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道路どうろ陥没かんぼつ 地下ちかふかくでトンネル工事こうじ 因果いんが関係かんけい不明ふめい 原因げんいん調査ちょうさ

2020-10-19 10:58:21

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18にち東京とうきょう 調布ちょうふ住宅じゅうたくがい道路どうろはば5メートルにわたって陥没かんぼつしているのがつかりました。
付近ふきん地下ちかふかくでは東日本ひがしにっぽん高速こうそく道路どうろトンネル建設けんせつする工事こうじおこなっていて、19にち夕方ゆうがた東日本ひがしにっぽん高速こうそく道路どうろ担当たんとうしゃ専門せんもん会見かいけんひらき、工事こうじとの因果いんが関係かんけいはわからないとしたうえで、原因げんいん究明きゅうめいできるまでは再開さいかいしない方針ほうしんだとあきらかにしました。
会社かいしゃ専門せんもん意見いけんいて陥没かんぼつとの関係かんけい調査ちょうさすることにしています。

18にち午後ごご東京とうきょう 調布ちょうふひがしつつじヶおか2丁目ちょうめ住宅じゅうたくがい住宅じゅうたくまえ道路どうろ突然とつぜん陥没かんぼつはば5メートル、ながさ2メートル、ふかさ5メートルほどのあながあきました。

現場げんば付近ふきんでは、だい深度しんど地下ちかばれる地表ちひょうから40メートル以上いじょう地下ちか東日本ひがしにっぽん高速こうそく道路どうろが「東京とうきょうがいかく環状かんじょう道路どうろ」の建設けんせつ工事こうじおこなっていて、会社かいしゃによりますと先月せんげつ中旬ちゅうじゅんトンネル掘削くっさくする大型おおがた機械きかい通過つうかしたということです。

因果いんが関係かんけいわからず 究明きゅうめいできるまで再開さいかいしない方針ほうしん

東日本ひがしにっぽん高速こうそく道路どうろ担当たんとうしゃ専門せんもんが19にち夕方ゆうがた会見かいけんひらき、トンネル施工しこう方法ほうほう検討けんとうかい専門せんもん早稲田わせだ大学だいがく小泉こいずみあつし委員いいんちょうは「因果いんが関係かんけいあるか、はじめからそこ空洞くうどうがあったかはこれから調しらべないといけない。断定だんていするのはまだはやただ因果いんが関係かんけいはないとはえないきゅうちるとはおもえない」とべました。

また東日本ひがしにっぽん高速こうそく道路どうろ 建設けんせつ事業じぎょう加藤かとう健治けんじ部長ぶちょうらは「地下ちかふかくのトンネル本体ほんたいひび割ひびわ漏水ろうすい確認かくにんされておらずトンネル本体ほんたい破損はそん確認かくにんされていない」とべ、因果いんが関係かんけいはわからないというかんが説明せつめいしました。

今後こんご陥没かんぼつきた場所ばしょ地盤じばん状況じょうきょう確認かくにんする必要ひつようあるとして、ボーリング調査ちょうさなどすす原因げんいん究明きゅうめいすることにしていて、原因げんいん究明きゅうめいできるまでは工事こうじ再開さいかいしない方針ほうしんだとあきらかにしました。

東日本ひがしにっぽん高速こうそく道路どうろ 住民じゅうみんへの対応たいおう

また東日本ひがしにっぽん高速こうそく道路どうろ掘削くっさく工事こうじすすめている地下ちかトンネル真上まうえ陥没かんぼつ発生はっせいしたことから、因果いんが関係かんけいがわからないとしたうえで、ねんのため周辺しゅうへんの30世帯せたい住民じゅうみん避難ひなんびかけました。

道路どうろ応急おうきゅう復旧ふっきゅうわったことから現在げんざい避難ひなんしている住民じゅうみんはいないということです。

これについて建設けんせつ事業じぎょう加藤かとう健治けんじ部長ぶちょうらは「住民じゅうみんほうには、ご迷惑めいわくをおかけしている。もと生活せいかつはやもどれるよう原因げんいん究明きゅうめいけた対応たいおうすすめたい」とべました。

また陥没かんぼつ現場げんば周辺しゅうへん住民じゅうみんから、1か月かげつまえから住宅じゅうたくひび割ひびわあるなど通報つうほうすうけんあったということをあきらかにしたうえで「具体ぐたいてきなんけん申し出もうしでがあったかはりまとめちゅう回答かいとうできない。申し出もうしでがあったいえには訪問ほうもんして現地げんち確認かくにんするなどの対応たいおうをしていたが、工事こうじとの因果いんが関係かんけいある直接ちょくせつ結び付むすびつけられておらず、まだ工事こうじ途中とちゅうということで調査ちょうさにとどまっていた」とはなしていました。

今後こんご陥没かんぼつした場所ばしょ周辺しゅうへん道路どうろ状況じょうきょうについては重点じゅうてんてき監視かんしつづけることにしていて、もし道路どうろ異変いへんがあった場合ばあい迅速じんそく対応たいおうするとしています。

関越かんえつどう東名とうめい高速こうそく 地下ちかふかくで建設けんせつすす

東京とうきょうがいかく環状かんじょう道路どうろ」=「そとたまきどう」は、首都しゅとけん環状かんじょう道路どうろひとで、都心としん渋滞じゅうたい緩和かんわなど目的もくてき東京とうきょう 埼玉さいたま 千葉ちば環状かんじょうむす6車線しゃせん全長ぜんちょう85キロこう規格きかく幹線かんせん道路どうろです。

このうち関越かんえつ自動車じどうしゃどう東名とうめい高速こうそく道路どうろ東京とうきょう都内とない南北なんぼくおよそ16キロ区間くかんは「だい深度しんど地下ちか」とばれる地表ちひょうから40メートル以上いじょうふかさの地下ちか建設けんせつすすめられています。

建設けんせつ平成へいせい29ねん2つき南側みなみがわ
東京とうきょう 世田谷せたがやある東名とうめい高速こうそく道路どうろ東名とうめいジャンクションからきたかってはじまり、狛江こまえ調布ちょうふ地下ちかすすんでいます。

建設けんせつ方法ほうほうはシールドマシンとばれる地中ちちゅう掘削くっさくする直径ちょっけいおよそ16メートルある国内こくない最大さいだい大型おおがた機械きかいあなり、かき出かきだしてトンネルかべ取り付とりつけながらすすんでいくというものです。

平成へいせい31ねんからは北側きたがわ
東京とうきょう 練馬ねりまある関越かんえつ自動車じどうしゃどう大泉おおいずみジャンクションからも工事こうじはじまっています。

先月せんげつ中旬ちゅうじゅん 道路どうろ陥没かんぼつ住宅じゅうたくがい地下ちか掘削くっさく

今回こんかい道路どうろ陥没かんぼつした住宅じゅうたくがいしたふく周辺しゅうへんでは現在げんざい東京とうきょうがいかく環状かんじょう道路どうろ」の建設けんせつすすめられています。

東京とうきょう都内とない練馬ねりまから世田谷せたがやにかけては、「だい深度しんど」とばれる地表ちひょうから40メートル以上いじょうふかさの地下ちか道路どうろ建設けんせつおこなわれていて、世田谷せたがやある東名とうめい高速こうそく道路どうろ東名とうめいジャンクションからきたかってはじまり、狛江こまえとおって、調布ちょうふ道路どうろ陥没かんぼつした住宅じゅうたくがい地下ちか到達とうたつしたのは先月せんげつ中旬ちゅうじゅんでした。

その後そのご掘削くっさくつづけ、さらに100メートルほどすすんだあと、18にち地表ちひょう住宅じゅうたくがい陥没かんぼつ発生はっせいしました。

だい深度しんど地下ちか」とは

だい深度しんど地下ちか」とは地表ちひょうから40メートル以上いじょうふかさの地下ちかのことで※、地下ちか効率こうりつてき利用りようできるように法律ほうりつさだめられています。

通常つうじょう利用りようされないとかんがえられるふかさであることから、開発かいはつするさいには基本きほんてき用地ようち買収ばいしゅう土地とち所有しょゆうしゃへの同意どうい必要ひつようないと法律ほうりつさだめられています。

国土こくど交通こうつうしょうは「だい深度しんど地下ちか」を利用りようすることで
効率こうりつてきなルートで工期こうき短縮たんしゅくなど見込みこめるほか
あさ地下ちかくらべて地震じしんに対にたいして安全あんぜんであり、騒音そうおん振動しんどう減少げんしょうにもつながる効果こうか見込みこめるとしています。

東京とうきょうがいかく環状かんじょう道路どうろほか、リニア中央ちゅうおう新幹線しんかんせんでも東京とうきょう神奈川かながわけんそれ愛知あいちけんわせておよそ55キロ区間くかんが「だい深度しんど地下ちか」にトンネルつくられる計画けいかくです。

建物たてものささえるくいがある場合ばあいそこからさらに10メートル以上いじょうふか地下ちか

専門せんもんふかいところ掘削くっさく道路どうろ陥没かんぼつ いたことない」

今回こんかい陥没かんぼつ事故じこについて、地盤じばん工学こうがく専門せんもん関東かんとう学院がくいん大学だいがく規矩きく大義たいぎ教授きょうじゅは「ふかさ40メートル以上いじょうかなりふかいところでの掘削くっさく陥没かんぼついたといった事例じれいいたことがない」としたうえで「地下ちかふか掘削くっさく地表ちひょう影響えいきょうおよぼすことはすくないということで安全あんぜん担保たんぽされ、住宅じゅうたくがい真下ましたなどすすめてきた経緯けいいがある。今回こんかい陥没かんぼつ工事こうじ関連かんれんせいがあるのかを調しらべ、もし関連かんれんがあるとすれば、これまでにないあら事例じれいなのできちんと検証けんしょうしていく必要ひつようがある」と指摘してきしています。

またこれから検証けんしょうおこなわないと詳細しょうさいからないが、事故じこ現場げんば掘削くっさくおこなったのが1か月かげつほどまえで、時間じかんがたってから陥没かんぼついたったことをかんがえると、掘削くっさくをしたあとに地表ちひょうちかあさところでは、なんらかの原因げんいん地下ちかすい土砂どしゃうごなど変化へんかき、時間じかんをかけて空洞くうどうができた可能かのうせいかんがえられる。その場合ばあいあらかたちでの地下ちかのモニタリングをおこなとかなにか対策たいさく検討けんとうすることが必要ひつようだ」とはなしていました。

地下ちかあさところの工事こうじでは過去かこ陥没かんぼつ

だい深度しんど地下ちかばれる地表ちひょうから40メートルよりふかところではなく、それよりもあさ地下ちかでは、これまでにもトンネル工事こうじともな陥没かんぼつ事故じこ発生はっせいしています。

このうち平成へいせい28ねん11つきには福岡ふくおかのJR博多はかた駅前えきまえ縦横じゅうおうおよそ30メートルふかさおよそ15メートルにわたって道路どうろだい規模きぼ陥没かんぼつしました。

当時とうじ陥没かんぼつ現場げんば地下ちか20メートルでは市営しえい地下鉄ちかてつななくません延伸えんしん工事こうじおこなわれていて、岩盤がんばん強度きょうど想定そうていよりもよわく、トンネル強度きょうど不足ふそくしていたため陥没かんぼつこったとする報告ほうこくがまとまっています。

また、ことし6つきには、横浜よこはまおこなわれていた相鉄そうてつ東急とうきゅう直通ちょくつうせんのトンネル工事こうじ真上まうえ道路どうろが2か所かしょ相次あいついで陥没かんぼつする事故じここっています。

この事故じこについては、地下ちか19メートル付近ふきんトンネル掘削くっさくおこなっていた「シールドマシン」が過剰かじょう土砂どしゃ取り込とりこんだ結果けっか地下ちか隙間すきまができたことが陥没かんぼつにつながったと、その後そのご調査ちょうさあきらかになっています。
ソース:NHK ニュース