陛下へいかの公的こうてき行為こういの範囲はんいは 有識者ゆうしきしゃ会議かいぎで意見いけん

政府せいふは天皇てんのう陛下へいかの生前せいぜん退位たいいなどを検討けんとうする有識者ゆうしきしゃ会議かいぎの第だい２に回かい会合かいごうの議事ぎじ概要がいようを公表こうひょうし、宮内庁くないちょう側がわから天皇てんのう陛下へいかの公的こうてき行為こういが年としを追おうごとに増加ぞうかしていることが報告ほうこくされたのに対にたいし、メンバーからは「公的こうてき行為こういがどこまで必要ひつようなのか」などといった意見いけんが提起ていきされたことが明記めいきされています。

それによりますと、先月せんげつ２に７なな日にちに開ひらかれた第だい２に回かい会合かいごうでは宮内庁くないちょうの担当たんとう者しゃが天皇てんのう陛下へいかの公務こうむが増ふえた要因よういんについて、戦後せんご６ろく０ぜろ年ねん、７なな０ぜろ年ねんなどの節目ふしめで国内外こくないがいの激戦げきせん地ちを訪問ほうもんされたことや自然しぜん災害さいがいの被災ひさい地ちへのお見舞みまいなど公的こうてき行為こういが増加ぞうかしたことなどが挙あげられると説明せつめいしました。

これに対にたいし、会議かいぎのメンバーからは「宮中きゅうちゅう祭祀さいしなども含ふくめ、全体ぜんたいとして天皇てんのう陛下へいかの負担ふたん軽減けいげんを考かんがえる必要ひつようがある」という指摘してきのほか、「公的こうてき行為こういというのが象徴しょうちょう天皇てんのうとしてどこまで必要ひつようなのかもヒアリングで聴きいてみたい」などといった意見いけんが提起ていきされました。また、「公務こうむの定義ていぎが必要ひつようだと思おもうが、それぞれの代だいの陛下へいかのお考かんがえで異ことなるとすると一般いっぱん論ろんでの考察こうさつは難むずかしい。特とくに今上きんじょう陛下へいかはすべてを完璧かんぺきにこなすご主義しゅぎではないか」という指摘してきも出だされました。

天皇てんのう陛下へいかのご活動かつどうには、憲法けんぽうで定さだめられた総理そうり大臣だいじんの任命にんめいなどの「国事こくじ行為こうい」のほか、定さだめのない象徴しょうちょうとしての地位ちいに基もとづく「公的こうてき行為こうい」、それに宮中きゅうちゅう祭祀さいしなどの「その他そのたの行為こうい」の、大おおきく３みっつに分わけられます。

一方いっぽう、皇位こういとともに伝つたわる『三種さんしゅの神器じんぎ』の相続そうぞくなどに関連かんれんし、「退位たいいの場合ばあいと、これまでの慣例かんれいどおりにした場合ばあいとで、さまざまな制度せいどの適用てきようがどのように違ちがうのかを整理せいりしてほしい」という要望ようぼうも出だされました。

ソース：NHK ニュース