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障害者施設殺傷事件 施設の対応は非常に不適切 検証委
2016-11-25 07:24:10

相模原市の知的障害者施設で、19人が殺害され27人が重軽傷を負った事件から、26日で4か月。施設側の対応などを調べてきた検証委員会は、施設側は、容疑者の元職員が入所者を襲撃する危険性を犯行を予告する手紙などで認識していながら、県などと情報を共有しなかったのは「非常に不適切だった」とする報告書をまとめ、知事に提出しました。
この事件で、神奈川県は、障害者福祉の専門家や弁護士などによる検証委員会で、事件に至るまでの施設側の対応の検証を進め、25日に最終報告書を黒岩知事に提出しました。
報告書では、施設側は、殺人などの疑いで逮捕された元職員が入所者を襲撃する危険性について、犯行を予告する手紙などで認識していたのに、県との間で情報を共有しなかったのは「非常に不適切だった」と厳しく批判しています。
そのうえで「県も含めた関係機関で協議する場があれば、より積極的な犯罪防止対策が講じられた可能性は否定できない」と指摘しています。
そして今後の対応として、施設側に警察や県などとの情報共有の窓口となる、危機管理担当の責任者を設けることや、県が社会福祉施設の防犯性を高めるための指針を定め、安全管理体制を整備していくことなどを求めています。
第三者検証委員会の委員長を務めた東洋英和女学院大学の石渡和実教授は「19人が亡くなったという事実を重く受け止めて、関係機関が人の命を守るという重要性を再認識し、それぞれの視点から対策を考え、今後の再発防止策の策定に生かしてほしい」と話していました。
黒岩知事は「施設側が犯罪予告など安全管理の妨げとなるような事案を把握した場合には、県に報告するよう指針を改正し、危機管理の意識や情報共有を徹底したい。補正予算を組んで防犯カメラの設置や夜間の人員整備といった防犯対策も講じていく」と述べました。
また、事件があった津久井やまゆり園の建て替えが完了するまでの入所者の移転先については、来年3月末に廃止する予定だった、横浜市港南区にある、県立ひばりが丘学園に決まったことも明らかにしました。
報告書では、施設側は、殺人などの疑いで逮捕された元職員が入所者を襲撃する危険性について、犯行を予告する手紙などで認識していたのに、県との間で情報を共有しなかったのは「非常に不適切だった」と厳しく批判しています。
そのうえで「県も含めた関係機関で協議する場があれば、より積極的な犯罪防止対策が講じられた可能性は否定できない」と指摘しています。
そして今後の対応として、施設側に警察や県などとの情報共有の窓口となる、危機管理担当の責任者を設けることや、県が社会福祉施設の防犯性を高めるための指針を定め、安全管理体制を整備していくことなどを求めています。
第三者検証委員会の委員長を務めた東洋英和女学院大学の石渡和実教授は「19人が亡くなったという事実を重く受け止めて、関係機関が人の命を守るという重要性を再認識し、それぞれの視点から対策を考え、今後の再発防止策の策定に生かしてほしい」と話していました。
黒岩知事は「施設側が犯罪予告など安全管理の妨げとなるような事案を把握した場合には、県に報告するよう指針を改正し、危機管理の意識や情報共有を徹底したい。補正予算を組んで防犯カメラの設置や夜間の人員整備といった防犯対策も講じていく」と述べました。
また、事件があった津久井やまゆり園の建て替えが完了するまでの入所者の移転先については、来年3月末に廃止する予定だった、横浜市港南区にある、県立ひばりが丘学園に決まったことも明らかにしました。
容疑者は現在精神鑑定中
この事件で逮捕された施設の元職員、植松聖容疑者(26)は、障害者を冒とくする内容の供述を一貫して続けていて、現在は刑事責任について調べるための精神鑑定が行われています。
鑑定は来年1月まで続く見通しで、検察は結果などを踏まえて起訴するかどうか判断することにしています。
鑑定は来年1月まで続く見通しで、検察は結果などを踏まえて起訴するかどうか判断することにしています。
施設の献花台 来月で撤去へ
津久井やまゆり園に設置されている献花台が、来月26日で撤去されることになりました。25日も献花台を訪れた人たちからは、惜しむ声が聞かれました。
津久井やまゆり園の正門前に事件直後に設置された献花台には、連日、犠牲者を悼む人たちが全国各地から訪れています。
26日で事件から4か月になり、この献花台が来月26日で撤去されることになりました。
施設側は撤去の理由について「事件に区切りをつけたい」などとしています。
献花台では、25日も多くの人たちが訪れ、花を供えて手を合わせる姿が見られました。
献花に訪れた女性は「事件が起きてから何度もここを訪れています。献花台は亡くなった人たちを悼むための意味のある場所なので、なくなってしまうのは残念です。献花台がなくなっても事件の月命日には亡くなった人たちを悼んでいくべきだと思います」と話していました。
津久井やまゆり園の入倉かおる園長は「多くの花を絶えることなく届けて頂きました。撤去についてさまざまな意見がありましたが、どこかでひとつの区切りをつける必要があり、これからは、お花は職員が直接受け取って施設内で飾りたいと思います」と話していました。
津久井やまゆり園の正門前に事件直後に設置された献花台には、連日、犠牲者を悼む人たちが全国各地から訪れています。
26日で事件から4か月になり、この献花台が来月26日で撤去されることになりました。
施設側は撤去の理由について「事件に区切りをつけたい」などとしています。
献花台では、25日も多くの人たちが訪れ、花を供えて手を合わせる姿が見られました。
献花に訪れた女性は「事件が起きてから何度もここを訪れています。献花台は亡くなった人たちを悼むための意味のある場所なので、なくなってしまうのは残念です。献花台がなくなっても事件の月命日には亡くなった人たちを悼んでいくべきだと思います」と話していました。
津久井やまゆり園の入倉かおる園長は「多くの花を絶えることなく届けて頂きました。撤去についてさまざまな意見がありましたが、どこかでひとつの区切りをつける必要があり、これからは、お花は職員が直接受け取って施設内で飾りたいと思います」と話していました。
ソース:NHK ニュース