トランプ大統領だいとうりょう 入国にゅうこく禁止きんし令れい「悪者わるもの 国くにに入いれないため」

アメリカのトランプ大統領だいとうりょうは、中東ちゅうとうやアフリカの７ななか国かこくの人ひとの入国にゅうこくを一時いちじ的てきに禁止きんしすることなどを命めいじた大統領だいとうりょう令れいについて、「悪意あくいを持もった悪者わるものを国くにに入いれないためだ」などと正当せいとう性せいを主張しゅちょうし、今回こんかいの措置そちを継続けいぞくする姿勢しせいを強調きょうちょうしました。

トランプ大統領だいとうりょうは先週せんしゅう、大統領だいとうりょう令れいに署名しょめいし、中東ちゅうとうやアフリカの７ななか国かこくの人ひとの入国にゅうこくを一時いちじ的てきに禁止きんしするとともに、すべての国くにからの難民なんみんの受け入うけいれを一時いちじ的てきに停止ていしするよう命めいじました。

これについてトランプ大統領だいとうりょうは１いち日にち、ツイッターに「みんなこれが『入国にゅうこく禁止きんし』なのかどうかを議論ぎろんしているが、呼よびたいように呼よべばいい。悪意あくいを持もった悪者わるものを国くにに入いれないためだ」と書き込かきこみました。

また、ホワイトハウスのスパイサー報道ほうどう官かんは１いち日にちの記者きしゃ会見かいけんで、民間みんかんの調査ちょうさ機関きかん「ラスムセン・リポ－ト」が行おこなった世論せろん調査ちょうさでは、国民こくみんの５ご７なな％が難民なんみんの受け入うけいれ停止ていしに賛成さんせいと答こたえたことなどを取り上とりあげ、「アメリカ国民こくみんは総そうじて今回こんかいの措置そちを支持しじしている。安全あんぜん確保かくほがトランプ大統領だいとうりょうの最さい優先ゆうせん事項じこうであり、多おおくの国民こくみんも同意どういしている」と強調きょうちょうしました。

大統領だいとうりょう令れいには全米ぜんべいや世界せかい各地かくちで抗議こうぎデモが起おきるなど反発はんぱつも広ひろがっていて、トランプ政権せいけんとしてはテロ対策たいさくのためだとして正当せいとう性せいを主張しゅちょうし、今回こんかいの措置そちを継続けいぞくする姿勢しせいを強調きょうちょうする狙ねらいがあるものと見みられます。

英えい首相しゅしょう「間違まちがっている」

イギリスのメイ首相しゅしょうは１いち日にち、議会ぎかいの質疑しつぎで、アメリカのトランプ大統領だいとうりょうが中東ちゅうとうやアフリカの７ななか国かこくの人ひとの入国にゅうこくを一時いちじ的てきに禁止きんししたことについて、「イギリス政府せいふははっきりと誤あやまりであるという立場たちばを取とっている。あのような政策せいさくは対立たいりつを生うみ、間違まちがっている」と強つよい調子ちょうしで述のべました。
イギリスはこれまで首相しゅしょう官邸かんていの報道ほうどう官かんが「同意どういはできないが、入国にゅうこく管理かんり政策せいさくはアメリカ政府せいふの問題もんだいだ」とするコメントを出だしていましたが、イギリス国内こくないでも反発はんぱつが広ひろがる中なか、メイ首相しゅしょうの今回こんかいの発言はつげんはトランプ大統領だいとうりょうの政策せいさくを明確めいかくに批判ひはんする形かたちになりました。

イラン大統領だいとうりょう「政治せいじの素人しろうと」

イランのロウハニ大統領だいとうりょうは１いち日にち、「政治せいじの素人しろうとなので、過剰かじょうな期待きたいはできない。政治せいじや国際こくさい情勢じょうせいを理解りかいするまでに長ながい時間じかんがかかるだろうが、その間そのかんに、アメリカ国民こくみんのみならずほかの国くにの人々ひとびとに大おおきな被害ひがいをもたらすことになる」などと述のべ、トランプ大統領だいとうりょうを厳きびしく非難ひなんしました。
そして、「アメリカの政府せいふはこれまで、イランの政府せいふに反対はんたいしているだけで、国民こくみんは大好だいすきだと言いってきたが、ついに、偽善ぎぜんが露呈ろていした」と述のべ、アメリカ政府せいふへの不信ふしん感かんをあらわにしました。

国連こくれん 人道じんどう問題もんだい報告ほうこく者しゃ「明あきらかな差別さべつ」

人道じんどう問題もんだいに関にかんする国連こくれんの特別とくべつ報告ほうこく者しゃは１いち日にち、「国際こくさい人道じんどう法ほうに反はんしている」などと強つよく批判ひはんする声明せいめいを出だしました。声明せいめいを出だしたのは、移民いみんや差別さべつなどについて調査ちょうさを担当たんとうしている国連こくれんの特別とくべつ報告ほうこく者しゃ５ご人にんで、「明あきらかな差別さべつだ。アメリカはイラクやシリアなどの紛争ふんそうに関かかわっており、逃のがれてきた難民なんみんを受け入うけいれる責任せきにんがある」などと述のべ、アメリカに対にたいし、人道じんどう上じょうの責務せきむを果はたすよう求もとめています。

ＵＡＥゆ-えいい-は米べい擁護ようご

アメリカのトランプ大統領だいとうりょうが中東ちゅうとうなど７ななか国かこくの人ひとの入国にゅうこくを一時いちじ的てきに禁止きんししたことについてＵＡＥゆ-えいい-＝アラブ首長しゅちょう国こく連邦れんぽうのアブドラ外相がいしょうは１いち日にちの記者きしゃ会見かいけんで、「今回こんかいの決断けつだんは特定とくていの宗教しゅうきょうに向むけられたものでは無ない。３さんか月かげつで修正しゅうせいされる一時いちじ的てきな禁止きんし措置そちだということを考慮こうりょするべきだ。対象たいしょうとなったのは構造こうぞう的てきな問題もんだいを抱かかえる国々くにぐにで、まずそれを解決かいけつするべきだ」と述のべて、理解りかいを示しめしました。

ＵＡＥゆ-えいい-は、シリア情勢じょうせいやイエメン情勢じょうせいなどをめぐり今回こんかい入国にゅうこく禁止きんしの対象たいしょう国こくであるイランと激はげしく対立たいりつするサウジアラビアに同調どうちょうする姿勢しせいを示しめしています。このため、アメリカがイランの影響えいきょう力りょくを抑え込おさえこむことに期待きたいして入国にゅうこく禁止きんしの措置そちを擁護ようごする姿勢しせいを示しめしたものと見みられます。

ソース：NHK ニュース