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天皇てんのう陛下へいか はちさんさい誕生たんじょう

2016-12-22 22:41:21

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天皇てんのう陛下へいかは、さんにちはちさんさい誕生たんじょうむかえられました。これをまえ記者きしゃ会見かいけんのぞんだ天皇てんのう陛下へいかは、ことしいちねん振り返ふりかえなかで、8月はちがつにビデオメッセージで表明ひょうめいしたお気持きもちについて、「おおくの人々ひとびとみみかたむけ、おのおのの立場たちば親身しんみかんがえてくれていることに、ふか感謝かんしゃしています」とはなされました。
天皇てんのう陛下へいかは、誕生たんじょうまえ皇居こうきょ宮殿きゅうでん記者きしゃ会見かいけんのぞみ、ことしいちねん振り返ふりかえってかんじたことをべられました。

このなかで、天皇てんのう陛下へいかは、まず、1月いちがつ皇后こうごうさまとフィリピンおとずれ、日本にっぽんとフィリピン両国りょうこく戦没せんぼつしゃ慰霊いれいしたことについて、「両国りょうこく今日きょう友好ゆうこう関係かんけいは、さき大戦たいせんいのちとしたおおくのフィリピンじん日本人にっぽんじん犠牲ぎせいうえに、なが年月としつききずかれてきました。こうした戦没せんぼつしゃれいしずまるそれぞれのたずね、冥福めいふくいの機会きかいたことは、有り難ありがたいことでした」とはなされました。

また、東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい発生はっせいからねんになることし、福島ふくしま宮城みやぎ岩手いわて東北とうほくさんけんおとずれ、被災ひさい実情じつじょう視察しさつしたことを振り返ふりかえりながら、「この年間ねんかんみな協力きょうりょくして復興ふっこう努力どりょく積み重つみかさね、おおくの成果せいかがもたらされてきました。しかし同時どうじに、いまなおおおくのひと困難こんなんをしのんでおり、この人々ひとびとが、いちにちはや日常にちじょう取り戻とりもどせるよう、国民こくみんみな寄り添よりそい、協力きょうりょくしていくことが必要ひつようかんじます」とべられました。

さらに、ことしの自然しぜん災害さいがい振り返ふりかえり、4月しがつ熊本くまもと地震じしんおおきな被害ひがいたあともなが余震よしんつづいたことにれ、「人々ひとびと不安ふあんはいかばかりであったかとおもいます」と被災ひさいしゃ気遣きづかうとともに、8月はちがつ台風たいふういちぜろごうによる大雨おおあめ災害さいがいについても、「高齢こうれいしゃグループホームのひとたちをふくめ、おおくのひと犠牲ぎせいになったこともいたましいことでした」とはなされました。

つづいて、天皇てんのう陛下へいかは、8月はちがつにビデオメッセージで表明ひょうめいしたお気持きもちについてかたり、「天皇てんのうとしてのみずからのあゆみを振り返ふりかえり、このさき在り方ありかたつとめについて、ここすうねんかんがえてきたことを内閣ないかくとも相談そうだんしながら表明ひょうめいしました」とべられました。そして、「おおくの人々ひとびとみみかたむけ、おのおのの立場たちば親身しんみかんがえてくれていることに、ふか感謝かんしゃしています」とはなされました。

天皇てんのう陛下へいかは、ブラジルリオデジャネイロひらかれたオリンピックパラリンピックにもれて、「毎朝まいあさテレビで、日本人にっぽんじん選手せんしゅ活躍かつやくする姿すがたられたことは、たのしいことでした。オリンピックと同様どうように、パラリンピックにもおおくの人々ひとびと関心かんしんせられていることをうれしくおもいました」とべられました。

皇居こうきょではさんにち一般いっぱん参賀さんがおこなわれ、天皇てんのう陛下へいか皇族こうぞくかたとともに、午前ごぜんちゅうさんかい宮殿きゅうでんのベランダにち、お祝おいわいをけられます。

天皇てんのう陛下へいかのこのいちねん

天皇てんのう陛下へいかは、このいちねん皇后こうごうさまとともに戦争せんそう歴史れきし向き合むきあい、自然しぜん災害さいがい被災ひさいこころつづけられました。

1月いちがつには、よんねんぶりにフィリピンを公式こうしき訪問ほうもんされました。国際こくさい親善しんぜんつとめる一方いっぽうで、マニラ郊外こうがいにある日本にっぽん政府せいふ慰霊いれいたずねて、ながこころにかけてきた日本人にっぽんじん戦没せんぼつしゃ慰霊いれいたし、フィリピンがわ戦没せんぼつしゃ追悼ついとうされました。

5月ごがつには、熊本くまもと地震じしんおおきな被害ひがいけたみなみ阿蘇あそむら益城ましきまちおとずれ、被災ひさいしたひとたちを見舞みまわれました。

東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいからねんったことしは、福島ふくしま宮城みやぎ岩手いわて東北とうほくさんけん被災ひさいおとずれて、復興ふっこうかうひとたちをはげまされました。さんけんおなとし訪問ほうもんされるのは、震災しんさいがあったとし以来いらいのことでした。

8月はちがつはちにちには、ビデオメッセージでいちぜろふんあまりにわたって国民こくみんかたりかけ、退位たいい意向いこうつよくにじむお気持きもちをあらわされました。

天皇てんのう陛下へいかは、その後そのごわりなく公務こうむのぞみ、皇后こうごうさまと全国ぜんこく各地かくちまわって、おおくのひとたちと触れ合ふれあわれました。

表明ひょうめいされたお気持きもちは

天皇てんのう陛下へいかは、ことしの8月はちがつはちにちいちぜろふんあまりにおよぶビデオメッセージで、退位たいい意向いこうつよくにじんだお気持きもちを表明ひょうめいされました。

このなかで、天皇てんのう陛下へいかは、はじめに、天皇てんのう立場たちばじょういま皇室こうしつ制度せいど具体ぐたいてきれることはひかえるとしたうえで、「社会しゃかい高齢こうれいすすなか天皇てんのうもまた高齢こうれいとなった場合ばあい、どのような在り方ありかたのぞましいか、個人こじんとして、これまでにかんがえてたことをはなしたい」とべられました。

そして、高齢こうれいによる体力たいりょく低下ていかかんじるようになったとはなし、「次第しだいすす身体しんたいおとろえを考慮こうりょするとき、これまでのように、全身ぜんしん全霊ぜんれいをもって象徴しょうちょうつとめをたしていくことが、むずかしくなるのではないかとあんじています」とむねうちかたられました。

つづいて、天皇てんのう陛下へいかは、天皇てんのう高齢こうれいともな対応たいおうについて言及げんきゅうし、公務こうむかぎりなくらしていくことには無理むりがあるというかんがえをしめされました。
また、天皇てんのう行為こうい代行だいこうする摂政せっしょういた場合ばあい天皇てんのうが、もとめられるつとめを十分じゅうぶんたせぬまま、生涯しょうがい天皇てんのうでありつづけることになるとして、否定ひていてきかんがえをあらわされました。

天皇てんのう陛下へいか表明ひょうめいされたお気持きもちは、退位たいい意向いこうつよくにじむもので、最後さいごに、「象徴しょうちょう天皇てんのうつとめがつね途切とぎれることなく、安定あんていてきつづいていくことをひとえにねんじる」として国民こくみん理解りかいもとめられました。
ソース:NHK ニュース