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難病なんびょう患者かんじゃをトイレに時間じかん放置ほうち いちか月かげつ死亡しぼう

2017-01-07 10:09:46

福岡ふくおか病院びょういんで、去年きょねん難病なんびょう入院にゅういん患者かんじゃがトイレにおよそ時間じかん放置ほうちされて心肺しんぱい停止ていし状態じょうたいつかり、およそいちか月かげつ死亡しぼうしていたことがわかりました。病院びょういんななにち記者きしゃ会見かいけんし、医療いりょう事故じこだったとして謝罪しゃざいするとともに、再発さいはつ防止ぼうし対策たいさくすすめる方針ほうしんしめしました。
福岡ふくおか西にしにある今津いまづ赤十字せきじゅうじ病院びょういんによりますと、去年きょねん8月はちがつ入院にゅういん患者かんじゃろくはちさい女性じょせいが、看護かんご助手じょしゅ付き添つきそいでトイレにったあと放置ほうちされ、およそ時間じかん心肺しんぱい停止ていし状態じょうたいつかりました。女性じょせい血圧けつあつ低下ていか意識いしきうしな呼吸こきゅう停止ていししたとられるということで、およそいちか月かげつ死亡しぼうしました。

病院びょういんによりますと、女性じょせい運動うんどう機能きのううしなわれていく「系統けいとう萎縮いしゅくしょう」という難病なんびょうで、からだうごかしにくく会話かいわむずかしい状態じょうたいで、以前いぜんにもトイレで意識いしきとおのく症状しょうじょうがあったため、院内いんないでは見守みまもりが必要ひつようという申し送もうしおくりをしていました。しかし、付き添つきそいをした看護かんご助手じょしゅには申し送もうしおくりの内容ないようつたわっておらず、女性じょせいにナースコールをわたしてそのはなれたということです。
また、女性じょせい病室びょうしつにいないことにほかの職員しょくいん気付きづいたものの、リハビリにっているとおもい、行方ゆくえさがすことはなかったということです。
さらに、病院びょういん当初とうしょ患者かんじゃ家族かぞくに対にたいし、看護かんご助手じょしゅへのりをもとに「ふんからいちぜろふんおきに様子ようすていた」と説明せつめいしていましたが、その後そのご事実じじつでないとわかり、あらためて家族かぞく謝罪しゃざいしたということです。

記者きしゃ会見かいけんした今津いまづ赤十字せきじゅうじ病院びょういん藤井ふじいこうじ院長いんちょうは、「重大じゅうだい医療いりょう事故じこきたことをふかくおわび申し上もうしあげます。事故じこ原因げんいん究明きゅうめいし、再犯さいはん防止ぼうしさくはかっていきます」とべました。
病院びょういんは、申し送もうしおくりの周知しゅうち徹底てっていなどをおこなうとともに、医療いりょう事故じこ調査ちょうさ委員いいんかいもうけて原因げんいん調しらべていて、再発さいはつ防止ぼうし対策たいさくすすめる方針ほうしんです。

事故じこ経緯けいい

患者かんじゃ女性じょせい去年きょねん8月はちがつはちにちとこずれの治療ちりょうのため入院にゅういんしました。
よんにちいちにち午前ごぜんいちぜろすぎ、女性じょせい看護かんご助手じょしゅ付き添つきそいでくるまいすで病室びょうしつちかいトイレにきました。看護かんご助手じょしゅ到着とうちゃく女性じょせいに「わったらナースコールでんでほしい」とつたえ、そのからはなれ、シーツ交換こうかんなどべつ業務ぎょうむおこなっていました。

その後そのご複数ふくすう看護かんご作業さぎょう療法りょうほう女性じょせい病室びょうしつにいないことに気付きづきましたが、女性じょせいがリハビリちゅうだとおもい、さがすことはなかったといいます。
時間じかんほどたった正午しょうごごろ、べつ看護かんごが、女性じょせい昼食ちゅうしょく時間じかんになってももどらないことを不審ふしんおもい、さがしたところ、女性じょせいはトイレのなかくるまいすによりかかるようにたおれていたということです。

女性じょせいは、入院にゅういん、トイレでで血圧けつあつ低下ていかして意識いしきとおのいたことがなんかあり、院内いんないでは見守みまもりが必要ひつようであることが繰り返くりかえ申し送もうしおくりされていました。
申し送もうしおくりは、この朝礼ちょうれいでも周知しゅうちされていましたが、付き添つきそいをした看護かんご助手じょしゅ途中とちゅうべつ業務ぎょうむかったため、つたえられていませんでした。
ソース:NHK ニュース