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学芸大附属高でいじめ 不適切対応で当時の校長ら懲戒処分
2016-11-29 10:02:34
東京・世田谷区にある東京学芸大学附属高校で、去年、生徒1人が複数の生徒からいじめを受けて、手首を骨折したりせみの幼虫をなめさせられたりするなどしていたことがわかりました。学校側は生徒の心身に危険が及ぶ「重大事態」だったにもかかわらず文部科学省への報告が遅れるなど対応が不適切だったとして、当時の校長ら4人を戒告の懲戒処分にしました。
東京学芸大学によりますと、去年5月から9月にかけて、附属高校に通う生徒1人が同じ学年の複数の生徒からいじめを受け、体育祭の練習時に倒されて手首を骨折したり、肩の高さから投げ出されて脳しんとうを起こしたりしたほか、せみの幼虫をなめさせられるなどしたということです。
学校側は去年9月に保護者からの申し出を受けて一部の関係者から聞き取りを行いましたが、調査内容が不十分で、その時点で生徒の心身に危険が及ぶ「重大事態」だったにもかかわらず、文部科学省への報告がことし3月まで半年間遅れたということです。学校側は対応が不適切だったとして、28日付けで当時の校長や担当の副学長ら4人を戒告の懲戒処分にしたほか、すでに退職した1人を戒告相当にしました。
会見で出口利定学長は、「被害にあった生徒や保護者に深くおわび申し上げる。教員を養成する大学の附属高校として決してあってはならず、教職員に対して法令順守を徹底するとともに生徒の側に立った運営を行うよう指導する」と述べました。
学校側は去年9月に保護者からの申し出を受けて一部の関係者から聞き取りを行いましたが、調査内容が不十分で、その時点で生徒の心身に危険が及ぶ「重大事態」だったにもかかわらず、文部科学省への報告がことし3月まで半年間遅れたということです。学校側は対応が不適切だったとして、28日付けで当時の校長や担当の副学長ら4人を戒告の懲戒処分にしたほか、すでに退職した1人を戒告相当にしました。
会見で出口利定学長は、「被害にあった生徒や保護者に深くおわび申し上げる。教員を養成する大学の附属高校として決してあってはならず、教職員に対して法令順守を徹底するとともに生徒の側に立った運営を行うよう指導する」と述べました。
文科省「指導を徹底したい」
3年前にできた「いじめ防止対策推進法」は、学校がいじめを把握し、それが命や心身に危険が及ぶ「重大事態」だった場合は、すぐに教育委員会に報告するよう義務づけています。東京学芸大学附属高校は国立のため、いじめの内容を把握した段階で速やかに文部科学省に報告する義務がありましたが、高校は去年9月に具体的ないじめの内容を把握してからことし3月までの半年間、それを怠っていました。文部科学省は「多くの高校のモデル校となるべき国立大学の附属高校で、不適切な対応が発覚したことは極めて遺憾で、今後、いじめ防止を含めたいじめ発覚後の対応について指導を徹底したい」と話しています。
ソース:NHK ニュース