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障害しょうがいしゃ施設しせつ退しさしょさき未定みてい 全国ぜんこくいちぜろぜろにん以上いじょう

2016-11-28 07:44:31

知的ちてき障害しょうがいがあるどもたちの入所にゅうしょ施設しせつでは、法律ほうりつ改正かいせい来年らいねんまつまでにいちはちさい以上いじょうになっても施設しせつのこっているひとたちに退しさしょしてもらわなければならなくなっています。しかし、つぎ行き先ゆきさきまっていないひとたちがいちぜろぜろにんのぼることが、施設しせつつく団体だんたい調査ちょうさでわかりました。
この調査ちょうさは、知的ちてき障害しょうがいしゃ入所にゅうしょ施設しせつなどでつく日本にっぽん知的ちてき障害しょうがいしゃ福祉ふくし協会きょうかいおこなったもので、全国ぜんこくいちなな施設しせつから回答かいとうました。

知的ちてき障害しょうがいがあるどもたちの入所にゅうしょ施設しせつでは、原則げんそくいちはちさいになると施設しせつなければなりませんが、特例とくれいつづけることがみとめられていて、今回こんかい調査ちょうさで、これらの施設しせつ入所にゅうしょしているろくろくさんにんのうち、いちはちさい以上いじょうひとたちは、よんぶんいちに当にあたるいちさんにんのぼることがわかりました。

しかし、児童じどう福祉ふくしほう改正かいせいされ、来年らいねんまつまでにいちはちさい以上いじょうひとたちは施設しせつなければならなくなり、ことし9月くがつ時点じてんつぎ行き先ゆきさきまっていないひとたちが、いちぜろにんのぼることがわかりました。

このうち、住み慣すみなれたおな地域ちいき施設しせつがないというひとろくにん施設しせつ順番じゅんばんちというひといちななはちにん家庭かていもどるものの、家族かぞく調整ちょうせいすすんでいないというひといちにんなどとなっています。

とく関東かんとう地方ちほう施設しせつは、いちはちさい以上いじょう入所にゅうしょしゃがおよそよんよんぜろにんおおく、関東かんとう障害しょうがい施設しせつつく団体だんたいは「障害しょうがいおもひとほど受け入うけいさきつからない。障害しょうがいしゃまいの量的りょうてき拡大かくだいくに自治体じちたいうったえていきたい」としています。

施設しせつ現状げんじょう

神奈川かながわけん秦野はだの知的ちてき障害しょうがいがあるどもたちの入所にゅうしょ施設しせつでは、入所にゅうしょしゃおよそいちぜろぜろにんのうち、半数はんすうちかくにあたるよんななにんいちはちさい以上いじょうです。いちはちさい以上いじょうひとたちは、来年らいねんまつまでに施設しせつなければなりませんが、そのおおくがさきまっていません。

いちさいから年間ねんかん、この施設しせつらしてきたさんよんさい佐藤さとう智一ともかずさんは、知的ちてき障害しょうがいくわえて、てんかんの症状しょうじょうもあるおも障害しょうがいしゃです。住み慣すみなれた近隣きんりん施設しせつうつることを希望きぼうしていますが、まだつかっていません。両親りょうしん自営じえいぎょうのため、自宅じたく介助かいじょすることはむずかしいとして、あらたな施設しせつさがつづけています。智一ともかずさんの母親ははおやは「なかなかまらないので、とても不安ふあんなやんでいます」とはなしていました。

一方いっぽうかりさきつかったとしても、住み慣すみなれた地域ちいきはなれざるをえない現実げんじつえてきました。

これまでに施設しせつうつったひとなかには、都市とし施設しせつきがなく、北海道ほっかいどう青森あおもりけんなど遠方えんぽう施設しせつうつったひともいるということです。

障害しょうがいがあるどもたちの入所にゅうしょ施設しせつひろすみ学園がくえん高橋たかはしきよし園長えんちょうは「家族かぞく毎週まいしゅうのように面会めんかいして元気げんきかおられるように、ちかくでごせるようにというのがおや心情しんじょうだとおもいます。しかし、現状げんじょうはなかなかきびしいもので、いち個人こじんいち施設しせつ対応たいおうできる問題もんだいではなく、くに行政ぎょうせいなどもかんがえてほしいです」とはなしていました。

受け皿うけざら建設けんせつすすまず

知的ちてき障害しょうがいがあるひとらす施設しせつは、いちはちさい未満みまんどもけと、いちはちさい以上いじょう大人おとなけがあります。

これまではいちはちさいになっても、どもの施設しせつらすことが特例とくれいみとめられていましたが、障害しょうがいしゃ地域ちいきらすことを目指めざして児童じどう福祉ふくしほう改正かいせいされ、来年らいねんまつまでにいちはちさい以上いじょうひとたちは施設しせつなければならなくなりました。

くにだい規模きぼ施設しせつあらたに建設けんせつしない方針ほうしんしめし、しょう人数にんずう地域ちいきらすグループホームをつくることなどをすすめています。しかし、障害しょうがいしゃまいにくわしい日本にっぽん福祉ふくし大学だいがく綿めん祐二ゆうじ教授きょうじゅによりますと、おも知的ちてき障害しょうがいなどがあるひとのグループホームは、資金しきん人材じんざい確保かくほ課題かだいとなり、建設けんせつはほとんどすすんでおらず、受け皿うけざらりない状態じょうたいつづいているということです。
ソース:NHK ニュース