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伊豆いず大島おおしま 噴火ふんかによる全島ぜんとう避難ひなんからさんぜろねん訓練くんれん

2016-11-21 06:03:45

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伊豆いず大島おおしま規模きぼおおきな噴火ふんか発生はっせいして全島ぜんとう避難ひなんしてからさんぜろねんとなるいちにち山腹さんぷくあらたな噴火ふんか発生はっせいしたという想定そうていで、だい規模きぼ避難ひなん訓練くんれんおこなわれました。
伊豆いず大島おおしまではちょうどさんぜろねんまえ昭和しょうわろくいちねん11月じゅういちがついちにち噴火ふんか流れ出ながれだした溶岩ようがん一部いちぶ市街しがいせまり、およそいちまんにん住民じゅうみんすべてがしまそと避難ひなんし、およそいちか月かげつにわたって避難ひなん生活せいかつつづけました。

いちにち訓練くんれん山腹さんぷくから噴火ふんか発生はっせいして大島おおしままち全域ぜんいき避難ひなん指示しじたという想定そうていおこなわれ、住民じゅうみん警察けいさつ自衛隊じえいたいなどおよそよんぜろぜろぜろにん参加さんかしました。このうち、まちもっと高齢こうれいすす泉津せんづ地区ちくでは自主じしゅ防災ぼうさい組織そしきのメンバーがお年寄としよりのいえたずねて避難ひなんびかけ、実際じっさいにバスで移動いどうして避難ひなんする手順てじゅん確認かくにんしました。またみなとでは、噴火ふんか経験けいけんしていない中学ちゅうがくせいなどが実際じっさいふね乗り込のりこみ、どのようにしまそと避難ひなんするかを確認かくにんしました。

参加さんかしたはちななさい女性じょせいは、「さんぜろねんまえ思い出おもいだしながら、一生懸命いっしょうけんめいあるきました。いつ噴火ふんかきるかわからないので、訓練くんれん大事だいじだとあらためておもいました」とはなしていました。
また、さんいちさい女性じょせいは「当時とうじ記憶きおくはありませんが、どもをれながら避難ひなんする大変たいへんさがわかり、日頃ひごろからそなえをしておこうとおもいます」とはなしていました。

大島おおしままち防災ぼうさい対策たいさくしつ高橋たかはし義徳よしのり室長しつちょうは「訓練くんれん課題かだいなどを検討けんとうして今後こんごあらたな避難ひなん計画けいかくつくり、将来しょうらい噴火ふんかへの対策たいさくすすめていきたい」とはなしています。

さんぜろねんまえ噴火ふんか伊豆いず大島おおしま

気象庁きしょうちょうなどによりますと、伊豆いず大島おおしまではさんぜろねんからよんぜろねんごとに規模きぼおおきな噴火ふんか発生はっせいしています。昭和しょうわろくいちねん11月じゅういちがつ噴火ふんかは、当初とうしょ山頂さんちょう火口かこう発生はっせいしましたが、およそいち週間しゅうかん11月じゅういちがついちにち突然とつぜん山腹さんぷくでも噴火ふんか発生はっせいし、流れ出ながれだした溶岩ようがんが、ふもとの市街しがいせまりました。地元じもと大島おおしままちではすべての住民じゅうみんしまがいへの避難ひなんめ、住民じゅうみんたちは、就航しゅうこうしていた大型おおがたせんのほか、海上かいじょう保安庁ほあんちょう自衛隊じえいたいふね避難ひなんし、およそいちか月かげつにわたり避難ひなん生活せいかつつづけました。突然とつぜん噴火ふんか活動かつどうたかまりにくわえて、当時とうじ通信つうしん手段しゅだんかぎられていたため、噴火ふんかに関にかんする情報じょうほうさくそうし、住民じゅうみんなかには着の身着きのみきのままで避難ひなんしたひともいました。

しま避難ひなん 課題かだい

さんぜろねんまえ噴火ふんかのあと、伊豆いず大島おおしまでは避難ひなんさい使つかわれるすべてのしま路線ろせんバスなどに無線むせん取り付とりつけ、しま周回しゅうかい道路どうろ拡幅かくふくするなど、迅速じんそく避難ひなんけた対策たいさくすすめられました。

しかし、おとずれる観光かんこうきゃくかずはこのさんぜろ年間ねんかんにおよそよんぜろまんにんからいちきゅうまんにんり、しま就航しゅうこうしている大型おおがたせんよんせきからせきに、しまはし路線ろせんバスも半分はんぶんいちきゅうだいりました。また、さんぜろねんまえ噴火ふんかさい住民じゅうみん避難ひなん誘導ゆうどうになった消防しょうぼうだんいんかずさんぶん以下いか一方いっぽうで、ろくさい以上いじょう住民じゅうみん割合わりあいはおよそさんろく%と高齢こうれいすすんでいます。しかし、はちねんまえつくられた現在げんざい避難ひなん計画けいかくでは、こうした変化へんかにどう対応たいおうするか具体ぐたいてき盛り込もりこまれておらず、しまがいのどこへ避難ひなんするかもさだめられていません。三宅みやけとう八丈はちじょうとうなど、伊豆いず諸島しょとうのほかの火山かざんのあるしまおおくも、同様どうよう課題かだい直面ちょくめんしています。

火山かざん噴火ふんか予知よち連絡れんらくかい会長かいちょうで、東京とうきょう大学だいがく藤井ふじい敏嗣としつぐ名誉めいよ教授きょうじゅは「伊豆いず大島おおしまなど周囲しゅういうみかこまれている離島りとう火山かざんでは、移動いどう手段しゅだんかぎられるため、高齢こうれいしゃなど移動いどう時間じかんがかかるひとをどの順番じゅんばん避難ひなんさせるかや、避難ひなんのルートや手段しゅだんをあらかじめめたうえで、いざというときには、空振からぶりになってもいいからはやめの避難ひなんびかけることも必要ひつようだ」と指摘してきしています。

具体ぐたいてき避難ひなん計画けいかくさだめたしま

活発かっぱつ火山かざん活動かつどうつづ鹿児島かごしま桜島さくらじまでは、高齢こうれい人口じんこう減少げんしょう直面ちょくめんするなか事前じぜん住民じゅうみん避難ひなん手段しゅだん避難ひなんさきこまかくさだめて、突発とっぱつてき噴火ふんかそなえています。

鹿児島かごしまは、桜島さくらじまぜろある地区ちくごとに、規模きぼおおきな噴火ふんか発生はっせいした場合ばあいに、住民じゅうみんがどのみなとから、どのふね避難ひなんするか、あらかじめめています。住民じゅうみんいち早いちはや避難ひなんできるよう、避難ひなんにはフェリーや海上かいじょう保安庁ほあんちょうふねのほか、漁船ぎょせんなども活用かつようすることになっています。しまそと避難ひなんさき地域ちいきごとにさだめられ、避難ひなんさき指定していされている小学校しょうがっこうなどには、人数にんずうぶん食料しょくりょう毛布もうふ備蓄びちくされています。

鹿児島かごしまでは毎年まいとし住民じゅうみん関係かんけい機関きかん参加さんかする訓練くんれんおこない、避難ひなん手順てじゅんなどを確認かくにんしていて、鹿児島かごしま危機きき管理かんりでは「地域ちいきひとたちが一緒いっしょ避難ひなんし、避難ひなん場所ばしょもあらかじめめておくことで、よりはや確実かくじつ避難ひなんしてもらえるとかんがえている」とはなしています。
ソース:NHK ニュース