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News Up ブルーシートを復興の種に
2016-11-11 02:55:35

ことし4月、震度7の揺れを2回観測した熊本地震の被災地では、地震から半年以上がたっても壊れた住宅の修理が進んでいません。今も多くの屋根がブルーシートで覆われていて、上空から撮影した映像を見ると青い部分がとても多いことが印象に残ります。このブルーシートを素材にトートバッグを作って販売し、収益の一部を被災地の支援に充てて、復興に役立てようという取り組みが行われています。
取り組みを行っているのは、熊本県内のクリエーターが中心になって設立した「Bridge KUMAMOTO(ブリッジ熊本)」という団体です。名前には被災地と熊本県内外の支援の懸け橋になりたいという願いが込められています。
この団体は5月に設立され、被災地の状況を全国に発信したり、熊本を元気にするためのイベントを開いたりするなどの活動を行ってきました。







この団体は5月に設立され、被災地の状況を全国に発信したり、熊本を元気にするためのイベントを開いたりするなどの活動を行ってきました。
熊本のクリエーターが中心に活動

取り組みを行っているのは、熊本県内のクリエーターが中心になって設立した「Bridge KUMAMOTO(ブリッジ熊本)」という団体です。名前には被災地と熊本県内外の支援の懸け橋になりたいという願いが込められています。
この団体は5月に設立され、被災地の状況を全国に発信したり、熊本を元気にするためのイベントを開いたりするなどの活動を行ってきました。
この団体は5月に設立され、被災地の状況を全国に発信したり、熊本を元気にするためのイベントを開いたりするなどの活動を行ってきました。
ブルーシートは熊本地震を象徴するもの

ブルーシートのトートバッグを考案したのは、ブリッジ熊本の代表で、広告の制作などを行っているグラフィックデザイナーの佐藤かつあきさん(38)です。
佐藤さんは長崎県出身ですが、妻の実家がある熊本県上天草市に住んでいます。被災はしなかったものの、ボランティア活動を行っていた知り合いから、被災者の生活支援の次には、地震で仕事や観光客が減って苦しむ企業などの支援が必要だと言われたことをきっかけに、5月から活動を始めました。
佐藤さんは長崎県出身ですが、妻の実家がある熊本県上天草市に住んでいます。被災はしなかったものの、ボランティア活動を行っていた知り合いから、被災者の生活支援の次には、地震で仕事や観光客が減って苦しむ企業などの支援が必要だと言われたことをきっかけに、5月から活動を始めました。

その後、8月に被災地の状況を発信しようと、佐藤さんは仲間とドローンを使って上空から撮影を行いました。そのとき、被災した住宅の屋根を覆うブルーシートが多いことに気付き、ブルーシートは熊本地震を象徴するものではないかと感じたと言います。ネガティブなイメージがあるブルーシートをポジティブなイメージに変えて、被災地の支援につなげることができないかと考えたのです。
大漁旗を再生する取り組み参考に

参考にしたのは宮城県石巻市での取り組みでした。東日本大震災の津波で流され、泥をかぶって汚れた大漁旗を洗ってきれいにし、帽子や髪留めなど、さまざまなグッズによみがえらせて販売しています。
佐藤さんはブルーシートを使って、ブレスレットなどのアクセサリーや、雨がっぱなどを作ることも検討しましたが、男女を問わず、幅広い年代の人たちに使ってもらいたいとトートバッグを作ることにしました。
佐藤さんはブルーシートを使って、ブレスレットなどのアクセサリーや、雨がっぱなどを作ることも検討しましたが、男女を問わず、幅広い年代の人たちに使ってもらいたいとトートバッグを作ることにしました。
一つ一つ異なる仕上がりに

佐藤さんは知り合いの建設業者やボランティア団体に頼んで、熊本県内で屋根や壁を覆ったり、崩れそうな土手を覆っていたりしていたブルーシートを譲ってもらいました。
しかし、ほとんど泥だらけで、中にはカビが生えているものもありました。このため、日中の仕事が終わった夕方から夜にかけて、佐藤さんは食器用の洗剤を使って、一枚一枚、汚れを丁寧に落としました。
そして、アパレルブランドと中小の縫製工場とのマッチングを行っている熊本の企業の協力を得て、大分県の縫製工場でトートバックの製品化にこぎつけました。
ブルーシートと言っても、青色が濃いものや、水色のもの、色あせているものといったように風合いが違い、100個ほど作ったトートバッグは一つ一つ異なる仕上がりになっています。また、裏地をつけて耐久性を高め、使い勝手のよさにもこだわりました。
今月4日から、都内で販売を始めたトートバッグは1個3900円。佐藤さんは、売り上げから経費を除いた分を被災地の支援に充てたいと考えています。
しかし、ほとんど泥だらけで、中にはカビが生えているものもありました。このため、日中の仕事が終わった夕方から夜にかけて、佐藤さんは食器用の洗剤を使って、一枚一枚、汚れを丁寧に落としました。
そして、アパレルブランドと中小の縫製工場とのマッチングを行っている熊本の企業の協力を得て、大分県の縫製工場でトートバックの製品化にこぎつけました。
ブルーシートと言っても、青色が濃いものや、水色のもの、色あせているものといったように風合いが違い、100個ほど作ったトートバッグは一つ一つ異なる仕上がりになっています。また、裏地をつけて耐久性を高め、使い勝手のよさにもこだわりました。
今月4日から、都内で販売を始めたトートバッグは1個3900円。佐藤さんは、売り上げから経費を除いた分を被災地の支援に充てたいと考えています。
ブルーシートをブルーシード(青い種)に

8月に、このアイデアを思いつき、早い段階で発表していましたが、当初、周囲の反応は、あまりよくありませんでした。
ところが、先月25日、フェイスブックに被災地の上空をドローンで撮影した動画を公開したところ一気に拡散しました。壊れた住宅の屋根の多くがブルーシートで覆われている様子をとらえた映像の再生回数は6万回以上に達しました。動画のコメント欄には、熊本県内の人からも「購入したい」などと多くの書き込みが寄せられています。
「この考え、かっこいい」
「西原村の役場に使用済みのブルーシートがいっぱいありますよ」
「ブルーシートには本当に助けられました。こうやって再利用されるのは、とてもうれしいですし、すばらしいですね」
「ネットでも販売してほしい」
「熊本で販売するようになったら、ぜひ買いに行きます」
佐藤さんは、このトートバッグについて、「例えば、レジ袋を貯めて入れる袋だったり、お子さんの弁当袋だったり、身近なところで使ってもらい、それを見たときに、熊本の被災地のことを少しでも思い出してくれたらうれしい。ブルーシートがブルーシード(青い種)となって、復興につながっていけば」と話しています。
ところが、先月25日、フェイスブックに被災地の上空をドローンで撮影した動画を公開したところ一気に拡散しました。壊れた住宅の屋根の多くがブルーシートで覆われている様子をとらえた映像の再生回数は6万回以上に達しました。動画のコメント欄には、熊本県内の人からも「購入したい」などと多くの書き込みが寄せられています。
「この考え、かっこいい」
「西原村の役場に使用済みのブルーシートがいっぱいありますよ」
「ブルーシートには本当に助けられました。こうやって再利用されるのは、とてもうれしいですし、すばらしいですね」
「ネットでも販売してほしい」
「熊本で販売するようになったら、ぜひ買いに行きます」
佐藤さんは、このトートバッグについて、「例えば、レジ袋を貯めて入れる袋だったり、お子さんの弁当袋だったり、身近なところで使ってもらい、それを見たときに、熊本の被災地のことを少しでも思い出してくれたらうれしい。ブルーシートがブルーシード(青い種)となって、復興につながっていけば」と話しています。
ネットや熊本での販売も検討

ブリッジ熊本では今月13日まで、東京・渋谷区で熊本県の農畜産品を味わえるカフェを期間限定で開いていて、そこでブルーシートのトートバッグを販売することにしていましたが、7日までに販売用に準備した約80個は、すべて売り切れたということです。
今後、追加でバッグを作ることにしていて、期間限定のカフェでは、バッグを手に取って見ることができるほか、予約の受け付けも行っています。また、ネットや熊本県内での販売も検討するということです。
詳しい情報はこちらから↓
https://www.facebook.com/bridgekumamoto/
今後、追加でバッグを作ることにしていて、期間限定のカフェでは、バッグを手に取って見ることができるほか、予約の受け付けも行っています。また、ネットや熊本県内での販売も検討するということです。
詳しい情報はこちらから↓
https://www.facebook.com/bridgekumamoto/
ソース:NHK ニュース