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小池知事 五輪会場見直しで宮城県のボート場視察
2016-10-15 08:25:32

東京都の小池知事は、4年後のオリンピック・パラリンピックのボート・カヌーの競技会場の見直しをめぐり提案された、宮城県登米市のボート場を視察しました。選手村の候補地に挙げられている仮設住宅団地も訪れ、「復興五輪というのはパワフルなメッセージになる」と述べました。
東京都の調査チームは、4年後のオリンピック・パラリンピックのボート・カヌーの競技会場を、東京・臨海部の「海の森水上競技場」から宮城県登米市にあるボート場に変更することなどを提案しています。
これをうけ、小池知事は15日登米市を視察に訪れました。
視察には宮城県の村井知事が同行し、まず、宮城県が選手村の宿泊施設として再利用することを提案した東日本大震災の仮設住宅団地を訪ねました。
ここでは、2つの仮設住宅を隔てる間仕切りを取り除き、およそ60平方メートルの1つの部屋に改装したモデルルームを見学し、耐久性は一般の住宅とほぼ変わらないことや、バリアフリーにも対応できることなどの説明を受けました。
このあと小池知事はおよそ7キロ移動し、都の調査チームが提案したボート場「アイエス総合ボートランド」を視察し、ボートに乗って2000メートルのコースを水上から見学し、風や波の状況などを確かめていました。
また、村井知事から、宮城県で開催した場合の整備費用について、「県の試算では150億円から200億円になり、過去に都が行った試算よりも費用を抑えることができる」という説明を受けました。
視察のあと、小池知事は記者団に対し、「被災者の仮設住宅が五輪によみがえるというのは大きなメッセージになるし、復興五輪というのはパワフルなメッセージだと思う。きょうの視察をベースに都としての選択を定めていきたい」と述べました。
小池知事は、来週18日にもIOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長と会談する予定で、15日の視察も踏まえ結論を出すことにしています。
これをうけ、小池知事は15日登米市を視察に訪れました。
視察には宮城県の村井知事が同行し、まず、宮城県が選手村の宿泊施設として再利用することを提案した東日本大震災の仮設住宅団地を訪ねました。
ここでは、2つの仮設住宅を隔てる間仕切りを取り除き、およそ60平方メートルの1つの部屋に改装したモデルルームを見学し、耐久性は一般の住宅とほぼ変わらないことや、バリアフリーにも対応できることなどの説明を受けました。
このあと小池知事はおよそ7キロ移動し、都の調査チームが提案したボート場「アイエス総合ボートランド」を視察し、ボートに乗って2000メートルのコースを水上から見学し、風や波の状況などを確かめていました。
また、村井知事から、宮城県で開催した場合の整備費用について、「県の試算では150億円から200億円になり、過去に都が行った試算よりも費用を抑えることができる」という説明を受けました。
視察のあと、小池知事は記者団に対し、「被災者の仮設住宅が五輪によみがえるというのは大きなメッセージになるし、復興五輪というのはパワフルなメッセージだと思う。きょうの視察をベースに都としての選択を定めていきたい」と述べました。
小池知事は、来週18日にもIOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長と会談する予定で、15日の視察も踏まえ結論を出すことにしています。
ボート場には3000人集まる
東京都の小池知事が視察した宮城県登米市長沼のボート場には、視察の様子を見ようと大勢の人が訪れました。
県によりますと、登米市長沼のボート場「アイエス総合ボートランド」には、地元の人たちなどおよそ3000人が集まり、視察の様子を遠くから眺めたり、写真に収めたりしていました。
登米市の会社員の男性は「このボート場にこんなに人が集まっているのを見るのは初めてです。実際に現場に来て、見てもらえて、このボート場と東北の魅力が伝わったんじゃないかと思います」と話していました。
ボート場では高校生のボート大会が行われていて、選手たちも大会の合間に視察の様子を見守っていました。
大会に参加していた地元の高校のボート部の女子生徒は「小池知事が来てくれたことで、実現する可能性が少し高まったかなと思います。きょうはたくさんの人がボート場に来ていて、オリンピックが決まればもっと大勢の人たちがここに来てくれると考えるととてもわくわくします」と話していました。
県によりますと、登米市長沼のボート場「アイエス総合ボートランド」には、地元の人たちなどおよそ3000人が集まり、視察の様子を遠くから眺めたり、写真に収めたりしていました。
登米市の会社員の男性は「このボート場にこんなに人が集まっているのを見るのは初めてです。実際に現場に来て、見てもらえて、このボート場と東北の魅力が伝わったんじゃないかと思います」と話していました。
ボート場では高校生のボート大会が行われていて、選手たちも大会の合間に視察の様子を見守っていました。
大会に参加していた地元の高校のボート部の女子生徒は「小池知事が来てくれたことで、実現する可能性が少し高まったかなと思います。きょうはたくさんの人がボート場に来ていて、オリンピックが決まればもっと大勢の人たちがここに来てくれると考えるととてもわくわくします」と話していました。
仮設住宅の視察には500人集まる
宮城県登米市の仮設住宅団地では、およそ500人の住民が集まるなど、歓迎ムードで小池知事を出迎えました。
県によりますと、宮城県登米市南方の仮設住宅団地では、住民などおよそ500人が集まり、「歓迎」と書かれた横断幕を掲げたり、小池知事に「オリンピック誘致よろしくお願いします」と声をかけたりしていました。
視察のあと、住民の女性は「実際に見に来てもらえてうれしいです。仮設住宅の再利用はとてもいいことだと思います。地元はオリンピックが来ることを心待ちにしているので、ぜひ実現してほしいです」と話していました。
一方、仮設住宅に住む男性は「本当に短い時間しかいなかったので、ちゃんと見てもらえたのかどうかわかりません。地元の住民たちの話も聞いてもらえる時間があればよかったと思う」と話していました。
県によりますと、宮城県登米市南方の仮設住宅団地では、住民などおよそ500人が集まり、「歓迎」と書かれた横断幕を掲げたり、小池知事に「オリンピック誘致よろしくお願いします」と声をかけたりしていました。
視察のあと、住民の女性は「実際に見に来てもらえてうれしいです。仮設住宅の再利用はとてもいいことだと思います。地元はオリンピックが来ることを心待ちにしているので、ぜひ実現してほしいです」と話していました。
一方、仮設住宅に住む男性は「本当に短い時間しかいなかったので、ちゃんと見てもらえたのかどうかわかりません。地元の住民たちの話も聞いてもらえる時間があればよかったと思う」と話していました。
ボート協会理事長「選手の気持ち考え東京で」
小池知事の宮城県登米市のボート場の視察に同行した日本ボート協会の木村新理事長は「水上の環境はすばらしいが、陸の設備がほとんどなく、これから建設するとなるとかなりの費用がかかるはずだ。また、選手村が別になり、開会式にも出られないしほかの選手との交流もできない。こうした選手の気持ちを考えていただき、東京で開催してもらいたい」と話しました。
また、14日、埼玉県の上田知事が埼玉県の彩湖で「会場受け入れの用意がある」と表明したことについて、「彩湖は貯水池として活用するため恒久的な施設をつくることはできないと聞いている。大会後のレガシーにすることはできず、ボート協会として推薦することはできない」と話しました。
また、14日、埼玉県の上田知事が埼玉県の彩湖で「会場受け入れの用意がある」と表明したことについて、「彩湖は貯水池として活用するため恒久的な施設をつくることはできないと聞いている。大会後のレガシーにすることはできず、ボート協会として推薦することはできない」と話しました。
カヌー連盟会長 「このままでは100%無理」
小池知事の宮城県登米市のボート場の視察に同行した日本カヌー連盟の成田昌憲副会長は「カヌーを行うように作られてはおらず、このまま競技を行うことは100%無理だ。海の森水上競技場であればカヌーとボートの両方を行うことができる。小池知事には視察の最中にそうした話を伝えたが、返答はなかった」と話しました。
また、14日埼玉県の上田知事が埼玉県の彩湖で「会場受け入れの用意がある」と表明したことについて、「同じゼロから考えるのなら、われわれとしては彩湖のほうがずっとありがたい」と述べました。
また、14日埼玉県の上田知事が埼玉県の彩湖で「会場受け入れの用意がある」と表明したことについて、「同じゼロから考えるのなら、われわれとしては彩湖のほうがずっとありがたい」と述べました。
小池知事 要請あれば埼玉県の彩湖視察も
小池知事は記者団に対し、14日に埼玉県の上田知事がボート・カヌーの競技会場の見直しをめぐり「埼玉県としても会場受け入れの用意がある」と発言したことについて、「知事が積極的に受け入れを表明されるのはよろしいことではないかと思う。県としてどれくらいの負担ができるのか、どのようなビジョンになるのか、改めてうかがってみたい」と述べ、上田知事から要請があれば埼玉県内の候補地としてあがっている彩湖などを視察する考えを示しました。
そのうえで、今後の会場の選定については「都の調査チームの分析がまだ続いているので、結果を待ちたい」と述べました。
また、14日に大会の組織委員会が、小池知事が都の調査チームの報告書が出される前に、他県の知事と接触していたことを「不透明なやり方だ」と批判したことについては「知事どうし連携を深めるのはどの課題であれ重要で、全く不透明ではないと思います」と反論しました。
そのうえで、今後の会場の選定については「都の調査チームの分析がまだ続いているので、結果を待ちたい」と述べました。
また、14日に大会の組織委員会が、小池知事が都の調査チームの報告書が出される前に、他県の知事と接触していたことを「不透明なやり方だ」と批判したことについては「知事どうし連携を深めるのはどの課題であれ重要で、全く不透明ではないと思います」と反論しました。
村井知事 9つの問題点に反論
視察のあと、宮城県の村井知事は記者団に対し、「みなもが穏やかなところなど、長沼のよい面が小池知事に伝わったと思う。小池知事からは『非常にいい場所ですね』という言葉もあった」と述べました。
そのうえで、村井知事は長沼のボート場について組織委員会が指摘した、選手村の宿泊施設の必要性や、コストの増大、それにオリンピックが終わったあともその歴史を伝えるレガシー=遺産としてほとんど残らないなどの9つの問題点について対応策を示し反論しました。
この中では、整備費用について、県が試算した結果150億円から200億円で整備できるとして、都が過去に長沼について試算を行った351億円よりも大幅に費用を抑えることができると強調しました。
また、選手の宿泊施設としてはリフォームした仮設住宅を再利用して対応できることや、全国高校総体のボート競技を長沼のボート場で固定して開催することでレガシーとして残すことができるなどと示しました。
さらに、整備費用の財源は、震災をうけて寄せられた寄付金による「東日本大震災復興基金」や起債などで賄い、国の復興予算は活用しない考えを示しました。
一方、都の調査チームの報告書が出される前に、小池知事と村井知事が会談していたことを組織委員会が「不透明なやり方だ」と批判していることについて、「いちゃもんを付けて、弱いものをいじめて情けない。堂々と大人の対応をしてほしい」と述べ、不快感を示しました。
そのうえで、村井知事は長沼のボート場について組織委員会が指摘した、選手村の宿泊施設の必要性や、コストの増大、それにオリンピックが終わったあともその歴史を伝えるレガシー=遺産としてほとんど残らないなどの9つの問題点について対応策を示し反論しました。
この中では、整備費用について、県が試算した結果150億円から200億円で整備できるとして、都が過去に長沼について試算を行った351億円よりも大幅に費用を抑えることができると強調しました。
また、選手の宿泊施設としてはリフォームした仮設住宅を再利用して対応できることや、全国高校総体のボート競技を長沼のボート場で固定して開催することでレガシーとして残すことができるなどと示しました。
さらに、整備費用の財源は、震災をうけて寄せられた寄付金による「東日本大震災復興基金」や起債などで賄い、国の復興予算は活用しない考えを示しました。
一方、都の調査チームの報告書が出される前に、小池知事と村井知事が会談していたことを組織委員会が「不透明なやり方だ」と批判していることについて、「いちゃもんを付けて、弱いものをいじめて情けない。堂々と大人の対応をしてほしい」と述べ、不快感を示しました。
ソース:NHK ニュース