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将棋 三浦九段「不正していない」 NHKが単独インタビュー
2016-10-18 10:13:03

日本将棋連盟から年内の対局の出場停止処分を受け、竜王戦に出場できなくなった三浦弘行九段が、処分のあと初めてNHKの単独インタビューに応じ、対局中に将棋ソフトを不正に使った疑いで連盟の調査を受けたことについて、「決して不正はしていないので処分を受けるいわれはない」と述べ、「公平にしっかりと調べてほしい」と訴えました。
日本将棋連盟は、三浦九段が対局中に席を離れることが多いとして、今月11日に聞き取り調査を行い、実際に選んだ手が将棋ソフトが示した手と似ているという一部の棋士からの指摘をもとに、席を離れた際にスマートフォンの将棋ソフトを使っていなかったかについても話を聞きました。
連盟によりますと、この中で三浦九段が、挑戦者として出場が決まっていた竜王戦について、「疑念を持たれた状況では対局できない」と辞退を申し出たとして、休場届の提出を求めましたが、期日までに提出されなかったため年内の公式戦の出場停止処分を決めました。
三浦九段は18日、NHKの単独インタビューに応じ、みずからの見解を初めて具体的に説明しました。この中で三浦九段は不正の疑いを持たれていることについて、「決して不正はしていないので、処分を受けるいわれはない。対局中に絶対にソフトを使っていませんし、そもそもスマートフォンに分析ができる将棋ソフトが入っていません」と述べました。
また、竜王戦の辞退を申し出たとする連盟の説明に対し、「竜王戦は将棋界最高峰の棋戦で挑戦するだけで大変な名誉だ。辞退するわけがない」と反論しました。席を離れた理由については、「私はもともと離席は多いほうだと思う」としたうえで、特に多かったと指摘された7月26日の対局について、「体調がすぐれなかったので、休んでいた時間が長かった」と説明しました。
休場届を出さなかったことについては、「やましいことは全くないので出す必要はない。そういうことで休場届は提出しないと決めた」と答えました。三浦九段は連盟に対して、所有するパソコン4台と、スマートフォンにインストールしているアプリを撮影した画像を自主的に提出したということです。そのうえで、三浦九段は「公平にしっかりと調べてほしい。完全にやっていないことがわかったら白い目で見られずに指せるので一刻も早く調べてほしい。それだけです」と述べ、連盟の調査を強く求めています。
連盟によりますと、この中で三浦九段が、挑戦者として出場が決まっていた竜王戦について、「疑念を持たれた状況では対局できない」と辞退を申し出たとして、休場届の提出を求めましたが、期日までに提出されなかったため年内の公式戦の出場停止処分を決めました。
三浦九段は18日、NHKの単独インタビューに応じ、みずからの見解を初めて具体的に説明しました。この中で三浦九段は不正の疑いを持たれていることについて、「決して不正はしていないので、処分を受けるいわれはない。対局中に絶対にソフトを使っていませんし、そもそもスマートフォンに分析ができる将棋ソフトが入っていません」と述べました。
また、竜王戦の辞退を申し出たとする連盟の説明に対し、「竜王戦は将棋界最高峰の棋戦で挑戦するだけで大変な名誉だ。辞退するわけがない」と反論しました。席を離れた理由については、「私はもともと離席は多いほうだと思う」としたうえで、特に多かったと指摘された7月26日の対局について、「体調がすぐれなかったので、休んでいた時間が長かった」と説明しました。
休場届を出さなかったことについては、「やましいことは全くないので出す必要はない。そういうことで休場届は提出しないと決めた」と答えました。三浦九段は連盟に対して、所有するパソコン4台と、スマートフォンにインストールしているアプリを撮影した画像を自主的に提出したということです。そのうえで、三浦九段は「公平にしっかりと調べてほしい。完全にやっていないことがわかったら白い目で見られずに指せるので一刻も早く調べてほしい。それだけです」と述べ、連盟の調査を強く求めています。
日本将棋連盟 調査を続ける
三浦九段の主張を受けて、日本将棋連盟は、「三浦九段は対局中に長い時間にわたり離席するなど、不自然な点が多かったにもかかわらず、合理的な説明はありませんでした。事情を聞いた連盟に対して休場届を出す意向が示されたにもかかわらず、提出されないので、やむをえず出場停止処分としたものです」というコメントを発表し、今後も、対局中の離席が多いことや、将棋ソフトを不正に使った疑いがあることなど、三浦九段と見解が異なる点について調査を続けていくとしています。
三浦弘行九段とは
三浦弘行九段(42)は、平成4年からプロの棋士として活躍し、平成8年の棋聖戦で、当時、七冠を独占していた羽生善治さんを破って初の七大タイトルを獲得しました。平成14年度にはNHK杯で優勝し、今回の竜王戦では決勝トーナメントを勝ち抜き、挑戦者となっていました。また、平成25年にはプロ棋士とコンピューターソフトが対決する電王戦に出場し、コンピューターに敗れています。
対局時のルールとソフトの進化
将棋の対局では、持ち時間が許すかぎり外出などの行動の自由が認められていますが、最近はスマートフォンの将棋ソフトの性能が向上し、日本将棋連盟は、対局中は電子機器を預けるなどの新たな規則を決定し、実施することにしています。
将棋の対局では、棋士が指し手を考えるための持ち時間が与えられます。長い場合はそれぞれ9時間ずつの持ち時間があり、2日間にわたって対局することもあります。対局中はどこにいても携帯電話の電源をオフにしなければならないというルールはありますが、持ち時間が許すかぎり、対局場を離れて外出するなど行動の自由が認められています。
こうした中、4年前、当時、日本将棋連盟の会長だった米長邦雄永世棋聖がコンピューターソフトと対戦して敗北したのをきっかけに、コンピューターの将棋ソフトと人間の棋士との戦いが注目を集め始めます。その後、コンピューターとプロ棋士の公開対局が3年連続で行われたことなどから、コンピューター将棋ソフトの性能が飛躍的に向上し、プロ棋士が勝つことが難しくなりました。
複数の将棋ソフトの開発者によりますと、この1、2年の間にスマートフォンの性能が向上し、大型のコンピューターを使わなくても、プロ棋士に匹敵するような実力を持つ将棋ソフトが現れているということです。このため、日本将棋連盟は、対局中は、電子機器をロッカーに預けることや、将棋会館から外出することを禁じる、新たな規則を今月5日に定め、ことし12月14日から実施することにしています。
将棋の対局では、棋士が指し手を考えるための持ち時間が与えられます。長い場合はそれぞれ9時間ずつの持ち時間があり、2日間にわたって対局することもあります。対局中はどこにいても携帯電話の電源をオフにしなければならないというルールはありますが、持ち時間が許すかぎり、対局場を離れて外出するなど行動の自由が認められています。
こうした中、4年前、当時、日本将棋連盟の会長だった米長邦雄永世棋聖がコンピューターソフトと対戦して敗北したのをきっかけに、コンピューターの将棋ソフトと人間の棋士との戦いが注目を集め始めます。その後、コンピューターとプロ棋士の公開対局が3年連続で行われたことなどから、コンピューター将棋ソフトの性能が飛躍的に向上し、プロ棋士が勝つことが難しくなりました。
複数の将棋ソフトの開発者によりますと、この1、2年の間にスマートフォンの性能が向上し、大型のコンピューターを使わなくても、プロ棋士に匹敵するような実力を持つ将棋ソフトが現れているということです。このため、日本将棋連盟は、対局中は、電子機器をロッカーに預けることや、将棋会館から外出することを禁じる、新たな規則を今月5日に定め、ことし12月14日から実施することにしています。
ソース:NHK ニュース