息子むすこが過労かろう死しの父親ちちおやが就職しゅうしょく活動かつどう控ひかえた学生がくせいに講演こうえん 東京とうきょう

過労かろう死しや過労かろう自殺じさつが問題もんだいとなる中なか、過労かろうのため息子むすこを亡なくした男性だんせいが大学生だいがくせいを前まえに講演こうえんし、「いちばん大事だいじなのは自分じぶんの健康けんこう、命いのちです」と訴うったえました。

この講演こうえんは、東京とうきょう・池袋いけぶくろにある立教りっきょう大学だいがくで、２に日にち、講義こうぎの一環いっかんとして開ひらかれ、およそ１いち０ぜろ０ぜろ人にんの学生がくせいが集あつまりました。

はじめに、過労かろう死し問題もんだいに取り組とりくむ川かわ人じん博はく弁護士べんごしが「過労かろうによる自殺じさつで労災ろうさいと認みとめられているケースは氷山ひょうざんの一角いっかくだ」などと過労かろう死しをめぐる現状げんじょうを説明せつめいしました。

続つづいて７なな年ねん前まえ、照明しょうめい器具きぐメーカーに勤つとめていた３さん５ご歳さいの長男ちょうなんを亡なくした岩田いわた徳いさお昭あきらさん（６ろく８はち）が講演こうえんし、「息子むすこは毎日まいにち午前ごぜん０ぜろ時じごろまで働はたらき、帰宅きたくできない日ひは車くるまの中なかで仮眠かみんを取とって出勤しゅっきんしていた。なぜ『会社かいしゃを辞やめたら』と言いえなかったのか今いまでも悔くやまれる」と語かたりました。そして、「いちばん大事だいじなのは自分じぶんの健康けんこう、命いのちです。長時間ちょうじかん労働ろうどうになりがちな日本にっぽん社会しゃかいの問題もんだいを洗い出あらいだし、過労かろう死しがなくなることを望のぞんでいる」と訴うったえました。

講義こうぎには来年らいねん、就職しゅうしょく活動かつどうを控ひかえた３さん年生ねんせいが多おおく出席しゅっせきし、真剣しんけんな表情ひょうじょうで聞き入ききいっていました。女子じょし学生がくせいの１いち人にんは「長時間ちょうじかん労働ろうどうを認みとめてしまう日本にっぽんの制度せいどを見直みなおす必要ひつようがあると感かんじた。働はたらき方かたをしっかり考かんがえて就職しゅうしょく先さきを選えらびたい」と話はなしていました。

ソース：NHK ニュース