Show Furigana
おとり捜査訴訟 検察は特別抗告しない方針
2016-10-31 12:37:40
拳銃を所持していたとして懲役2年の刑が確定し、服役したロシア人の男性が、違法なおとり捜査で有罪にされたとして再審を求め、裁判所から再審を認める決定が出されたことについて、検察は最高裁判所に特別抗告しない方針を決めました。今後、札幌地方裁判所でやり直しの裁判が始まることになります。
このロシア人の男性は、平成9年に船員として北海道の小樽港を訪れた際、拳銃を所持していたとして懲役2年の刑が確定し、服役を終えたあと、「違法なおとり捜査で有罪にされた」として再審を求めました。
札幌地方裁判所はことし3月、「男性は、警察の捜査協力者から拳銃と中古車を交換すると持ちかけられ、違法なおとり捜査だった」として、再審を認めたのに対し、検察は決定の取り消しを求めました。
これについて、札幌高等裁判所は今月26日、「有罪判決の際に提出された証拠は、違法な捜査で作られたもので裁判の公正さが保てない」として、改めて再審を認め、検察が対応を検討した結果、最高裁判所に特別抗告しない方針を決めました。
札幌高等検察庁の中村周司次席検事は「高等裁判所の決定には憲法違反があるとまでは言いがたく、特別抗告は難しいと判断した」としています。一方、ロシア人男性の弁護団は「やり直しの裁判では、おとり捜査の異常な実態を踏まえ、男性に一刻も早い無罪判決が下されることを求めたい」というコメントを出しました。
今後、札幌地方裁判所で男性のやり直しの裁判が始まることになります。
札幌地方裁判所はことし3月、「男性は、警察の捜査協力者から拳銃と中古車を交換すると持ちかけられ、違法なおとり捜査だった」として、再審を認めたのに対し、検察は決定の取り消しを求めました。
これについて、札幌高等裁判所は今月26日、「有罪判決の際に提出された証拠は、違法な捜査で作られたもので裁判の公正さが保てない」として、改めて再審を認め、検察が対応を検討した結果、最高裁判所に特別抗告しない方針を決めました。
札幌高等検察庁の中村周司次席検事は「高等裁判所の決定には憲法違反があるとまでは言いがたく、特別抗告は難しいと判断した」としています。一方、ロシア人男性の弁護団は「やり直しの裁判では、おとり捜査の異常な実態を踏まえ、男性に一刻も早い無罪判決が下されることを求めたい」というコメントを出しました。
今後、札幌地方裁判所で男性のやり直しの裁判が始まることになります。
ソース:NHK ニュース