30～40代だい女性じょせい 日常にちじょう的てきに運動うんどうする人ひと少すくなく 体力たいりょくも低下ていか傾向けいこう

30代だいと40代だいの女性じょせいは日常にちじょう的てきに運動うんどうしている人ひとの割合わりあいが少すくなく、体力たいりょくや運動うんどう能力のうりょくも、年々ねんねん低下ていか傾向けいこうにあることがスポーツ庁ちょうの調査ちょうさでわかり、女性じょせいの社会しゃかい進出しんしゅつや子育こそだてが背景はいけいにあるとしています。

スポーツ庁ちょうは毎年まいとし、年代ねんだいごとに、握力あくりょくや上体じょうたい起おこしなど体力たいりょくや運動うんどう能力のうりょくのテストと運動うんどうの実施じっし状況じょうきょうなどの調査ちょうさを行おこなっていて、去年きょねんは６ろく歳さいから79歳さいのおよそ６ろく万まん5000人にんが対象たいしょうになりました。

その結果けっか、30代だいと40代だいの女性じょせいで週しゅうに１いち日にち以上いじょう運動うんどうしている人ひとの割合わりあいは去年きょねんは40％前後ぜんごにとどまり、調査ちょうさを始はじめた平成へいせい10年ねん以降いこう、低下ていか傾向けいこうが続つづいています。

特とくに30代だい後半こうはんでは、平成へいせい10年ねんに比くらべておよそ10％も低下ていかしたことがわかりました。

また30代だいと40代だいの女性じょせいは、体力たいりょくや運動うんどう能力のうりょくを表あらわす合計ごうけい点てんもここ10年ねんほど低下ていか傾向けいこうにあります。

スポーツ庁ちょうは「女性じょせいの社会しゃかい進出しんしゅつや子育こそだてで忙いそがしいことが背景はいけいにあるのではないか」と分析ぶんせきし、時間じかんを取とりづらい人ひとや運動うんどうの苦手にがてな人ひとでも気軽きがるに参加さんかできるような取り組とりくみを推進すいしんしていきたいとしています。

このほかの年代ねんだいでは、小学生しょうがくせいは入学にゅうがく前まえに外そとで体からだを動うごかして遊あそんでいた頻度ひんどが高たかいほど体力たいりょくや運動うんどう能力のうりょくの合計ごうけい点てんが高たかく、高齢こうれい者しゃでは運動うんどうの習慣しゅうかんのある人ひとほど長ながい時間じかん歩あるくことができる、などといった結果けっかが出でました。

将来しょうらい 医療いりょう費ひの負担ふたん増加ぞうかのおそれも

30代だいや40代だいの女性じょせいで運動うんどうしている人ひとの割合わりあいが少すくなく、体力たいりょくも低下ていか傾向けいこうにあることについて、専門せんもん家かは、将来しょうらい医療いりょう費ひの負担ふたんの増加ぞうかや介護かいごの人手ひとで不足ふそくなどにつながるおそれがあると警鐘けいしょうを鳴ならしています。

スポーツ庁ちょうの調査ちょうさに協力きょうりょくした、運動うんどう生理学せいりがくが専門せんもんで放送ほうそう大学だいがく大学院だいがくいん文化ぶんか科学かがく研究けんきゅう科かの関根せきね紀子のりこ准じゅん教授きょうじゅは「30代だいや40代だいの体力たいりょくの低下ていかは、将来しょうらいこの世代せだいが高齢こうれいになった時ときに、医療いりょう費ひが増ふえて負担ふたんになったり介護かいご分野ぶんやの人手ひとで不足ふそくに拍車はくしゃをかけたりすることになりかねない。現代げんだいの女性じょせいは仕事しごとや子育こそだてなど忙いそがしい日々ひびに追おわれ、本人ほんにんの努力どりょく目標もくひょうだけでは解決かいけつできない問題もんだいなので、社会しゃかいや政府せいふが気持きもちよく運動うんどうできる環境かんきょうや施設しせつを整ととのえることも大切たいせつではないか」と話はなしています。

ソース：NHK ニュース