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旧ソビエト軍占領下の北方領土で“共生”の写真見つかる
2016-12-12 09:22:05

戦後、旧ソビエト軍に占領された北方領土で、日本人と当時のソビエトの人たちがとも暮らしていた様子を収めた写真がロシアの資料館で見つかりました。
北方領土問題の専門家は「人間どうしのつながりが表れた貴重な資料で、今後、領土問題が進展した際に共生の在り方などを考えるための手がかりになる」と指摘しています。
北方領土問題の専門家は「人間どうしのつながりが表れた貴重な資料で、今後、領土問題が進展した際に共生の在り方などを考えるための手がかりになる」と指摘しています。
昭和20年の終戦のとき、およそ1万7000人の日本人が住んでいた北方領土は旧ソビエト軍に占領されましたが、その後、北方四島からの日本人の引き揚げが終わるまでのおよそ3年間は、日本人と当時のソビエトの人たちがともに暮らす状態が続いていました。
そのころの様子を伝える資料は少なく、これまで詳しくわかっていませんでしたが、当時撮影された大量の写真がロシア極東の資料館に保管されているのが見つかりました。
見つかった写真は、終戦の翌年の昭和21年に旧ソビエトの調査隊が撮影したおよそ1900枚で、日本人とソビエトの人たちがともに生活している当時の様子が収められています。
また今回、北海道の調査などで、一部の写真に写った人物が色丹島出身の元島民でいまは北海道根室市に住む松崎勍さん(79)であることも確認されました。
写真には、当時9歳だった松崎さんをはじめ、母親や妹など家族のほか近所の人や調査隊のメンバーなどが写っています。
また、松崎さんの家の前でソビエトの子どもを撮った写真もあり、松崎さんによりますと、当時は、日本人の子どもと一緒に縄跳びなどをしてよく遊んでいたということです。
北方領土問題に詳しい九州大学アジア太平洋未来研究センターの岩下明裕教授は、「生活の厳しさを分かち合って前向きに暮らそうという人間どうしのつながりが表れた写真は非常に貴重だ。今後、領土問題が進展した際に共生の在り方などを考えるための手がかりにもなる」と指摘しています。
そのころの様子を伝える資料は少なく、これまで詳しくわかっていませんでしたが、当時撮影された大量の写真がロシア極東の資料館に保管されているのが見つかりました。
見つかった写真は、終戦の翌年の昭和21年に旧ソビエトの調査隊が撮影したおよそ1900枚で、日本人とソビエトの人たちがともに生活している当時の様子が収められています。
また今回、北海道の調査などで、一部の写真に写った人物が色丹島出身の元島民でいまは北海道根室市に住む松崎勍さん(79)であることも確認されました。
写真には、当時9歳だった松崎さんをはじめ、母親や妹など家族のほか近所の人や調査隊のメンバーなどが写っています。
また、松崎さんの家の前でソビエトの子どもを撮った写真もあり、松崎さんによりますと、当時は、日本人の子どもと一緒に縄跳びなどをしてよく遊んでいたということです。
北方領土問題に詳しい九州大学アジア太平洋未来研究センターの岩下明裕教授は、「生活の厳しさを分かち合って前向きに暮らそうという人間どうしのつながりが表れた写真は非常に貴重だ。今後、領土問題が進展した際に共生の在り方などを考えるための手がかりにもなる」と指摘しています。
ソース:NHK ニュース