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五木いつき寛之ひろゆきさん 小説しょうせつ青春せいしゅんもんさんねんぶり連載れんさい再開さいかい

2017-01-22 20:30:43

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作家さっか五木いつき寛之ひろゆきさんが、昭和しょうわよんよんねんはじめて平成へいせいろくねんから中断ちゅうだんしていた長編ちょうへん小説しょうせつ青春せいしゅんもん」の連載れんさいさんねんぶりに再開さいかいすることになり、さんにち発売はつばい週刊しゅうかんから掲載けいさいはじまります。五木いつきさんは「主人公しゅじんこうがふるさとにもどるまでをききりたい」と物語ものがたり完結かんけつけて意欲いよくせています。
五木いつき寛之ひろゆきさんの小説しょうせつ青春せいしゅんもん」は、福岡ふくおかけん筑豊ちくほう地方ちほう炭鉱たんこうまちそだった青年せいねんが、戦後せんご日本にっぽん社会しゃかいきる目的もくてきさがしながら苦闘くとうする姿すがたえがいた作品さくひんです。

昭和しょうわよんよんねん週刊しゅうかん連載れんさいはじまり、単行たんこうほん文庫本ぶんこぼんはこれまでにぜろぜろまん以上いじょう発行はっこうされるベストセラーになっています。

週刊しゅうかん連載れんさい平成へいせいろくねんから中断ちゅうだんされていましたが、はちよんさいになった五木いつきさんは「物語ものがたり結末けつまつまでれるのは、いましかない」として、さんねんぶりに連載れんさい再開さいかいすることになりました。

連載れんさいは、いちきゅうろくいちねんのシベリアを舞台ぶたいに「だいきゅう 漂流ひょうりゅうへん」と銘打めいうって再開さいかいされ、主人公しゅじんこうユーラシア大陸たいりく横断おうだんしてヨーロッパ目指めざ旅路たびじえがかれる予定よていです。

五木いつきさんは連載れんさい再開さいかいにあたってNHKえぬえいちけいのインタビューにおうじ、「この小説しょうせつえがくのは、あるいちにん人間にんげん青春せいしゅんであると同時どうじに、戦後せんご日本にっぽん青春せいしゅんでもある。エネルギーちたこんとんの青春せいしゅんて、主人公しゅじんこうがふるさとの筑豊ちくほうもどるまでをききりたい」とはなしています。

再開さいかいだいいちかいは、さんにち発売はつばいの「週刊しゅうかん現代げんだい」に掲載けいさいされます。

青春せいしゅんもん」とは

青春せいしゅんもん」は、昭和しょうわよんよんねん講談社こうだんしゃの「週刊しゅうかん現代げんだい」で連載れんさいはじまりました。

昭和しょうわいちぜろねん福岡ふくおかけん筑豊ちくほう地方ちほう炭鉱たんこうまちまれた伊吹いぶき信介しんすけという青年せいねん主人公しゅじんこうで、「だい一部いちぶ 筑豊ちくほうへん」では、信介しんすけおさないころ仲間なかますみ鉱夫こうふたすけるためにみずから犠牲ぎせいになったちち重蔵じゅうぞう面影おもかげや、あふれる愛情あいじょうそそいだ義母ぎぼ、タエの、そして、おさななじみの織江おりえとのあい芽生めばえやわかれなどがえがかれています。

その後そのご信介しんすけは、ふるさとへのおもいをむね大学だいがく入学にゅうがくのために上京じょうきょうし、東京とうきょうをはじめとしたさまざまな土地とちで、事件じけん巻き込まきこまれたり、人々ひとびと出会であったりするなか成長せいちょうしていきます。

きる目的もくてきさがしながら苦闘くとうする主人公しゅじんこう姿すがたは、読者どくしゃおおきな共感きょうかんび、にわたって映画えいがされたほか、テレビドラマや舞台ぶたいにもなりました。

物語ものがたりは、これまでに「だいはち 風雲ふううんへん」までつづき、ろくさいになった信介しんすけが、北海道ほっかいどう出会であった仲間なかまとともにシベリアわたり、国際こくさいてき陰謀いんぼう巻き込まきこまれる昭和しょうわさんろくねんいちきゅうろくいちねんのシーンで中断ちゅうだんしています。

連載れんさい再開さいかいによって、日本にっぽんはなれよりひろ世界せかいへのあこがれをつよめた信介しんすけの「その後そのご」が、さんねんぶりにえがかれることになります。

がる好奇こうきしん 若者わかもの熱気ねっきつたわれば

連載れんさい再開さいかいにあたって、五木いつき寛之ひろゆきさんがNHKえぬえいちけいのインタビューにおうじ、「はじめたころは、こんなさきのことまでかんがえていなかったので、作品さくひん作者さくしゃもよくきながらえて連載れんさい再開さいかいできたとおもうと、感無量かんむりょうです」といま心境しんきょうかたりました。

小説しょうせつではいちきゅうぜろ年代ねんだいからろくぜろ年代ねんだいにかけての日本にっぽん社会しゃかいえがかれていますが、「戦後せんごかんもない時代じだいというのは、敗戦はいせんからななぜろねん以上いじょうたった今たったいまから振り返ふりかえれば、青春せいしゅんのようなものだとおもいます。青春せいしゅんいちしかませんが、いてから振り返ふりかえることにも意味いみがあるとおもいます」とべたうえで、「いま読者どくしゃにどのようにまれるかは、作者さくしゃにはわかりませんが、いちにん人間にんげん青春せいしゅんえがくとともに、エネルギーにちてこんとんとした時代じだいがあったことや、がる好奇こうきしんあらたな天地てんち目指めざした若者わかものたちの熱気ねっきがあったことがつたわれば」とはなしていました。

また、作品さくひん今後こんごについて、「主人公しゅじんこうきゅうさいになって故郷こきょう筑豊ちくほうかえるところが、物語ものがたりわりになるとおもっています。故郷こきょうるときに振り返ふりかえったやまとうげって、ふるさとを見渡みわたすところまでをききりたいですね」と、物語ものがたり完結かんけつけて意欲いよくかたっていました。
ソース:NHK ニュース