福島ふくしま沖おきの地震じしん 残のこった活かつ断層だんそう動うごくとＭえむ７ななの大だい地震じしんも

２に週間しゅうかん前まえに福島ふくしま県けん沖おきで発生はっせいしたマグニチュード７なな．４よんの大だい地震じしんは、全体ぜんたいで長ながさ５ご０ぜろキロ以上いじょうに及およぶ海底かいていの活かつ断層だんそうの一部いちぶがずれ動うごいて起おきたと見みられることが専門せんもん家かの解析かいせきでわかりました。専門せんもん家かは残のこった活かつ断層だんそうの一部いちぶがずれ動うごくと再ふたたびマグニチュード７ななクラスの大だい地震じしんが起おきるおそれがあり、今後こんごも注意ちゅういが必要ひつようだと指摘してきしています。

先月せんげつ２に２に日にちに福島ふくしま県けん沖おきで発生はっせいしたマグニチュード７なな．４よんの大だい地震じしんでは、東北とうほくなどで最大さいだいで震度しんど５ご弱じゃくの揺ゆれを観測かんそくしたほか、宮城みやぎ県けんの仙台せんだい港こうで高たかさ１いち．４よんメートルの津波つなみを観測かんそくしました。

活かつ断層だんそうのメカニズムに詳くわしい東北とうほく大学だいがくの遠田えんだ晋すすむ次じ教授きょうじゅは、余震よしんが発生はっせいした場所ばしょや海底かいていの地形ちけいなどから、今回こんかいの地震じしんを引き起ひきおこした活かつ断層だんそうを解析かいせきしました。その結果けっか、今回こんかいの地震じしんは、北東ほくとうから南西なんせいへのびる長ながさ５ご０ぜろキロ以上いじょうの活かつ断層だんそうのうち、およそ３さん０ぜろキロがずれ動うごいて起おきたと見みられることがわかりました。一いち度どにずれ動うごくと、最大さいだいでマグニチュード７なな．７なな前後ぜんごの大だい地震じしんの可能かのう性せいがあったということで、遠田えんだ教授きょうじゅは残のこった部分ぶぶんはより陸地りくちに近ちかく、最大さいだいでマグニチュード７なな程度ていどの地震じしんのおそれがあり、引き続ひきつづき注意ちゅういが必要ひつようだと指摘してきしています。

一方いっぽう、この領域りょういきについては、東京とうきょう電力でんりょくなどが巨大きょだい地震じしんの前後ぜんごに評価ひょうかを行おこなっていて、このうちおととしには今回こんかいの地震じしんの震源しんげんの近ちかくに２ふたつの活かつ断層だんそうがあるとしていました。しかし、長ながさはいずれも２に０ぜろキロ前後ぜんごで、想定そうていされる地震じしんの規模きぼは最大さいだいでマグニチュード７なな．１いちと今回こんかいの地震じしんを下回したまわっていました。

遠田えんだ教授きょうじゅは、「今回こんかいの地震じしんは東京とうきょう電力でんりょくの事前じぜんの評価ひょうかを上回うわまわっており、データの取とり方かたを検証けんしょうして、評価ひょうかの在り方ありかたの改善かいぜんにつなげていくとともに、ほかの地点ちてんの検証けんしょうにもつなげることが重要じゅうようだ」と話はなしています。

東京とうきょう電力でんりょく「必要ひつように応おうじて評価ひょうか見直みなおしたい」

東京とうきょう電力でんりょくと旧きゅう原子力げんしりょく安全あんぜん・保安ほあん院いんは今回こんかいの地震じしんが起おきた領域りょういきについて、５ご年ねん前まえの巨大きょだい地震じしんの前まえに、「音波おんぱ探査たんさ」を行おこなって海底かいていの構造こうぞうを調しらべ、過去かこに地震じしんでずれ動うごいたと見みられる複数ふくすうの痕跡こんせきを確認かくにんしていました。ただ、このときは今回こんかい起おきた地震じしんのように「正せい断層だんそう」と呼よばれる、引っ張ひっぱる力ちからが加くわわって起おきる地震じしんは起おきないと考かんがえ、活かつ断層だんそうとして評価ひょうかしていませんでした。

しかし、５ご年ねん前まえの巨大きょだい地震じしんのあとに、福島ふくしま県けんで「正せい断層だんそう」タイプの直下ちょっか地震じしんが相次あいついで起おきたことを受うけて東京とうきょう電力でんりょくは２に年ねん前まえに評価ひょうかをし直なおし、今回こんかいの地震じしんを引き起ひきおこした活かつ断層だんそうのすぐ近ちかくで２ふたつの活かつ断層だんそうがあるとしました。ただ、地震じしんの規模きぼはいずれも最大さいだいでマグニチュード７なな．１いちと、今回こんかいの地震じしんの規模きぼを下回したまわっていました。

東京とうきょう電力でんりょくは「今回こんかいの地震じしんについては各かく研究けんきゅう機関きかんが検討けんとうしているところであり、今後こんご、反映はんえいすべき点てんがあれば適切てきせつに反映はんえいし、必要ひつように応おうじて評価ひょうかを見直みなおしてまいりたい。また、東京とうきょう電力でんりょく福島ふくしま第だい一いち原子力げんしりょく発電はつでん所しょについては、検討けんとう用ようの地震動じしんどうと津波つなみによって余裕よゆうを持もった評価ひょうかを行おこなっており今回こんかい観測かんそくされた地震動じしんどうや津波つなみの高たかさも、この評価ひょうかを上回うわまわっていない」とコメントしています。

ソース：NHK ニュース