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退位の有識者会議 専門家の意見もとに論点整理へ議論
2016-12-07 06:44:34

天皇陛下の退位などを検討する政府の有識者会議は、論点整理に向けた議論を行い、ヒアリングを行った専門家の意見は、国事行為の委任などで天皇の負担軽減を図るべきだという認識でほぼ一致する一方、天皇の退位や、退位を認める場合の法整備の在り方などで賛否が明確に分かれたことを確認しました。
天皇陛下の退位などを検討する政府の有識者会議は、3回にわたる専門家からのヒアリングが終わったのを受けて、7日に総理大臣官邸で開いた会合で論点整理に向けた議論を行いました。
その結果、ヒアリングを行った専門家の意見は、天皇の負担軽減策について、「ご公務などは皇族方による分担や見直しにより負担軽減を図るべきだ」としたうえで、国事行為の委任を負担軽減策の1つとして積極的に活用することなどで、ほぼ一致していたことを確認しました。
これに対し、天皇の退位、摂政の設置、退位を認める場合の法整備の在り方では、専門家の意見は賛否両論に分かれたほか、退位後の天皇の地位や活動についても、「上皇とし、活動は判断に任せればよい」という意見の一方、「前天皇・元天皇とし、活動は抑制的であるべきだ」という見解が示されるなど、意見が分かれたことを確認しました。
この後、行われた自由討議では、「退位する場合、国民の心の準備や皇位継承者の準備のためにも、引き継ぎ期間は、ある程度時間をかけたほうがいいのではないか」という意見や、「皇位の安定的継承に資するという客観的状況が認められるのであれば、退位を認めてもよいのではないか。ただし、即位の拒否や退位の自由を認めるべきではない」という指摘も出されました。
有識者会議は、今月14日に開く次回の会合でも、今回と同様に専門家のヒアリング結果を踏まえて議論を行うことにしています。
その結果、ヒアリングを行った専門家の意見は、天皇の負担軽減策について、「ご公務などは皇族方による分担や見直しにより負担軽減を図るべきだ」としたうえで、国事行為の委任を負担軽減策の1つとして積極的に活用することなどで、ほぼ一致していたことを確認しました。
これに対し、天皇の退位、摂政の設置、退位を認める場合の法整備の在り方では、専門家の意見は賛否両論に分かれたほか、退位後の天皇の地位や活動についても、「上皇とし、活動は判断に任せればよい」という意見の一方、「前天皇・元天皇とし、活動は抑制的であるべきだ」という見解が示されるなど、意見が分かれたことを確認しました。
この後、行われた自由討議では、「退位する場合、国民の心の準備や皇位継承者の準備のためにも、引き継ぎ期間は、ある程度時間をかけたほうがいいのではないか」という意見や、「皇位の安定的継承に資するという客観的状況が認められるのであれば、退位を認めてもよいのではないか。ただし、即位の拒否や退位の自由を認めるべきではない」という指摘も出されました。
有識者会議は、今月14日に開く次回の会合でも、今回と同様に専門家のヒアリング結果を踏まえて議論を行うことにしています。
御厨座長代理「相場観づくりの第一歩」
座長代理の御厨貴東京大学名誉教授は、会合の後の記者会見で、「きょうの会議で初めてメンバーの6人がそれぞれの考えの一端を述べた。出た意見がそのまま会議の方針ではない。きょうは相場観づくりの第一歩だ」と述べました。
そのうえで、御厨氏は、「専門家の意見が一致した論点については、それを前提にまとめ、そうではないものについては今後、議論をどう寄せていくかという話になる。ヒアリングを行った項目の中で、今後、重点的に議論していくものと、『この項目は一致点が多いから、こんなところかな』ということが見えてきた」と述べました。
また、御厨氏は、論点整理に向けた今後のスケジュールについて、「『なんとか来年1月には』という期待はあるが、拙速になってもいけないので今後の意見の出方しだいで決まるのではないか」と述べました。
そのうえで、御厨氏は、「専門家の意見が一致した論点については、それを前提にまとめ、そうではないものについては今後、議論をどう寄せていくかという話になる。ヒアリングを行った項目の中で、今後、重点的に議論していくものと、『この項目は一致点が多いから、こんなところかな』ということが見えてきた」と述べました。
また、御厨氏は、論点整理に向けた今後のスケジュールについて、「『なんとか来年1月には』という期待はあるが、拙速になってもいけないので今後の意見の出方しだいで決まるのではないか」と述べました。
山内名誉教授「最大公約数的な論点整理」
ソース:NHK ニュース