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学校の津波防災はどう変化
2016-10-26 11:20:07

大川小学校の被害などを受け東日本大震災のあと宮城県内の小学校では防災マニュアルの見直しや津波を想定した防災教育が進められています。NHKが宮城県内の沿岸部の自治体に取材した結果、小学校の防災マニュアルに津波の襲来を想定し「津波」の記載があったのは震災前は全体の60%ほどでしたが、現在は150校のうち142校、94%に上ることがわかりました。
このうち大川小学校と同じ石巻市にある稲井小学校は5年前、津波の浸水被害はありませでしたが、震災後、防災マニュアルに新たに津波の想定を加えました。学校は海岸からおよそ3キロ離れていますが、旧北上川や真野川を津波がそ上して堤防を越え、学校の西側、およそ1キロの場所まで浸水しました。
このため、新たなマニュアルでは津波警報が出た際、裏山への避難を盛り込み、避難訓練も重ねています。
稲井小学校の阿部明博教頭は、「想定外を無くし万全な体勢で子どもたちの命を守りたい」と話しています。
また、気仙沼市の階上小学校では、子どもが高台にある学校ではなく別の場所にいる場合を想定して防災教育に取り組んでいます。子どもが海から近い場所にいるときに津波警報が出たときに備え、地域の危険な場所を地図に記して子どもたち自身に避難ルートを考えさせる「防災タイム」という時間を月2回、授業の前に設けています。
この取り組みは震災の翌年から始まり、5年生になった児童が防災の専門家や住民と一緒に地域を歩いて地図を作成します。学校では地域の人たちとの連携を深めることを重要視していて、階上小学校の畠山友一教諭は「子どもの気づきがスタートで、地域や学校が一緒に子どもの命を守ることを考えていかなければならない」と話しています。
一方、震災から5年7か月がたち教師の中には当時いた学校から別の学校に異動している人もいることから、震災の教訓を踏まえた防災の見直しを教員の間でどのように引き継いでいくのかが課題となっています。
このため、新たなマニュアルでは津波警報が出た際、裏山への避難を盛り込み、避難訓練も重ねています。
稲井小学校の阿部明博教頭は、「想定外を無くし万全な体勢で子どもたちの命を守りたい」と話しています。
また、気仙沼市の階上小学校では、子どもが高台にある学校ではなく別の場所にいる場合を想定して防災教育に取り組んでいます。子どもが海から近い場所にいるときに津波警報が出たときに備え、地域の危険な場所を地図に記して子どもたち自身に避難ルートを考えさせる「防災タイム」という時間を月2回、授業の前に設けています。
この取り組みは震災の翌年から始まり、5年生になった児童が防災の専門家や住民と一緒に地域を歩いて地図を作成します。学校では地域の人たちとの連携を深めることを重要視していて、階上小学校の畠山友一教諭は「子どもの気づきがスタートで、地域や学校が一緒に子どもの命を守ることを考えていかなければならない」と話しています。
一方、震災から5年7か月がたち教師の中には当時いた学校から別の学校に異動している人もいることから、震災の教訓を踏まえた防災の見直しを教員の間でどのように引き継いでいくのかが課題となっています。
ソース:NHK ニュース