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北海道ほっかいどう地震じしん 「スリバー衝突しょうとつエリアで地震じしん発生はっせい

2018-09-13 06:56:40

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今月こんげつろくにち北海道ほっかいどう地震じしんについて、地殻ちかく変動へんどう専門せんもん分析ぶんせきしたところ、地震じしんは、りくがわのプレートの内部ないぶある「スリバー」とばれる地下ちか岩盤がんばん衝突しょうとつし、ひずみがたまりつづけているエリアできていたことがわかりました。専門せんもんは、西日本にしにほんなどにもおなような地下ちか岩盤がんばんがあり、地震じしんそなえる必要ひつようある指摘してきしています。
地殻ちかく変動へんどうくわしい京都きょうと大学だいがく防災ぼうさい研究所けんきゅうじょ西村にしむら卓也たくやじゅん教授きょうじゅは、GPSの観測かんそくデータ使つかって北海道ほっかいどう地盤じばんうご分析ぶんせきしました。それによりますと、北海道ほっかいどう太平洋たいへいようめんした地域ちいきうち東側ひがしがわにあたる根室ねむろ地方ちほう釧路くしろ地方ちほう十勝とかち地方ちほうなど地盤じばんは、年間ねんかんおよそセンチからさんセンチほど西向にしむきにうごいていました。

西村にしむらじゅん教授きょうじゅによりますと、これは、西向にしむきにうご「スリバー」とばれるりくがわのプレート内部ないぶ岩盤がんばん影響えいきょうしていて、北海道ほっかいどう沖合おきあいあるうみがわのプレートがりくがわのプレートにしずさい西向にしむきのちからかかることで、観測かんそくされるということです。

一方いっぽうで、今回こんかい地震じしんがあった北海道ほっかいどう西側にしがわにあたる胆振いぶり地方ちほう地盤じばんほとんどうごいておらず、西村にしむらじゅん教授きょうじゅは、このエリアでは、西向にしむきにうご「スリバー」が衝突しょうとつしてしとどめられているためひずみがたまりやすく、今回こんかい地震じしん引き起ひきおこしたとしています。

西村にしむらじゅん教授きょうじゅによりますと、今回こんかいおなように西向にしむきにうご「スリバー」の影響えいきょうでひずみがたまっているエリアは、山陰さんいん四国しこく九州きゅうしゅうなど西日本にしにほん各地かくちにあり、おととしの「熊本くまもと地震じしん」のほか平成へいせい12ねんの「鳥取とっとりけん西部せいぶ地震じしん」などがきていたということです。

西村にしむらじゅん教授きょうじゅは、「りくがわのプレートのなかでは岩盤がんばんこまかくかれていて、それうごって内陸ないりく地震じしん発生はっせいさせている。そういうところ中心ちゅうしん地震じしんに対にたいするそなえをすすめていく必要ひつようある」とはなしています。

「スリバー」は日本にっぽん各地かくちにも

西村にしむらじゅん教授きょうじゅによりますと、「スリバー」はりくがわのプレートのなかかれている岩盤がんばんのことで、うみがわのプレートがしずみむりょくによって西向にしむきにうごいているということです。

「スリバー」は北海道ほっかいどうだけでなく西日本にしにほん中心ちゅうしん複数ふくすう存在そんざいし、九州きゅうしゅう熊本くまもとけん大分おおいたけん、それに福岡ふくおかけんなどには、北海道ほっかいどう胆振いぶり地方ちほうのように、西向にしむきにうごいてきた岩盤がんばん衝突しょうとつし、ひずみがたまりやすくなっているエリアがあるということです。

実際じっさいに、このエリアではおととし4月しがつに、震度しんどななはげしいれを相次あいついで観測かんそくした「熊本くまもと地震じしん」がきました。また、13ねんまえ平成へいせい17ねんには、福岡ふくおかけん西方にしほうおき地震じしんがあり、最大さいだい震度しんどろくじゃく観測かんそくしました。

一方いっぽう中国ちゅうごく地方ちほう四国しこくなどでは、「スリバー」が西向にしむきにうごことでよこにずれるようなひずみがたまっていて、18ねんまえ平成へいせい12ねんには、最大さいだい震度しんどろくきょう観測かんそくする「鳥取とっとりけん西部せいぶ地震じしん」が発生はっせいしています。

また中国ちゅうごく地方ちほう四国しこくの、「スリバー」の境目さかいめにあたるエリアには、日本にっぽん最大さいだいきゅうかつ断層だんそう中央ちゅうおう構造こうぞうせん断層だんそうたい」があり、最大さいだいでマグニチュードはち以上いじょう巨大きょだい地震じしん想定そうていされています。西村にしむらじゅん教授きょうじゅは、「スリバーぶつかるところや、よこ方向ほうこうスライドしてずれうごところは日本にっぽん列島れっとう各地かくちにあり、地震じしんへの注意ちゅうい必要ひつようだ」とはなしています。
ソース:NHK ニュース