴言ぼうげんを浴あびせたことなどを理由りゆうにペナルティーを科かされました。

これについて、ウィリアムズ選手せんしゅは試合しあい後ごの会見かいけんで、「審判しんぱんを『泥棒どろぼう』とののしった男子だんし選手せんしゅが罰ばっせられたことは一いち度どもなく、女性じょせいへの差別さべつと感かんじる」と述のべ反発はんぱつしました。

この主張しゅちょうをめぐっては、女子じょしテニス界かいの伝説でんせつ、ビリー・ジーン・キング氏しがツイッターで「女性じょせいが感情かんじょう的てきになると『ヒステリックだ』と罰ばっせられるのに、男性だんせいが同おなじことをしても『率直そっちょくだ』と言いわれるだけだ」とウィリアムズ選手せんしゅを擁護ようごしたほか、男子だんしの元もと世界せかい王者おうじゃのマッケンロー氏しも、「自分じぶんはもっとひどい発言はつげんをしていた。男性だんせいと女性じょせいで異ことなる基準きじゅんがあるのは間違まちがいない」と指摘してきしました。

これに対にたいして、1960年代ねんだいから70年代ねんだいにかけて活躍かつやくしたマーガレット・コート氏しは「私わたしたちはいつもルールに従したがってきた」と述のべ、テニス界かいの往年おうねんのスター選手せんしゅの間までも賛否さんぴが分わかれ、論議ろんぎを呼よんでいます。

米べいメディアの反応はんのうは

アメリカの有力ゆうりょく紙し「ニューヨーク・タイムズ」は、８はち日にち付づけの電子でんし版ばんで、「怒いかりとブーイング、涙なみだと女性じょせい差別さべつの非難ひなんで、大坂おおさか選手せんしゅの見事みごとな勝利しょうりがかすんでしまった。この試合しあいはウィリアムズ選手せんしゅと審判しんぱんとの一連いちれんの衝突しょうとつとして、長ながく記憶きおくされることだろう」と伝つたえています。

また、８はち日にち付づけの「ニューヨーク・デイリーニュース」は、「大坂おおさか選手せんしゅにとって最高さいこうの日ひを、ウィリアムズ選手せんしゅが決きまりの悪わるいものに変かえてしまった」としたうえで、ウィリアムズ選手せんしゅが自分じぶんは不正ふせいはしていないとして審判しんぱんに謝罪しゃざいを求もとめたことを受うけて、「謝罪しゃざいを受うけるのに値あたいするのは大坂おおさか選手せんしゅだけだ」と報ほうじています。

これに対にたいして、ＣＢＳし-び-えすテレビは、ウィリアムズ選手せんしゅを擁護ようごする形かたちで、「プロテニスの最もっとも大おおきな舞台ぶたいで、男性だんせいと女性じょせいへの期待きたいと規律きりつについてダブルスタンダードがあることが浮き彫うきぼりになった。ウィリアムズ選手せんしゅは怒おこって当然とうぜんだ。今回こんかい、彼女かのじょにペナルティーを科かした審判しんぱんは、これまで何なん度どとなく男子だんし選手せんしゅからの同様どうようの発言はつげんを容認ようにんしてきた」と指摘してきしています。

ソース：NHK ニュース