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温暖化対策「パリ協定」日本締約国として参加できず
2016-10-20 04:24:37
地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」について、日本は20日までに締結に至っていません。来月、モロッコで初めての締約国会合が開かれ協定の詳しいルール作りなどが話し合われる見通しですが、日本は国連が示した締結の締め切りに間に合わず締約国として参加できないことになりました。
「パリ協定」は、温室効果ガスの世界最大の排出国の中国やそれに次ぐアメリカのほか、ヨーロッパの主要国が予定を前倒して締結したため、日本の締結を待たずに来月4日に発効することが決まりました。
来月7日からモロッコで始まる国際会議「COP22」では、初めての締約国会合が開かれ、協定の詳しいルール作りなどが話し合われる見通しです。
日本は締結の承認を求める議案が19日参議院本会議で審議入りしていますが、締結には至っていません。このため国連の事務局が19日までと定めた締結の締め切りに間に合わず、日本は締約国として参加できないことになりました。
日本は、会合の決定に異議の申し立てができない「オブザーバー」としての参加になります。
これについて、政府は主要なルール作りの場では日本の立場を主張してきたなどとして交渉での実質的な影響はないとしていますが、専門家からは国際的な発言力の低下を懸念する声が挙がっています。
温暖化対策の国際交渉に詳しい名古屋大学大学院の高村ゆかり教授は「主要国が締結を急いだ背景にはパリ協定が世界の経済活動を左右する重要な問題だという認識がある。締結が遅れた日本は主要国の認識からかけ離れていると見なされ、外交上の存在感が低下するおそれもある」と指摘しています。
来月7日からモロッコで始まる国際会議「COP22」では、初めての締約国会合が開かれ、協定の詳しいルール作りなどが話し合われる見通しです。
日本は締結の承認を求める議案が19日参議院本会議で審議入りしていますが、締結には至っていません。このため国連の事務局が19日までと定めた締結の締め切りに間に合わず、日本は締約国として参加できないことになりました。
日本は、会合の決定に異議の申し立てができない「オブザーバー」としての参加になります。
これについて、政府は主要なルール作りの場では日本の立場を主張してきたなどとして交渉での実質的な影響はないとしていますが、専門家からは国際的な発言力の低下を懸念する声が挙がっています。
温暖化対策の国際交渉に詳しい名古屋大学大学院の高村ゆかり教授は「主要国が締結を急いだ背景にはパリ協定が世界の経済活動を左右する重要な問題だという認識がある。締結が遅れた日本は主要国の認識からかけ離れていると見なされ、外交上の存在感が低下するおそれもある」と指摘しています。
ソース:NHK ニュース