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軽井沢バス事故 運転手と会社を来月にも立件へ
2016-12-31 22:23:37

大学生など15人が死亡した長野県軽井沢町のバス事故で、死亡した運転手はギアチェンジの操作ミスをしたことで、エンジンブレーキなどが利かない状態になり、事故を起こした疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。さらにバス会社側が、大型バスの運転に不慣れな運転手の指導を怠っていたとして、警察は会社幹部などを業務上過失致死傷の疑いで、来月にも立件する方針で詰めの捜査を進めています。
去年1月15日の未明、長野県軽井沢町でスキーツアーのバスがセンターラインを越えて道路脇に転落し、大学生など15人が死亡、乗客26人がけがをしました。
警察は同じ型のバスの走行実験を進めるとともに、先月末までに会社側の関係者の事情聴取をほぼ終えるなどして、事故原因の捜査を進めてきました。
その結果、死亡した土屋廣運転手(当時65)が現場から700メートル手前の下り坂で、ギアチェンジの操作ミスをしたことで、エンジンブレーキなどが利かないニュートラルの状態になり、フットブレーキも十分踏み込めずカーブを曲がりきれなかった疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。
さらに東京のバス会社「イーエスピー」の社長と運行管理担当の元社員は、死亡した運転手が入社面接で「大型バスの運転は不安だ」と話すなど、重大な事故を起こす可能性があることを予測できたのに、大型バスの運転技能を確認せずに乗務させるなど、指導を怠っていたこともわかったということです。
警察は死亡した運転手を過失運転致死傷の疑いで、また、会社の社長と元社員を業務上過失致死傷の疑いで、来月にも立件する方針で詰めの捜査を進めています。
警察は同じ型のバスの走行実験を進めるとともに、先月末までに会社側の関係者の事情聴取をほぼ終えるなどして、事故原因の捜査を進めてきました。
その結果、死亡した土屋廣運転手(当時65)が現場から700メートル手前の下り坂で、ギアチェンジの操作ミスをしたことで、エンジンブレーキなどが利かないニュートラルの状態になり、フットブレーキも十分踏み込めずカーブを曲がりきれなかった疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。
さらに東京のバス会社「イーエスピー」の社長と運行管理担当の元社員は、死亡した運転手が入社面接で「大型バスの運転は不安だ」と話すなど、重大な事故を起こす可能性があることを予測できたのに、大型バスの運転技能を確認せずに乗務させるなど、指導を怠っていたこともわかったということです。
警察は死亡した運転手を過失運転致死傷の疑いで、また、会社の社長と元社員を業務上過失致死傷の疑いで、来月にも立件する方針で詰めの捜査を進めています。
安全最優先を忘れないで
この事故で、当時大学2年生だった次男の寛さん(当時19)を亡くし、遺族会の代表を務める田原義則さんは、「事故から1年近くたって、一歩一歩前に進んでいますが、残念で、悔しい気持ちは変わりません。バス業界や旅行業界は『安全最優先』ということを絶対忘れないようにしてほしいです。子どもたちの死をむだにせず、悲惨な事故が二度と起こらないよう訴え続けていきたいです」と話しています。
事故からこれまでのいきさつ
事故は、去年1月15日の午前2時ごろ起きました。長野県軽井沢町の碓氷バイパスでスキーツアーのバスがセンターラインを越え、時速96キロまで加速して道路脇に転落し、乗客の大学生13人と乗員2人の合わせて15人が死亡、乗客26人が重軽傷を負いました。
東京のバス会社「イーエスピー」が法令で義務づけられている出発前の点呼を当日行わず、死亡した運転手の健康状態を記した台帳を作成していないなど、運行に関わる多くの法令違反が見つかり、ずさんな安全管理の実態が浮き彫りになりました。
さらにバス会社がツアーを企画した旅行会社から、国の基準を下回る安い運賃で受注していたことも明らかになりました。規制緩和で貸し切りバスに多くの業者が参入して受注競争が激化し、旅行会社から仕事をもらう立場のバス会社が受け身になってしまう構造的な問題が事故の背景にありました。
犠牲になった大学生の家族らは遺族会を結成し、国などに安全対策を求め続け、先月、貸し切りバス会社に対する規制強化を盛り込んだ改正道路運送法が成立しました。
東京のバス会社「イーエスピー」が法令で義務づけられている出発前の点呼を当日行わず、死亡した運転手の健康状態を記した台帳を作成していないなど、運行に関わる多くの法令違反が見つかり、ずさんな安全管理の実態が浮き彫りになりました。
さらにバス会社がツアーを企画した旅行会社から、国の基準を下回る安い運賃で受注していたことも明らかになりました。規制緩和で貸し切りバスに多くの業者が参入して受注競争が激化し、旅行会社から仕事をもらう立場のバス会社が受け身になってしまう構造的な問題が事故の背景にありました。
犠牲になった大学生の家族らは遺族会を結成し、国などに安全対策を求め続け、先月、貸し切りバス会社に対する規制強化を盛り込んだ改正道路運送法が成立しました。
ソース:NHK ニュース