「松まつの廊下ろうか」直後ちょくごの吉よし良りょう上野うえの介かい 様子ようすを記しるす文書ぶんしょ発見はっけん

赤穂あこう浪士ろうしの討ち入うちいりの発端ほったんとなった江戸えど城じょう「松まつの廊下ろうか」の刃傷にんじょう（にんじょう）事件じけん直後ちょくごの吉よし良りょう上野うえの介かいの様子ようすを記しるした文書ぶんしょが京都きょうとの西本願寺にしほんがんじで見みつかり、当時とうじの様子ようすをうかがうことのできる貴重きちょうな史料しりょうとして注目ちゅうもくを集あつめています。

見みつかったのは、吉よし良りょう上野うえの介かいと関かかわりが深ふかかった京都きょうとの西本願寺にしほんがんじから江戸えどの築地つきじ御坊ごぼう、現在げんざいの築地つきじ本願寺ほんがんじに宛あてて書かかれた書状しょじょうの控ひかえです。京都きょうと市し下京しもぎょう区くの本願寺ほんがんじ史料しりょう研究所けんきゅうじょが西本願寺にしほんがんじが保存ほぞんしている資料しりょうの中なかから見みつけました。

書状しょじょうは、江戸えど城じょう「松まつの廊下ろうか」で上野うえの介かいが浅野内匠頭あさのたくみのかみに斬きりつけられた刃傷にんじょう事件じけんからおよそ３さん週間しゅうかん後ごの日付ひづけで、「吉よし良りょう殿どのの傷きずが比較的ひかくてき浅あさく、ふだんどおりに食事しょくじをとっていると聞きいたので、お見舞みまいにうかがうように」という内容ないようが記しるされています。そのうえで、浅野内匠頭あさのたくみのかみが斬きりつけた理由りゆうについて、「乱心らんしんした」という情報じょうほうしかないのでさらに調しらべるよう、築地つきじ本願寺ほんがんじに求もとめています。

本願寺ほんがんじ史料しりょう研究所けんきゅうじょの大喜だいぎ直彦なおひこ上級じょうきゅう研究けんきゅう員いんは「西本願寺にしほんがんじの情報じょうほう収集しゅうしゅうでも、刃傷にんじょう事件じけんの詳くわしい理由りゆうがわからなかったということから、当時とうじ、理由りゆうが明あきらかにされていなかったことがうかがえる。これまで事件じけん直後ちょくごの史料しりょうはほとんど見みつかっていないので大変たいへん貴重きちょうだ」と話はなしています。

ソース：NHK ニュース